JL91 B787-8 JA827J HND→GMP

 今日はこれから韓国は金浦に飛ぶ。朝一番にソウルに向かう便は8:25の出発。8時を過ぎたぐらいに席を立ち、搭乗口に向かう。

 待ってるのはJA827J。半年ぶり2度目のB787に乗る。
 今日の航空券は10月にスタートしたソウル-東京-香港の格安ビジネスクラス。最後の一区間を今日で〆るので今日の搭乗、ビジネスクラスになる。

 B787ビジネスクラス、シェルフラットネオである。ソウルまでの2時間ちょっとで朝の便。横になる訳ではないので、ソウル線に過剰な設備だ。しかし、B787が順調に数を増やしているのと、昨今の状況で韓国線の需要が落ちている分、人気の台湾に比較的定員の多いB767を回して、ソウルへは定員の比較的少ない、B787で、と言う事なんだろう。
 L1とL2、二つのドアからお客さんが乗り込んでくる。エコノミークラスはL2で捌いているから、一番前のコンパートは落ち着いた雰囲気そのものである。
 8:21、Doorclose。8:25、Pushbuck。今日も定時出発になる。 

 地上係員が手を振り出発を送ってくれる。手を振り返してみる。手を振り返すと外から案外と分かるもの、と聞いた事があって以来、心がけている。手を振り返すと頭を下げてくれたり、心なしか、レスポンスが返って来るような気がしてならない。気のせいかも知れないけど。
 飛行機は誘導路を進み、A滑走路を渡ってC滑走路へと進む。順調に進んでいって、それでもC滑走路までは羽田空港縦横断と言いたくなる距離。

 Takeoffは8:41となる。RWY34R。

 東京の埋立地を見下ろしつつ飛行機は急上昇してゆく。間もなく雲の切れ間へと分け入って行き、地上が分かりづらくなる。揺れのないまま、気が付くと、

 雲の上へと躍り出ている。8:46、ベルト着用サインが消灯する。
 遅れている恥辱を少し進めておこうとパソコンを出す。昨今の飛行機なので電源はしっかりと用意されている。充電切れの心配なくパソコンを使うことが出来る。

 8:53、おしぼりが配られてサービス開始。差し出されたおしぼりで手を拭き、ふと外を見ると雲が切れ切れになっている。雲に厚く閉ざされているのは関東地方だけでだったようだ。

 秩父連山か、八ヶ岳の辺りか、雪山が見えてくる。青い空に白い大地がよく映えている。地上からも穏やかな青空が見渡せるに違いない。
 食事のサービスが始まる。ビジネスクラスの座席、全部で44席ある。全部が埋まっているのかどうか知らないけど、なかなか順番が回ってこない。

 飛行機の外には雪山が途絶えて、大きな平野が広がりだす。その先に海。日本海。どうやら福井平野にたどり着いたようだ。時刻は9:12のこと。
 明るく早春のような福井を越えると飛行機は日本海上空へ。 

 9:20近く。雲を軽く散らした日本海上空を進む。そろそろ金浦へのフライト、中盤戦だが、このタイミングになってようやく食事が出てきた。今日は何時になく遅い。
 JALの金浦線ビジネスクラス。昨今搭乗した中では、カツ丼、だったり、カパオライスだったり、攻めているなぁ思うメニューが多いのだけど、

 今日は大人しめ、いかにもJALビジネスクラスだよねぇと言う食事が供される。

 メインは鯛。


 朝食だが、お酒のお友達が居並ぶ。

 朝食らしいフルーツが少々。
 この食事に合わせるには、日本酒が良い。韓国線、酒の種類が限られていて、他の路線と差がついているのだが、日本酒に関しては他の路線と遜色ない銘柄が供される。

 そんな訳で大吟醸の一合瓶を頂く。
 時刻は9:40になっている。

 日本海の上空、島が見える。隠岐のようだ。
 二食目の朝食を頂く。デザートにアイスクリームを薦められたが、

 二種類ある日本酒。もう片方を頂く。朝から少々飲み過ぎだが、今日は良い事にする。ゆっくり飲んでいる間に飛行機は日本海の上空を西へ、進んでゆく。

 真冬なら雲に覆い尽くされるであろう日本海も今日は雲が切れて、空の蒼さと海の蒼さが溶け込んでいる。春の気配がはるか上空まで漂ってきそうな今日の西行きフライト。ジェット気流に押し戻される事もなく、確実に朝鮮半島が近づいてくる。
 9:50、機長さんから案内。あと15分で降下開始だそうだ。金浦到着は10:40を予定しているとのこと。金浦の気温は晴れで気温は2℃と告げられる。 

 10時過ぎ。モニタに現された位置が朝鮮半島となると間もなく、

 地図通りの海岸線が見えてきた。ソウルへの空の旅も最終コースとなる。飛行機は針路を少々北に振り、朝鮮半島を進んでゆく。少し霞が出てきて、地上の様子、見えづらくなる。
 10:07、あと35分で着陸と改めて案内がある。日本酒のグラスを下げて貰うタイミングでお水を頂く。間もなくベルト着用サインが点灯しますので、

 と言う事で紙コップでの提供。蓋も丁寧に付けて貰える。まもなくコートの返却があって、そろそろ着陸態勢のようだ。
 10:27、ベルト着用サイン点灯。あと15分で着陸とのこと。

 空は再び雲を散らして地上を隠すような雰囲気になる。よく見ると薄ぼんやりと大地が見えていて、雲の影響なのか、ガスっているのかは良く分からない。

 飛行機が高度を落とすと持ち込んだペットボトルが変化し始める。見た目着陸に向かっていることが良く分かるが、もちろん、自分の耳でも気圧の変化は感じ取れる。
 いよいよ高度を落とすと、ソウル郊外の街並みが広がりだす。最初はうっすらと、そのうちに

