JL96 JA653J B767-300ER TSA→HND

 9時を過ぎてJAL96便の出発案内が流れる。残っていたお客さん、殆どが席を立つ。係員にありがとうございました、と片言の日本語で送られる。
 ちょっと歩くと搭乗口。松山の国際線エリアは小さくまとまっていて使い勝手は良い。

 待っているのはJA653J。昨日の99便で松山にやって来た便の戻りとなる。

 間もなく搭乗開始。今の所、順調に事が進んでいる。パスポートと搭乗券の確認を受けて機内へ進む。前方エコノミークラスの座席に落ち着く。
 搭乗客がどんどんと乗り込んで来て席が埋まる。9:25、出発準備が整いました、との事でDoorclose。定刻よりもかなり早い。9:28、Psubuck。

 飛行機が牽引車に押し出され、離れてゆき、そして

 係員に見送られて動き出す。9:32、Taixing。飛行機はターミナルの前を進んで誘導路へ。途中、一時停止となる。

 すぐ真ん前に台北市街地。暫くこの場にとどまった後、改めて滑走路へ。エンジンの音が一際大きくなった後、ロケットスタートのように一気に加速する。9:47、Takeoff RWY10。

台北市街が眼下に広がりだす。昨日文湖線でたどったエリアが見えてくる。改めて眺めると台北と言う町。丘に挟まれ案外と窮屈な所にあるんだなと思う。

 昨日地上から見えた湖、ではなくてため池かも知れないが、が見える。そろそろ台北の東の外れ。だいぶ視界が効かないなぁと思ったら、

 雲の中に突っ込んだ。3日間ずっと冴えなかった台北の天気を象徴するかのような飛び立ちである。
 視界の効かない中を暫く飛び続ける。飛行機は高度を稼いで行き、間もなく雲の上に出る。

 濃い青空が辺りに広がる。雲の下とは別の世界だ。まもなくベルト着用サインが消灯する。時刻は9:56。
 来る時は偏西風に逆らってのフライト。とんでもなく時間が掛かったが、羽田へは偏西風を背に受けての追い風フライト。3時間少々で羽田まで着いてしまう。まずは昨日見そびれた映画の続きを見ておく。

 ビジネスクラスとの間、カーテンが閉じられる。早々にサービスが始まる様子。間もなく、

 紙のおしぼりが配られる。紙のおしぼりだけが単独で配布、というのはあまり見た覚えがない。空弁の時はお弁当と一緒に配布だろうし、距離が延びるとエコノミーでも一応は布になるかならなぁ。
 10時半近くになって機内速のサービスが始まる。まだ10時半だが、日本時間なら11時半。ちょっと早いがお昼と言う位置づけになる。

 供されたのはランチという風情の機内食。成田からの時よりも品数が1品多い。

 メインはあさりご飯と煮物。

 サラダがあって、

 更におひたしがある。炭水化物で偏りがちな機内食にあっては珍しいラインナップ。

 海外発の機内食には必ず顔を並べる日本そば。ワサビが花模様みたいになっていて芸術点が無駄に高い。

 そしてデザート。コーヒーは後で頂いたもの。総じてみると台北発の機内食は頑張っている事が多いと思う。
 食事を終えて一息。窓の外を眺める。眼下の雲が無くなっていて、景色がしっかりと見えてくる。

 開聞岳だ。時刻は11時ちょっと前。台北を飛び立って1時間少々だが、もう九州本土に掛かっている。案外と存在感のある池田湖を眺めると飛行機は鹿児島湾に差し掛かる。

 遠く霞んでいるのが残念だが、桜島が噴煙を上げている。今日は大人しいようだが、それでも明らかに雲とは別の白い塊が分かる。
 先程開聞岳を眺めていたのに、もうすぐに鹿児島が過ぎ去り、宮崎が現れる。

 手前に青島、その北は宮崎平野。海に突き出るような宮崎空港も見て取れる。開聞岳から青島までわずか6分。飛行機は日向灘沖へと出て一目散に羽田を目指す。時刻は11時過ぎ。日本時間で12時過ぎ。あと1時間少々で羽田到着の筈だ。偏西風にのってのトップスピードでどんどん東へ飛んでゆく。

