JL515 JA772J B777-200 HND→CTS


 今日は日帰りで千歳に行く。中途半端な時間の千歳行き。春休みシーズンなので12時半なんて便でも満席である。

 待っていたのはJA772J。B777-200、3クラスに改造された機材である。今日はクラスJ、真ん中の通路から二席で用意している。勿論窓側が望ましいのだが、予約した段階では窓側から並びでは確保出来なかった。

 宛がわれた座席に座る。目の前にはファーストクラスの区画。こちらも満席のようだ。設定当初のファーストクラスって割と取りやすかった覚えがあるのだが、昨今は予約でいっぱいだったり、キャンセル待ちが落ちてこなかったり、取りづらい印象がある。
 12:30、Doorclose。12:34、Pushbcuk。B777の真ん中席なので外の様子は分からないまま出発準備が進んでゆく。12:40、Taixing。出発は少々後ろにずれこんだが、この時間の空港、空いているので動いてしまえば順調に進んでゆく。12:45、Takeoff RWy34R。
 急上昇とカーブを繰り返す。穏やかな小春日和に揺れは無く、12:55にはベルト着用サインが消灯する。真ん前のカーテンが閉じられる。飛行機は更に高みへと上昇を続けてゆく。窓外には船橋かその辺りの景色が広がっているのだろう。
 ちょっと幅広のクラスJだし、隣りが妻なので今日は遠慮なくPCを出す。その隣はライブのチケットを取る、とかで機内でネット接続中。機内でネット接続をしようとはなかなか思わないのだけど、こんな時には便利な機能だ。つながれば、だけど。

 13:05を過ぎて飲み物のワゴンが廻って来る。先程ラウンジでたくさん飲んだ訳ではないけど、〆のスープを頂いておく。
 13:15、機長さんから飛行状況の案内。現在、山形上空を飛行中。15分後に降下を開始し、千歳到着は14:05を見込んでいるとのこと。千歳の天候は曇り、気温は7℃だそうだ。
 妻がチケット争奪戦に苦戦している。途中で文字化けするのだそうだ。そこでPCを貸す。改めて接続費用が発生するけど、まぁ仕方ない。文字化けはunicodeを変える事で何とか解消し、チケット確保まで無事完了。

 そんな訳でPCの画面に現在地が表示される。これは無料でも見れる画面だけど、今までPCを機内でWifiにつなげよう、と思った事がないので、こんな画面が出るのは知らなかった。
 13:48、ベルト着用サインが点灯したのでPCを仕舞いこむ。明るい光が窓から差し込む穏やかなフライト。耳の中に少し違和感があって降下を知る。13:59、Landing、RWy01R。14:04、Spot in SP11。

 良く晴れ、春の空気が漂う千歳に到着する。
 今日は何気に北海道新幹線開業初日。そんな日に千歳空港まで来た。帰りは新幹線、なんて考えもぷんぷんしそうだが、今日は飛行機の単純往復である。帰りの便は19時出発。それまで7時間近くあって、その間に予定は無い。札幌を往復しても良いけど、今日は千歳市内で事を済ませる。まずは昼食。
 電車で千歳まで出る。

 装飾だけ北海道新幹線開業を告げる千歳の駅まで来る。勿論、300?南の話であり、千歳に新幹線の気配がある訳ではない。ここで下車して駅の近く、まずは昼食を回転寿司へ。

 ロードサイド的な店。看板には稚内の文字が踊る。北海道内でもより遠くの稚内根室の方がお客さんに訴える力があるのだろうか。良く分からないが入店。お昼というには遅い時間。数組の先客がいる程度で店は空いている。

 ロードサイドであってもビールは売っていて、サッポロクラシックを飲むことが出来る。缶のクラシックは何だかんだと首都圏でも手に入る機会があるけど、ジョッキで呑める所、なんてのはまず、無い。あるかも知れないけど、ぷらっと行ける所には無い。


