JL91 JA822J B787-8 HND→GMP

 8時前の羽田空港は人が明らかに増えて結構な混雑であった。連休でも何でもないが、出掛ける人は多いようだ。そんな中をてくてく歩いて搭乗口まで。

 今日の91便。2週前と違って定刻の出発。20分前でちょうど行列が出来始めた所。まもなく搭乗が始まったので乗ってしまう。

 待っていたのはJA822J。2番目に受領した機材だ。ボストンへ飛んだ最初の機材だが、ここの所は東南アジア方面が多いみたい。

 エコノミークラス、2-4-2列は決して狭い訳ではないけど、新間隔でない機材で太平洋を越えるのはちょっとねぇ。
 席に落ち着く。外は雨がパラパラと。

 重たい空の下にエバーエアのキティジェットが駐機している。
 ほぼ満席になって8:23、Doorclose。8:27、Pushbuck。金浦までの飛行時間、1時間50分とのこと。上昇中、下降中、揺れが予想されるそうだ。8:32、Taixing。A滑走路を渡り、C滑走路へ向かって延々進む。8:46、Take off RWy34R。

 羽田空港を見下ろし、大井や湾岸の景色が広がりだす。と思ったらすぐに雲だ。

 雲の切れ間から東京湾岸がちら、また、ちら。そして飛行機は雲の中へ。しばらく強めに揺れる。8:54、背もたれ、テーブルの使用が許可されるが、まだ揺れる。

 雲を抜けて日が射してきても、更に雲。それでも揺れは次第に落ち着いて来て、9:06、ベルト着用サインが消灯する。
 先週の分のフライトがまだ書き切れていないので、狭い機内ではあるが、ちょっと進める。幸い、電源があるので、バッテリーの心配はない。
 9:30を過ぎて機内食の時間となる。91便は2週前に乗ったときと同じく朝食メニュー。同じ月の同じ便でビジネスとエコノミーの機内食を比べる、という経験はなかなかない。




 メインはロールサンド。メニューに出ていないけどオムレツもある。それにポテトサラダとババロア。先日のビジネスだと

 こんな感じなので、確かに差はある様子。でも値段程の差はないかもなぁ。

 朝食だが、ワインと一緒に頂く。

 〆はコーヒー、なんだけど

 後になって紅茶も頂いてしまった。
 羽田を飛び立ち1時間少々経っている。金浦までの道のり、半分以上は来ている。

 相変わらず、雲海の上を飛んでいる。一度仕舞ったPCを再び出して京王線恥辱の続き。
 10:12、降下を開始した旨の案内がある。10分後にベルト着用サインが点灯するとのこと。もうそんな時間かと思って外を眺める。

 先程までの雲海ではなく、切れ切れの雲。そしてその合間に大地が見えている。もう朝鮮半島か、と言う認識は間違っているに違いない。降下開始って言っているぐらいのタイミングなんだから。
 荷物を仕舞って着陸前の片付け。10:23、ベルト着用サイン点灯。

 雲がすっかり切れて秋の大地が広がっている。雨ばかりのフライトが続いていたから、こんな景色が少々嬉しい。
 飛行機はソウル郊外、団地の並ぶエリアへと進んでゆく。少しずつ高度を落としてゆくと10:39、Landing、RWy32R。速度が緩んで誘導路へ。ソウルの気温、15℃と告げられる。次いで明日29日というか今夜就航というか、ロンドン増便、41便の案内。
 10:45、Spot in SP39。降機となる。

 今日は定刻、入国審査も税関も空いている。これが普段通りか。入国して制限エリアの外に出ると11時。

 今日も94便で引き返すので持ち時間は最大8時間。美味しいものを食べて多少買い物するだけなら、滞在8時間で十分。行先は妻に任せているが、今日は新村に行くそうだ。
 先週と同じく空港鉄道。前の電車が出たばっかりで少々待ち時間。やっていた電車は立席多数。数年前なら余裕で座れたよなぁと思いつつ乗り込む。弘大一区で2号線に乗り換えて一駅。空港からは30分程。まだ12時前である。

 地上に出ると青空が広がっている。ずっと雨続きの横浜から来ると羨ましいような天気。気温も暑くなく寒くなくちょうどよい。
 新村で食べたい物が二つあるというのだが、決断を先に伸ばすために少々歩く。妻の買い物も兼ねている。しばらく、ぶらぶら。

 誰かが丸ごと与えたらしいパンに鳩が群れて奪い合っている。

 奪い合うばかりで一向に食べられているように見えない。色々と酷い。


 ダイソーの向かいに偽物のメイソウ。韓国にはだいぶ前からダイソーがあったと思うが、メイソウはどういう扱いを受けているのだろう。
 もう少し歩くとKoRail京義線新村駅がある。

 現役駅舎の前に古い駅舎が保存されている。登録文化財に指定されているそうだ。1920年代、つまり日帝時代の建物を残しているのはこの国では珍しい。

 駅舎は観光案内所として活用されていて、中には1970年代の新村を捉えた写真が展示されていた。この駅舎が現役だった頃の時刻表も残されていたりする。
 ただ背景に存在する現新村駅。立派なのだが、エスカレータが停められていたりして活気に乏しい。京義線は電鉄化されたが、新村駅を含む区間はメインルートから外されている。利用者が殆どいないようだった。
 もう少し歩く。