 存在感を増してくる。地震の心配がない大陸の土地は思いがけない郊外でも妙に背高な住居が点在する。廻りの
 高度を落としてゆくと畑地ばかりが目立つソウル郊外。そして空港の敷地が現れる。10:42 Landing、RWy14R。

 速度を急激に落とし、不意に減速度から解放されるとゆっくりと国際線ターミナルへと向かってゆく。

 ロゴを落としても持ち主が知れるB747が佇むのを横目に進んでゆくと10:49 Spot in SP 38。

 少々の早着となった。写真を1枚撮ると入国審査に向かう。発着便の少ない金浦空港。中国路線と到着が被ると多少待たされることもあるが、今日はすんなりと手続き完了。預けている荷物もないから、早々に制限エリアを出ることが出来る。

 15分弱でターミナルに出ることが出来る。
 最初にも書いたが業過日帰り。ソウル発の航空券をこれて括ったのだが、次のソウル発航空券で羽田に戻るまでが行程である。さすがに折り返し便で羽田に戻る、と言う訳には行かず、予約は夜の94便にしている。19時過ぎの出発まで8時間ある。その間にソウル市内に出ようかと思う。
 歩いて地下鉄の駅へ。空港鉄道に乗る。確かKTXが空港鉄道に乗り入れるようになった筈だが、目の前をKTXが駆けてゆく、なんて光景には出会わずに普通にやって来た電車に乗り込む。

 電車は地上に出て漢江を渡ると再び地下へ。金浦空港からだいぶ距離を走ってようやくの一駅。デジタルメディアシティという駅で乗り換え。ここは京義線との結節点。

 先日京義線と中央線がつながったので電車はここから龍山へと走る。その途中、孔徳までは未乗である。その一部に乗っておく。あいにく電車が出たばかりで15分待ち。その間に、

 KTXが走って行く。本来の京義線。ソウル駅へと向かう4両編成の短い電車もやって来たのち

 龍山方面、中央線への直通電車がやって来て乗り込む。
 中央線への直通経路。元々は龍山線という貨物線だが、電鉄化にあたっては地下化されている。よって、デジタルメディアシティを出ると間もなく地下へと舞い戻る事になる。
 中央線への直通経路。元々は龍山線という貨物線だが、電鉄化にあたっては地下化されている。よって、デジタルメディアシティを出ると間もなく地下へと舞い戻る事になる。
 デジタルメディアシティから三つめ、西弘大で降りる。今日の目的地、この近くにある焼肉屋。以前一度訪問したことがある店を再訪する。

 お昼時の人気店、行列が出来ている。一番後ろに並んでしばらく。15分程で入店できる。

 ここはドラム缶で焼き肉を焼くドラム缶焼き肉の店。メニューは肉だけ。何人前か、を頼むだけのシンプルな構成。

 早速、肉がドラム缶の上に並ぶ。そして

 瓶ビールも頂く。軽くコップのビールを一杯頂く間に肉が焼ける。ビールと一緒に頂く焼き肉、最高である。ニンニクの匂いも気にせずにどんどん頂く。
 滞在20分程。満足してお暇する。時刻は13時前。夜の飛行機には、もう少しというか、だいぶ時間がある。そんな訳で妻のリクエストでもう一か所。新村まで歩いて地下鉄二号線に乗るのが一番まっとうな行き方なのだが、そうすると龍山線が一区間残ってしまう。
 そんな訳で先程降りた龍山線の西弘大に戻って一駅、孔徳へ。ここから5号線と2号線を乗り継いで江南の目的地へと到着。

 午後になって道が混んでいる。初めてソウルに来た10年前、仁川からのバスが渋滞に巻き込まれて市内まで2時間近くかかった事を思い出す。

 今度の寄り道はデザート。焼肉からはだいぶ時間が経っているけど、扱いとしては昼食の〆、と言ったところか。
 しばらく街をぷらぷらした後、空港へと戻る。帰りは二号線と五号線の乗継。金浦空港に着き、空港隣接のモールで少々買い物。17時を過ぎて搭乗手続き。
 夫婦二人でEチケットの控えを提示して羽田までの搭乗券を出してもらう。出てきたチケット、自分がCで妻がY。別々?
 満席でアップグレードしました、と言われたけど、さすがに一人だけインボラってのはどうかと思う。だったらエコノミーのままで良い、と返すと、今度はウェブチェックインした時と別の席を宛がわれた。折角窓通路で合わせておいたのに。文句を言って出し直してもらう。今日のカウンタの対応、スマートじゃないなぁ。
 珍しくすったもんだがあったが、ウェブチェックインした時そのままの座席で搭乗券を出してもらい、出発までの1時間少々をラウンジで過ごす。金浦のラウンジ、出国の前で時間を気にしないと行けないのが難だが、ひとまず席に落ち着く。

軽くビールを頂く。
 日本人だらけのKALラウンジで1時間ほど。18:30を過ぎると人が少し減って来る。KALの自社便出発までは間があるが、JALの利用者が席を立ち始めたようだ。自分たちも席を立つことにする。

 JL94便の出発30分前。金浦空港の出発機があと5便、固まって出発する時間帯を迎える。出国が混雑しそうなタイミングだが、案外とスムーズに事が進む。保安検査を受けて出国審査を終え、制限エリアに入るまでほんの数分で済む。

 爆買い中国人の勢いは相変わらずで、受け取った免税品を引きずって搭乗口に向かい人たちもちらほら。免税品の引き渡し所も混んでいる。