JL103 JA772J B777-200 HND→ITM

 伊丹行きに搭乗するのだが、今日は厄介な荷物がある。少々大きめのノギス。鞄に入らないので、梱包材に包んで持ち歩いているのだが、機内に持ち込めるだろうか。
 手続きカウンタで相談。長いけど持ち込めるかと尋ねる。以前、三脚を持ち込もうとして長さで断られ、雲台を外して持ち込んだ事がある。中身を逆に聞かれたので
「ノギスです」
「‥‥」
「分かりますか?」
「分かりません」
 カウンタの係員、全員、爆笑。
 結局、カウンタの係員から保安検査にお伺いを立ててくれて、金属の長めのものなので、お預かり荷物、という判断。それならそれで構わない、と言う事で預けてしまう。
 少し時間を取られたが、余裕を持って出てきたのでまだ時間はある。ラウンジに寄り道して朝食。

 月曜朝のDPラウンジは結構な混雑。その中でおにぎりと味噌汁、いつもの組み合わせで朝食を済ませる。〆にコーヒーを味わう余裕はあった。7:10搭乗口へ。
 JL103は16番搭乗口からの出発。待っていたのは

 JA772J。B777-200がほぼ満席、だそうだ。人の流動が多い月曜日だから、かもしれない。

 時刻は7:15。既に優先搭乗は終わっていて、後方座席のお客様をご案内中。今日は直前の予約で席が全く空いてなく、先程荷物を預けた際に、大変申し訳ございませんが、と真ん中席の支給を受けている。
 いかにも仕事に向かう体裁のスーツ姿が大半で、その次が団体旅行らしい高齢者。そろそろ京都の紅葉が盛りなのかも知れない。
 7:29、Doorclose。

 見える範囲に空席は無い。見事なものだ。少し遅れて7:34、Pushbuck。7:29、Taixing。飛行機は誘導路を南に向かうようだ。長々進むと海を渡って行く。滑走路端に着くと一呼吸置いて、7:51、Take off RWy05。
 人越しに雲を散らした空の下、広がる東京湾を眺めて旋回。横浜の工業地帯が雲の影に沈んでいる様子が見て取れた後、雲に消された。普段よりもちょっと警戒感のある上昇。ベルト着用サイン消灯は7:58にずれ込む。
 静かな機内。時々シャッター音が聞こえるようになる。窓の外、どうやら富士山が見えてきたようだ。

 人越しだったけどズームを生かして1枚だけ。1か月ほど、空路はご無沙汰していたが、その間に富士山が冬の装いに改まっている。見事な白で機内、注目を浴びるのも分かる気がする。

 飲み物を頂くと早くもフライトは後半戦。8:20、降下を開始して、あと10分でベルト着用サインが点灯する旨の案内が入る。8:28、ベルト着用サインが点灯。あと10分で着陸とのこと。機内モニタは機外カメラに切り替わる。外はまだどこか山の中だ。
 奈良らしい盆地が映し出されて、それが生駒山地に変わったのが8:38。最初の案内より気持ち遅れたようだ。大阪市街地に差し掛かるとフライトも最終盤。モニタが前方の伊丹空港を移し始める。だんだんと大きくなっていって、8:44、Landing、RWY32R。少々ではあるが遅れる。遅れのお詫びが添えられた。8:48、Spot in SP17。

先程預けたノギスを受け取り制限エリアの外へ。

 時刻は9時。待ち合わせの時間には少々間があるので空港で時間調整の後、客先に向かう。
 出張は現地調査。午前中しか時間が貰えていないので、朝早く出てきて、終わってみると正午前。実に中途半端な時間になった。
 今から会社に戻ると17時ちょっと前。戻っても良いけど、中途半端なのでちんたら帰る事にする。阪急電車で梅田に。乗り継ぎ時間は30分少々。JRの中央改札近くで適当な食事を済ませると北口に移動する。

 JRバスの乗場。自分が知っていたのは桜橋口の方だが、何時の間にか乗場が移って大きくなっていた。大阪から高速バスに乗る、なんて何年振りなのだろう。

 利用するのは東海道昼特急16号。13:10に大阪を出て22時近くに東京に到着する、という便。行きは45分で飛んだ道を帰りは9時間駆けるという算段。ただし、下車するのは東名江田にしている。定刻なら20:49着で1時間ほどの短縮。それでも8時間の乗り詰めだ。

 13時を過ぎてバスがやって来る。数多く発着するバスの中でも極めて目立つ二階建てバスだ。乗客は30人近くいるだろうか。

 宛がわれているのは1階席。夜行便なら揺れが少なく好みの席だが、昼間便だとかなり残念な席。荷物も置きづらく、2人掛けの窓側に無理無理荷物を詰めると極めて窮屈になる。多少空席もあるが、この先満席になるとのこと。間もなく定刻、バスが出発する。
 パソコンを出して恥辱の続き、とも思っていたが、とてもそんな状況ではない。久しぶりに読書に時間を宛がう。持ち込んだのは筒井康隆先生の聖痕。

 ペナンのカフェで読んだ続きだ。
 バスは千里から高速道へ。いくつかバス停に停まるが、お客さんがたくさん乗って来たのは京都深草。1階席は満席になったようだ。
 バスは14:28に名神から新名神に入る。間もなく、甲南パーキングエリアで休憩となる。14:45到着。20分休みだそうだ。

 外に出て思い切り背伸び。20分は間延びだが、今日は丁度いい。その間に荷物を整理する。空いたスペースに鞄とノギスとコートを仕舞いこむ。本だけ席に残すとだいぶ楽になる。
 バスは予告通りの15:05に出発。新名神、山奥、高原のような所を走って行く。日が翳り気味で既に夕方の雰囲気。
 亀山のジャンクションで少々渋滞。今までの快速が鳴りをひそめる。少々緩々の後で流れ始めて、バスは名古屋方面へ。

 外が明るくなる。流れたのは長島のレジャー施設。時刻は16時過ぎ。大阪から新快速なら名古屋を過ぎているなぁとふと思う。