20分間新幹線

 新幹線は動き出す。台北市内はずっと地下線のようで暗い中を走っている間に速度が落ちて板橋着。ここまでわずか6分。品川に停まるようなものかなと思う。お客さんが大挙して乗って来て乗車率5割弱。ようやく列車としての体裁が整って出発。スピードを上げて地上に出る。

 昨日一昨日と見たような台北郊外の風景が広がる。新幹線沿線だからって特に目立つものは無く、ただひたすら低い建物が連なる街並み。少々畑地が混ざるのがより郊外に来た証拠かなと思ってみたりする。
 新幹線はますます速度を上げるから景色の変化は加速度的に早くなってゆく。だんだん鄙びてきて

 高速道路を跨いだ。ここは見覚えがある。そして高速道路、大渋滞。これだと台北市内から桃園空港まで、一体どれだけ掛かるものやら。新幹線を挟む移動も決して悪くないのかもしれないと思ってみる。
 速度が緩んで桃園到着と知る。最後の最後に地下に潜って桃園到着。ここまで20分。列車は高雄郊外、左営まで行くけどそこまで乗るのは次回の楽しみに取っておいて今日は桃園で下車。空港に向かう。空港へはバスで10分ほど。

 待っていたのは路線バスタイプの車だったけどこれはすぐに行ってしまい代わりに観光バスタイプの車がやってくる。人が集まるのを待つのかまた無いのか良くは分からないけど少々待たされてからの出発。駅からちょっと走って高速道路のようなところに入り、数分で空の匂いがするようなエリアに差し掛かる。長榮航空の社屋やらなにやらが見えてまもなくターミナルに。JALは第二ターミナルからの出発。

 まずは搭乗手続きを済ませる。手続き自体はスムーズに何事も無く、つまりインボラアップグレードとかそんな事もなく、滞りなく終わる。出発までは2時間少々。ちょっと買い物に第一ターミナルまで、のつもりがこれが時間が掛かる。出国後のエリアでは第一・第二繋がっているらしいけど外で移動するのは結構難儀だ。行って戻ってで1時間近く掛かったかもしれない。
 ようやく戻って出国手続き。ラウンジに入る。

 軽食としてシュウマイが置いてある。結構人気で出たとたんに無くなるのが難だけど、ご当地ならではのメニューは嬉しい。一緒のビールはサッポロ黒ラベル。さっぽろの音を充てて「三寶樂」と書いているようだけど「札幌」のままの方が(北海道人気の)台湾では受けるんじゃないの?とは同行者の感想。確かにそうかもしれない。