今日から夏休み、9連休となる。出向元の会社では5連休がせいぜいだったから久しぶりの、本当に久しぶりのまとまった連休となる。
 9連休ともなれば海外にゆくにしてもかなりボリュームであり遠出が出来るが、悲しいのは最混雑時だという事。航空券は高いに決まっており、最初から海外に以降とは微塵も思わなかった。勿体無いが仕方が無い。
 とにかく初日は横浜に帰る。夕方までに横浜に着くのが理想で、通ってみたい路線は幾つかある。何といっても飯田線経由は魅力的。久しぶりに天竜川を眺めてみたいのだが、豊橋8:00で茅野が16:30というなんとも間延びしたダイヤなのである。そこから中央線を通って横浜に向かうと21時になってしまう。自宅が嫌いで遠回りしている訳ではないので少々考え込む。
 岡谷から特急に切り替えるという手もあるのでプランとしては捨てた訳では無く、選択肢としては残しておく。
 中央線に乗ればどうなると考えてみると、今度は中津川からの時間が芳しくない。7:38の次は10:10だ。7:38に乗るには5時半には起きなくてはならない。10:10だと自宅着が遅くなる。ただ、特急と組み合わせて遠出する、という事を考え出すと色々な妄想が出来る。折角なので考えた妄想を全部吐き出してみる。

 中津川→松本→長野(長野新幹線別払)高崎→横浜
 中津川→松本→長野(しなの鉄道・JRバス別払)横川→高崎→横浜
 中津川→松本→長野→越後川口→越後湯沢(上越新幹線別払)東京→横浜

 飯山線に乗れるとは思っても見なかった、なんてすっかり乗ったつもりになるが、これも5時半に起きなくては破綻する。
 東海道線で戻る事を考えると選択肢が少なくなるが、富士から身延線を経由して甲府に抜ける算段も無くは無く、様々な選択肢を考えつつ、眠りに着く。何となく翌朝起きれなくて結局は東海道線で直行しそうな気もしない訳ではなかった。

 翌朝、5時半前に目覚ましが鳴り、躊躇無く止める。起きれん。寝ようと考えた瞬間、昨日の思いつきは全て妄想と化す。窓を開けて再びzzz。改めて目覚めてみると実に心地よい目覚めである。まだ7時前。飯田線に乗るには苦しい時間だが、普段より睡眠時間は短いのに、眠りの充足感があるから、実に心地よい。
 荷物を作り、多少片付けをしたり掃除をしてから出掛ける。もう10時になってしまった。こりゃ東海道直行だなぁと時刻表だけは追っておく。夕方には帰れそうだ。
 18きっぷが足りなくなるので買い足しておく。2冊目も多分使い切る。3冊目に入るかどうかは、ちょっと分からないけど、こんなにたくさん18きっぷを使うのは久しぶりの事だ。窓口は混んでいたが、それでも思ったよりは行列は短く、従って予定より一本はやい新快速に乗れる。混んでいる印象の強い新快速。今日も空いている。18きっぷで移動する人、減っているのかなぁと考える。
 
 豊橋で乗り換え。新幹線が思いっきり飛ばして行くのが見える。お盆輸送が本格的に始まっている筈で流れてゆくのぞみは満席なのだろうが、早すぎて車内の様子までは分からない。
 豊橋からの電車は空いている。18きっぷの利用客らしい大きな荷物のお客さんもちらほらしているけど、大した人数ではない。全く持って意外な状況。
 
 浜松でまた乗り換え。興津行きを待っているとやってきた3両編成。立客多数。荷物の大きな18きっぷのお客さんで溢れていて、隣に停まる豊橋行きへと我先に乗り換えてゆく。浜松12時と言うと東京7時発ぐらいのタイミングのはず。混雑に妙に納得が行く。これが18きっぷによる人の流れの本流らしい。
 西へ向かう電車は混んでいるが東に向かう電車は空いている。座席がさらりと埋まる程度で発車となる。暑苦しい田園風景が流れてゆく。掛川ディーゼルカーを見かけて天竜浜名湖鉄道に寄り道と言う選択肢も考えていた事を思いだしたが少々遅い。今から新所原に戻ってしまっては横浜夕方着がおぼつかなくなる。
 島田で多少降りてゆく人が目立つ。18きっぷの乗り換え組だろう。最近は乗り換え検索でも島田乗換え、興津乗換えを推奨しているようだ。数年前までは時刻表を面で捕らえないと思い至らない乗り換え方法だったのだけど。
 
