JN2307 JA841C

 この時間、伊丹には3機のDash-8-400の姿が見える。そのうちの24番搭乗口の近くにいるJAC塗装機が松山ゆきになるらしい。搭乗口付近は既に40〜50人ぐらいのお客さんが待っており、けっこうな搭乗率になるらしい。
 搭乗が始まる。5月の連休に散々眺めて来たDash-8-400だけど実際に搭乗するのは半年振りだ。今日はJA841C。JACとしての1番機。10:24、ほぼ満員の乗客を乗せた後にDoor closeとなる。アテンダントさんがエマージェンシーデモを始める。
 10:30、ようやくプロペラが廻り始める。確かに静かだよなぁ。外で聞いている分にはあんまりそうは思わないけど。動き始めればプロペラ機は早い。二つのプロペラが廻ってしまえばすぐにTaixing 10:33、滑走路へと向かう。先ほどのぐるぐる、JA009DがPushbuckしている傍らを追い越し滑走路端へと向かう。滑走路端に着き、一呼吸整えた後にうんと背中を押される。10:37、Takeoff RWy32R。
 いったん北へ向かい、西へと旋回してゆく。さきほどの空港を眼下に望む。ぐるぐるがTaixingしてるのが見える。その手前に視線を動かすと1筋の線路。福知山線だ。尼崎駅が見えたのではっと思い視線を動かすとカーブを描く線路の先にマンションが見える。例の事故現場だ。
 大阪湾へと進み出て遠くに大阪ドームが見えた10:42、ベルト着用サインが消えた。松山到着は11:25とのこと。JACでは珍しいけど新聞を持って廻り始める。せっかくなので1部貰う。大阪版だ。朝、出雲あたりを1往復してきたのかな。案内放送が入る。明石海峡大橋と淡路島が見えるとのこと。10:44。少し霞んでいるけど確かに見えた。
 ついでルートマップが配られるのでそのついでに絵葉書を聞いてみると搭載していないと言われる。たまたま切らしていたのか、いい加減JASグループの文字が入った絵葉書など配るなという指示があったのか、そろそろJAノL塗装のデザインに切り替えるのか、事情は良く分からない。案内は無いけど小豆島らしい島が見えてくる。10:52。今日は多少霞んではいるけど各ビューポイントがしっかり見えるが嬉しい。このあと案内が入ったのが瀬戸大橋。10:56。
 機体は左手に瀬戸内海を眺めながら、恐らく真下は本州なのだろうけど淡々と進んでゆく。名前は良く分からないけど瀬戸内に島々が左手に過ぎてゆく。その島々を貫くように橋が架かっている。しまなみ海道だね。11:03、もう松山も近いらしい。ベルト着用サインが点灯した、11:06。松山の天候は晴、気温は20℃と案内が入る。
 微かに油圧ポンプの動作音がしたような気がした。Geardownかな。うんと後ろを見ると車輪が出ている。11:12、もうすぐ着陸らしい。機体は相変わらす瀬戸内の海の上、ところどころ島が見える。だんだんと海が近づいて来る。間もなく、海に突き出したような松山空港の滑走路に差し掛かる。11:16、Touch down RWy14。
 荷物を受け取る。一番最初に出てきてくれる。さて、ターミナルの反対側に出てみるかと歩き出す。暫く南側へと進み、地下道を通って反対側へ。ターミナルの展望デッキから見ると滑走路のすぐ脇は工場地帯に見えるけど実際に行って見ると道路があり公園がある。フェンスは事前にチェックを入れた情報通り脚立無しでも十分クリア出来る程度の高さ。これは正直嬉しい。悲しいのはターミナルの反対側が買い物にも困るような立地だって事。昼飯も飲み物も用意していない身には正直困る。
 先ほど乗って来たJA841Cが伊丹へと戻る様子を撮影する。それを見届けた後にもう少し海側へ歩いてみる。着陸はRWy14、離陸はRWy32。っー事は海側へ行けば着陸はTouch downの瞬間が撮影でき、離陸の時は既に浮かんだ様子が撮れるという事になる。
 出来るだけ海側へと歩き、フェンスとの高さとかで妥協できる範囲で場所を決める。12時過ぎ、ちょうど離着陸が途絶える時間帯のようで、‫暇をもてあます。道路の縁石に腰を掛けていると正直眠くなる。おいおいって感じだけど滑走路の傍らで居眠りしていた時間帯、どうやらあった様子。何時の間にか撮影者が増えている。長い距離に渡ってフェンスの低いエリアが続いているので、ある特定箇所に固まらないけど。
 13時前から離着陸が増える、ANA塗装のDash-8-400が1機来て、もう1機来て。どちらかはNAL改めエアセントレアじゃなかったエアセントラルだと思うけどハッキリしない。ついでJAノL塗装のB767ANAのA321。不意を討たれた感じかのがJACのSaab340B。知識としては鹿児島-松山便があるのは知っているけどねぇ。実際にこんなところで見るとおやおやと思う。
 そのSaabが離陸すべくRwy34滑走路端で待機。海側に光が見える。どうやらYS-11らしい。鼻先の黒が認識できる、間違いなくYS-11だ。だんだん大きくなる。近づく。大きくなる。Touch down。レジは……JA8768。ほんと、因縁だな。
 ANAのA321も飛び立っていった、スポットに居るのはJA8768のみ。かなり遠いので撮影は苦しい。遠くに居るJA8768を目を凝らしてみていると搭乗が始まった事が分かる。どうやら撮影会になっているようで。展望デッキにもたくさんの人が見える。定時よりも少し遅れてプロペラが廻りだした。今度の離陸はRWy32。しっかり滑走路端まで行ったのでうんと手前で浮き上がり、自分のところに来たときには車輪が仕舞われて行くところ。悪くない絵だけど、空バックのJA8768って何も松山でなくても撮れるじゃん。
 いい加減疲れる。何よりも腹が減った、喉も渇いた。今日は切り上げようと帰り支度をしていると近くで撮影していた人に声を掛けられ二言三言会話。クルマのナンバーが香川ナンバーって事は高松あたりから来ているのか。
 空港まで歩いて15分毎に出ているバスに乗りJRの松山駅に出る。いい加減腹は減っているけど夕方になって来たので軽めの食事。さて宿に入りますか。アクセスは路面電車で。環状線の北側は専用軌道、雰囲気が世田谷線に似てる。でも単線だから江ノ電って言った方があっているのかな?松山城の北側、大学が幾つかある閑静な住宅街にあるホテルが今日の宿。軽く飲みに出かけると学生御用達の居酒屋なのか、えらい値段が安かった。ほんの数杯飲んだだけだけどすっかり酔っ払ったようで宿に戻って必要最小限のことだけやってような気がするけど最後の記憶は酷く曖昧。