 回転寿司って横浜では行かないので、比較のしようがないのだけど、北海道の回転寿司。いいネタが割と安い、というのが正しい言い方なのだろう。決してびっくりするほど安い訳ではないけど、同じ値段なら間違いなく良いものが出てくる。
 滞在45分程。先客がすっかり消えた所でお暇する。

 少し陰りが出ていた千歳は午後三時半。春の光と冷たい空気が同居している。横浜であれば冬の冷たさ、というべき気温。同じ気温でも北海道には春の喜びが満ちている。
 角に見えているスーパーに寄り道。

 北海道新幹線開業のセールをやっていて、記念の商品なんかも売っている。気になったものを二つ三つ買ってみる。
 ついで千歳が本店の菓子屋さんに足を伸ばす。

 Morimotoって札幌駅や千歳空港に店を構えているので何となく札幌の店だと思っていたが、本店は千歳駅からほど近い所。店は大きいが中は地味で、砂川の北菓楼とか帯広の六花亭みたいに、観光名所として売ろう、という商売っ気が全く感じられない。店の脇には玄関の表札があり、奥は増築を重ねたような町工場の雰囲気。自宅兼本店兼工場と言った所か。家業のまま大きくなりました、という感じが満ちている。
 妻の買い出しに付き合って荷物が大きくなった所で駅へと戻る。まもなく17時。決して悪くない時間だ。

 17時。夕陽の射す千歳駅へと戻る。この時間、札幌方面のホームには人がちらほら。苫小牧方面には閑古鳥が啼いている。

 ドア位置を示すホームの看板が懐かしい。長距離列車が無くなれば無くなるものだと思っていたが、地味に残っている。考えてみると、雪が降ればホーム上の案内は見えなくなるのであり、例え長距離列車がすべて消えたとしても、この乗車位置案内は無くならないのかも知れない。
 案内があって新千歳空港ゆきの快速電車がやって来る。

 731系を使った快速エアポート。地味に勢力を拡大している。旅行者目線ではあまり好ましいものでは無いけど、地元客からすれば、どっちみち座れない電車なら、ロングシートだろうがクロスシートだろうが、変わらないのだろうなぁ。
 この時間に空港に行く人、案外と少ない。割と余裕のある電車に乗り込む。途中、南千歳で函館からの特急と出会う。北海道新幹線の空気でも運んできたかと思ったが、いつも通りの空気だった。
 空港着。出発まで2時間を切った所。妻の買い物に付き合った後はサクララウンジに入って、というのが定番コースだろうが、今回はちょっと勝手が違う。

 JGCのエントランス近くに、サクララウンジ代替サービス特設カウンターなるものが出来ている。新千歳空港の改修工事の影響でサクララウンジが閉鎖されていて、利用出来ないのだそうだ。

 代わりにお食事券が配られる。1,000円分だって。
 まずは妻の買い物にお付き合い。ついでに

 ソフトクリームを食べ比べる。これは先程のお食事券を使ったのではなく、別払いで。
 残りの時間はカードラウンジに入る事にする。先程のお食事券がちょうどラウンジ代に相当するらしい。正確にいうと税込み1,080円だったから80円だけ足が出るかと思ったが、さすがに80円頂きます、にはならなかった。

 細長いが窓があって解放感のあるスペース。手前は混んでいたが、奥の方は空いていたので窓に面した席に座る。もう暗くなる所だから窓席も何もないけど。
 カードラウンジであるから、ソフトドリンクの用意はあってもビールは有料。サクララウンジサッポロクラシックを一杯一杯と飲むイメージでいるとだいぶ調子が狂う。今回は、まぁ良いけど。
 滞在小一時間。出発の30分前には席を立つことにする。このエリア、保安検査を受ける前だし。
 先程の特設カウンタの脇を通って保安検査場へ。普段よりも心なしか係員が丁寧だ。保安検査自体はさほど混んでおらずスムーズに搭乗口に着く。

 既に搭乗が始まっていたけど。