 島田下車は見送り、何となく焼津で降りてみた。お昼時を過ぎて焼津で海鮮でも食べていこうかと言う魂胆。清水で降りて海鮮、というのは何度かやった事があるけど、漁港の規模だけなら焼津の方がずっと大きく有名である。焼津駅と焼津漁港は少々距離があるのだけど、駅の近くにも何軒か海鮮系の料理店やら鮨屋があるらしい程度の下調べはしておいた。逆に言うとそのぐらいのチェックしてしていない。
 13時過ぎて街路樹の無い道に日陰は少なく、こんな所をずっと歩いていたら間違いなく熱中症になりそうな8月の昼下がり。勿論、歩いている人の姿は見えない。ちょっと歩くと

 営業中の割烹料理店を見つけたので入ってしまう。少し歩けば別の店もあったのかも知れないけど、炎天下だしあんまり歩き回りたくなかった。
 店は空いている。空いているがこの時間でも2人、3人とお客さんが入ってくるからそれなりに流行っているらしい。
 
 まずはビール。焼津にはサッポロの工場があるからか、何にも考えなくてもサッポロが出てきた。これは嬉しい。
 
 待つことしばし、頼んだのは魚の唐揚げ定食。刺身は何を頼んでも標準でついてくるらしい。それなりに美味しいけど、お盆に入って漁が無いのか刺身はイマイチだった。小鉢で出てきたマグロの煮付けが中々美味しい。これがメインの定食を頼んだほうが良かったかも知れない。
 ビールとあわせると18きっぷ一日分を上回るお会計となる。お昼代を含んでも新幹線より安いから、まぁ良いけど。
 駅に戻ると静岡行きが出てゆくところ。次が興津ゆきだったから、今出た電車が熱海接続と知れる。20分待ちになってしまった。その間に連休中の指定券、買ってみた。お盆の列車なのに窓側の指定席が普通に取れる。そんなものかと少々驚く。
 
 改めて熱海ゆきの電車に乗る。今度の電車は立ち客大勢。しかも、座っている人、明らかに18きっぷで移動中の人ばかりだ。雰囲気やら荷物の大きさでそれと知れる。乗った3両目の人。全員静岡では降りないと判断。あとで2号車に移動する。こちらは静岡で降りそうな人が何人かいそうだ。
 案の定、静岡で空席が出来て座れたが、大多数はそのまま着席。乗り込んでくる人も多く混雑する。静岡に14時という事は、大阪を7時前後に出た人たち。京都土産の紙袋を持っていたりするから関西から東京を目指してきた流れに乗っかってしまったようである。あまりゆっくりし過ぎるのも考え物だという事に、今更ながら気付かされる事になった。
 立客大勢。座っている人は朝からの長旅の疲れて居眠り大勢。その居眠りの羅列に引き込まれるかのようにzzzとなる。富士川を渡った記憶が無く、目覚めると沼津。窓に凭れかかったアタマが不自然な事になっていたようで首が痛む。やれやれ。焼津以降はどうも暗転したような今日の移動だ。
 節電ダイヤに注意の案内があってJR東海とJR東の境界線、熱海となる。本来なら接続は16時の快速アクティー。これが節電ダイヤで普通列車に化けている。1本前の普通が運休しているようで電車の間隔が30分空くからかホームは混雑。
 
 一番前まで来たらそれなりに空いていた。さすがに15両の収容力は大きい。浜松からずっと見合わせていたPCの使用をためらわずに再開できる程度の乗車。
 夕方のラッシュに差し掛かってゆく電車だが、夏休みの高校生はさほど大きい流れにならず、すれ違う下り電車が混み始めた茅ヶ崎や藤沢の駅でもさほど乗って来なかった。先週の滞貨にケリをつけ、今日を有る程度進めたところで横浜到着。まだ十分に明るい17時半近くの事だった。
 
 最後は京急で南太田に向かう。95運用は1545編成で。