 太平洋上を東へ東へ。11:20、20分後にベルト着用サインを点灯させる旨、案内が入る。降下に際して強めの揺れを予想しているそうだ。遠くに室戸岬を眺めて飛行機は更に東を突き進む。

 11:30には紀伊半島潮岬が見えてくる。ここまで来ると東京も近いと思うのだが、今日は東京が早い、としか言いようがない。ここで機長さんから案内が入る。高度28,000フィートで順調に飛行しており、15分後に降下を開始するとのこと。降下に際しては低気圧の影響があって揺れが予想されるそうだ。日本時間で12:45にベルト着用サインが点灯する予定だとか。羽田の天候は曇り、気温は13℃と告げられる。

 告げられたベルト着用サイン点灯時間に向けて準備が進められる。閉じられていたビジネスクラスとの間にあるカーテンも開き放たれる。
 台湾時間の11:44、そろそろ日本時間に切り替えた方が良いかもしれないけど、ベルト着用サインが点灯する。

 窓外、眼下に伊豆半島。向こうには富士山も小さく見える。羽田へ向かってラストコース。少し揺れて、そして収まる。

 大島が見えて来て、去って行く。高度が少し下がってきて地上がはっきり見えてくる。11:53、あと15分で着陸の案内があって

 房総半島が見えてくる。野島崎から進入する。

 館山の辺りで東京湾に抜ける。向こうに三浦半島から横須賀。そして横浜が小さく見えてくる。

 東京湾の上空。何時もは船灯りを眺める海に今日は船が浮かんでいる。順調に高度を落としてゆく。揺れもない。空には雲が目立つものの青い所も見えている。12:06、まもなく着陸の案内が流れる。 

 最後に川崎の臨海部が間近に現れた。12:10、Landing、RWy34L。日本の時間に時計を合わせると13:10になる。13:13、Spot in SP148。

 一番端に到着。小さい羽田の国際線ターミナルも一番端からでは入国が遠い。延々歩いて入国手続きを済ませると、既に荷物が返却台を廻っている所。逆に言うと待ち時間はゼロ。

 制限エリアの外に出ると13時半。さっさと京急のホームを目指す。ほぼ10分待たされて横浜方面。


 27D運用1569編成と1運用1465編成を乗り継いで帰宅すると14時半過ぎ。ホテルから7時間程。行きと帰りで大きく差が付く。
 まだ明るいうちに自宅。今朝作った荷物の荷ほどき。明るい時間なので部屋の埃が気になり勢いで掃除。1時間ほど動くと落ち着く。まだ明るい時間。
 ちょっと思い立って課題店に飲みに行くことにする。課題店と言っても、

 何度か訪れたことのある角打ちの店、浅見本店さんなんだけど。
 頼んだのはこれ。

 ヱビスヱビスの黒。どちらも小瓶で250円。これをハーフアンドハーフで頂いてみる。半々よりは黒を少し垂らす、ぐらいでちょうどいい。最後は黒が余るので、これをストレートで頂く。
 ついで横浜橋をぷらぷら。途中、漬物屋に生ビール500円の文字があったので入る。以前、飲み屋を併設していた店。3年ぐらい前に飲み屋の部分だけ営業を取りやめたと思っていたが、何時の間にか営業を再開していた。

 生ビールはヱビス。それに枝前がおまけがついてくる。
 おつまみに漬物の盛り合わせを頼んでみる。おまかせでお願いすると

 こんな感じに出てくる。こちらも500円。一人で食べるにはちょっと多かったかも知れない。

 店内には漬物屋には似合わないようなダーツがあったりする。夜には近所の人のたまり場になっているのかも知れない。
 これで自宅に戻る。横浜に着いてもうすぐ5時間。そろそろ台北松山からの午後便、JL98が羽田に到着する。頃合いを見計らって近所の駅まで妻を迎えに行く。合流したのは20時過ぎ。
 夕食を自宅で作る気力は無いので、近所の中華料理屋で済ませる事にする。

 ヱビスの中瓶、¥400で頂く。そして


 定食を頂いて帰宅。