JL101 JA602J B767-300 HND→ITM

 6時前に羽田に着いて出かけるのは伊丹。最近は大阪関係の出張が続いていて、この時間の飛行機も今年二度目だ。
 
 待っていたのは前回と同じJA602J。前乗った時はこの時間、暗かったが、今日はすでに明るくなっている。そんなことに季節の移ろいを感じる事が変化と言えば、変化である。
 
 出発15分前。既に行列は無くなっている。自分も早々に機内へ向かう。今日はクラスJ、そして窓側で席が取れている。
 三々五々、乗客が乗り込んでくる。6:28、Door close。
 
 他機に先んじてPushbuck。時刻は6時半。定刻だ。最近のJAL、後数名のお客様の搭乗をお待ちしております、という案内を聞くことがない。出発に関しては定時性、相当高まっている事は間違いないと思う。
 6:36、Taiixng。今日は生憎のくもり空。折角の窓側席、きちんと富士山側を抑えたのだが、ちょっと残念ではある。飛行機は誘導路を海側へ。多摩川の河口へ突き出たD滑走路へと進む。
 
 RWy05端で小休止すると滑走路へ。ここで初めて後ろが見えて、何機が同時刻発の飛行機が一緒にTaixingしてきた事を知る。
 6:48、Takeoff RWY05。 
 
 東京湾がすぐに灰色に沈んでゆく。まもなく外は
 
 何のコントラストもない重たい灰色の世界となる。機体がカタカタ揺れるのが二三秒ほど。そして
 
 雲の上に出た。青空も見えるが、さらに上空にも雲の幕が張り巡らされる。揺れ揺れの空の旅になりそうだが、6:53、ベルト着用サインが消える。伊丹到着は7:40になる見込みと告げられた。
 飛行機は更に高度を上げて西へ向かう。地上が見えていれば東京湾上、横浜を左手に見つつ、三浦半島を横断して相模湾へと進んでいる筈だが、
 
 生憎と青空と雲の中、場所は想像に任せざるを得ない。
 機内は寝静まっている。睡眠不足を補うなら新幹線移動の方がまとまった時間を取れる筈で、今日のお客さん、特にクラスJを選ぶような人たちはまとまった睡眠時間よりもまとまったマイルを選んだ人たちなんだろうけど、それでも隙間時間は眠りに充てたい、ようだ。
 
 7時、雲の合間に富士山が見える。山頂がちょっとちらっとなので、雲の中の富士山は完全に保護色だ。雲がなければ「右手に富士山が見えております」なんて案内がありそうだが、今日は無かった。
 
 同じころ、ドリンクサービスが廻って来る。ワゴンの動き出しは少々間を要したが動き出すとかなり早い。大半の人が寝ているので、ドリンクサービスと言いつつ、シール貼りがメインの作業だったりするようだ。
 飛行機は順調に西に向かっている。
 
 西に向かうにつれて雲が切れてくる。静岡の山の中、南アルプス辺りが見えてくる。
 7:10を過ぎて機長さんから飛行状況の案内。現在、浜松市上空を飛行中であり、あと10分程でベルト着用サインが点灯するとのこと。伊丹空港着陸は7:35、スポットには定刻の7:40到着を見込むそうだ。伊丹は天候は晴れ、気温は4℃とのこと。
 
 再び雲が出てきて、視界から地上を奪う。三河湾も伊勢湾も雲に隠され、想像上の産物と化す。
 飛行機が高度を下げ始める。雲を上手い事避けたようで、ベルト着用サインは消えたまま、揺れる事もなく、雲の下、地上の見える世界へやって来た。
 
 名張とかその辺りだろうか、山と言うか丘と言うか、そんな辺りを飛んでいる。厚ぼったい雲で灰色の世界だが、先程の東京湾と違って雲の切れ間から日が差し込んでいる所も、なくは無い、
 ベルト着用サインは7:25。あと10分で着陸だそうだ。サインが消灯していたのは都合30分少々。若干慌ただしい感じは否めない。
 飛行機は生駒山地から大阪平野に出る。
 
 伊丹への最終コースで大阪の市街地が手に取るように、なのだが、今日はずいぶんと煙たい。晴れだ曇りだというよりも黄砂にでも襲われたか、というような煙り方である。
 景色は冴えないが、安全な飛行には全く問題なく順調に高度を落とし、伊丹へと近づく。京阪の線路を越え、淀川を越え、いよいよ高度を落とすと空港の敷地内、7:37、Landing RWY32R、7:40、Spot in SP18。
 
 到着も定刻。お客さんは先を争って降りてゆく。今日は預けた荷物があるので、その受取で少々時間を要してから目的地へ。大阪モノレールで終点まで行く。8時過ぎのモノレール。大阪空港では空いていた電車も蛍池で大量乗車。乗りとおす人はいないだろうが、こまめに乗り降りを繰り返しつつ、一向に空かない。普段使わない路線のラッシュ時間なんて眺める事は早々無いけど、普段と違う顔を見る事になる。
 
 更に京阪電車に乗り継いで目的地へ。梅田経由でも時間としては一緒なので楽そうなルートを選んだ次第。待ち合わせの時間より少々早く、目的地に到着する。
 
 朝食がまだだったので、構内の喫茶店でモーニングサービスを頂く。大阪のモーニングサービス、名古屋みたいにコーヒーの値段で何かサービス、とまではいかないけど比較的安価ではある。このセットは確か400円少々だったかと。東京だとたぶん500円台後半にはなるよね、という中身を頂く。
 大阪の営業他、色々な人と待ち合わせて客先へ。今日は2案件を一日で打合せ。午前中1件、午後1件。ダブルヘッダーの打ち合わせは効率がいいが、かなり疲れる。お昼を挟んで4時間話を続けるというのはかなり体力を消耗した。最後は惰性で17時近くまで。
 明日は明日で大阪案件の打ち合わせを入れられたので今日は大阪泊。梅田に戻って支社の人たちに合流、飲み会に参加する。3時間少々だったか。お開きになったのが21時過ぎ。今日のホテルに向かう。
 大阪のホテル、週末に探したのだが、空きが殆どなかった。今日はセンター試験なので、二日目の受験に備えての宿泊、と言う需要もあるようだが、それ以上に大きいのが、春節の観光客。大陸系の人が東京in大阪outで移動するちょうどその真ん中であるようだ。
 
 環状線で辛うじて取れた宿泊先へ。ホテルに入って部屋に落ち着く。自分一人で少し立ち飲みでも、と思わなくはなかったが、今日は大人しくする。