 新村の路地にサッポロビールの看板を出す店を見かける。韓国で輸入ビール人気が高まるのに合わせて攻勢を強めているのか。
 さて、新村に着いて小一時間。そろそろ昼食。結局鍋の店に入る事にする。地下鉄の通る大通りに出て駅へと向かう途中に目的の店はある。

 お昼のピークは外したつもりだったが、店は満席。それでも10分待たない間に席に座れる。

 名物は一番上にある鍋→カルグクス→チャーハンのコースだそうだ。そちらを2人前お願いする。そして

 瓶ビールを1本。街の店の大半、扱っているのは国産瓶ビール。輸入ビールが人気と言ってもシェアの大半は国産の様子。

 まずは鍋が運ばれてくる。前もって準備が出来ているみたいで、非常に手際が良い。芹と茸が具材なので、どことなくみんな大好ききりたんぽ鍋を思い起こす所だが、スープはだいぶ違う。

 次いでやって来たのはお肉。これを鍋に投入すると

 きりたんぽ鍋ではなく、韓国風の鍋になる。目茶苦茶辛い訳ではなく、どちらかと言うと食欲が進む系の辛さ。山のようにあると思われた芹も煮込んでしまうと案外と少なくなり、あっという間にお腹に仕舞われる。平たく言うと物足りないのだが、

 ついで麺が投入される。韓国でいううどんのカルグクス。一煮立ちするのを待って頂く。更に

 空いた鍋にご飯が投入されて、シェイク、シェイク。最後は炒飯になる。これで1人前11,000KRW。
 全部頂くまでおおよそ40分。お昼時は外れたが、まだ新しいお客さんが入って来る。結構な人気店でテレビの取材らしいポスターも出ている。でも案外とまだ余裕がある。これなら迷っていたもう片方のチキンも行ける、そんな気になる。
 ならば、もう一軒。目指す所は先程のKoRail新村駅の近く。新村市街の二周目になる。到着。
 今度は店は空いている。もう14時近く。食事には少々遅い時間だ。
 フライドチキンを1セット。それにドラフトビアがあったので頼む。酒を飲めない妻はコーラ。

 間もなくジョッキの生ビールがやって来る。韓国には2006年以来何度も来ているが、何気にドラフトビアを飲むのは初めて、だと思う。毎回毎回、瓶ビールばかりで。同じようなチキンの店に一度入った時も、ドラフトビアは断られたような。
 チキンが揚がるまでジョッキをちびりちびり。最初の一店、最初の一杯だったら間違いなく飲みほしていたが、散々食べてきた後なので、何とかなる。20分程で揚げたてチキンがやって来る。

 結構な量。食べ出すもさすがに苦しい。半分で良かったと思うけど、そんな頼み方、出来たのだろうか。
 食べ終わると15時。持ち時間は半分以上使ってしまった。新村の街に戻る。地下鉄の駅へと戻る途中、大通りが封鎖されていて、何やらイベント開催中。

 揃いのシャツの人が踊っている。イベントの趣旨は、良く分からない。反対側では誰か知らない有名らしい人のサイン会をやっていた。
 買い物少々、地下鉄の駅に戻る。ちょっと早いが空港へ。2号線から空港鉄道への乗り継ぎ、

 漢江の南へ。有事があるならミサイル攻撃だろうから、漢江の北も南も無いだろうけど、心持ち安心する。半日街を歩いていても有事の影も何も感じないのが実際だが。
 空港に16時過ぎ。まだJL94には早いが今日は搭乗手続きの前に少々スーパーで買い物をする予定。ただ、自分が妙に疲れ切ってしまった。申し訳ないけど、妻に一人でロッテマートへ行って貰い、自分は空港の到着ロビーでしばらく休憩を取る。
 17時に待ち合わせ、搭乗手続きへと向かう。帰りのフライト、インボラアップグレードを貰う。行きがインボラなら帰りはそのまま。行きがそのままなら帰りがインボラ。ソウル線のインボラ確率、50%というのが経験値だが、経験値通りの結果になる。
 出発まで残り2時間。まるっと2時間ではないが、お馴染みの大韓航空ラウンジで過ごす。


 昼間飲んだし、インボラを貰ったから酒は見合わせ。菓子も取って来たけど、結局手を出さず。軽く京王線恥辱を進めて過ごす。18時半を目安にラウンジを出る。出発まであと50分だが、金浦空港、出国審査の前にラウンジがあるので、早めの行動は仕方ない。
 10月二度目の出国審査は特に何もなく完了。

 出発まであと30分というタイミング。先々週は免税店に興味を示した妻も、今回は特に興味がないとのことでそのまま向かう。この時間、空港内は落ち着いた雰囲気。1年前なら虹橋ゆきに登場する大陸の人たちが免税品を受け取ったり、箱を捨てたり、引きずっていったり、わさわさしていたものだが、中韓の冷え込みで韓国もだいぶ雰囲気が落ち着いた。こちらとしてはこのぐらいが丁度良い。