JL901 JA772J B777-200 HND→OKA

 忙しい中で時間を捻り出して羽田空港に来た。今日はこれから沖縄に飛ぶ。沖縄に用事がある訳ではなく、ましてや業務で飛ぶ訳などなく、今回は純粋修行のフライト。
 というのも、公私とも飛ぶ機会が多くて、JALからこんなメールが来るようになったからである。<ここから>

 【JGCプレミア達成まで、あと少しです!】
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 「JGCプレミアJALグローバルクラブのお客さま限定のステイタスです」
 JGCプレミアを獲得されたお客さまだけの特別なサービスの一部をご紹介します。
 2015年12月31日までご搭乗分のご実績で資格を達成されますと、
 2017年3月31日まで、JGCプレミアステイタスをお持ちいただけます。
 一番早くからお受けいただけるサービスは資格達成後、約1週間でご利用いただけます。<以下略>

 この先、多少は仕事や私用で飛ぶ機会はあるけど、JGP達成には若干届かない見込みではある。いわば焚きつけられた状態で沖縄に飛ぶのである。
 会社でも海外出張が多い人だと上級会員の資格に関心がある人はいて、当たり障りのない話としてマイレージ話は定番なのだが、家族の理解が得られない、と言う話はよく聞く。ただ、ウチの場合は「私をファーストクラスラウンジに連れて行って」状態なので何の問題もなく、旦那一人で沖縄往復、なんて事に一日を費やすことが出来る。
 沖縄行きの初便は6:20の出発。若干間があるのでラウンジに寄り道。

 業務出張だと朝の羽田でビール、なんて訳には行かないけど、今日は朝の六時でも遠慮なく飲める。羽田以外に置いている所のなさそうな、ビールサーバの黒ラベル、を一杯頂いてから飛行機に向かう。
 3連休の中日。沖縄へ飛ぶ初便は混雑している。搭乗口には長い行列が出来ていて、その人の波がB777-200の機体へと吸い込まれてゆく。 


 今日の機材はJA772J。沖縄線では数少ないファーストクラスが設定される便だが、ファーストクラスに空きは全くなく、今日はクラスJの座席に収まり飛ぶ事になる。
 宛がわれた座席に落ち着き出発を待つ。クラスJは満席。普通席も混雑しているようだ。6:19、Doorclose。6:25、Pushbuckとなる。ほぼ定刻、と言って良いだろう。

 居並ぶ僚機に先んじて動き出す。6:30、Taixing。飛行機はD滑走路へと向かってゆく。早朝のラッシュには少々早いようだ。順調に進んでゆく。産みへと突き出た誘導路を進み、滑走路端へ。6:42、Take off RWY05。

 曇り空の下、飛行機は飛び立つ。東京湾の上空を旋回して進路を南西へと定める。

 先程、飛び立った羽田のD滑走路を眺めると視界が閉ざられる。雲の中へ。‎暫く揺れた後、

 雲の上へと舞い歩む。その遥か上空はまだまだ雲また雲。
 6:54、ベルト着用サインが消灯する。那覇空港着陸は9:15と案内が入る。連休二日目の朝に‌沖縄へと到着する飛行機。観光のお客さんを満載して南西へ向かう。辺りの乗客はすっかり寝静まっている。窓外は明るいが機内は夜の続きのようだ。

 更に高度を上げて、雲の上の雲の上へ。穏やかな朝のフライト。着陸まで2時間以上あるので眠るのが妥当な所だろう。だろうが、乗り物に乗ると眠るのが惜しいというか何とか言うか、そんな性なので眠れるはずもなく、溜まり気味の恥辱を進めておく。

 7時過ぎてようやく青空が見えてくるようになる。まだ先は長い。だいぶ時間を取れそうで、1か月前の日常を思い出し、自分と向き合いつつキーボードを叩く。

 寝ている人が多いので飲みもののサービスは飛ばし気味。早々に廻って来た。トマトジュースを一飲みして、さらに一か月前へと頭を戻す。
 7:38、機長さんから案内。那覇空港到着は9:15を予定しているとの事。天候は晴れで気温は25℃だそうだ。この先、少々揺れる事はあるが、気流はおおむね良好との事。
 分厚い雲を見下ろしつつ寝息に包まれた飛行機は只管南西へと向かう。国内線とはいえ向かうのは沖縄。太平洋上を飛び続ける。変化のないまま時間が流れてゆく。
 8:30、あと10分で降下開始の案内。変化のない中でも沖縄が近づいていて、その分、緯度が下がっている。
 8:50着陸態勢に入る旨の案内があり、ベルト着用サインが点灯する。高度が下がる。

 空の蒼さが心なしか増している。そして青い海が見えている。飛行機が高度を落とすと海を行く船が幾つか見えるようになる。うみが近づいていて島の気配を感じると

 ずいぶんと高度が落ちていた。まもなく沖縄本島。そして9:04、Landing、RWy18。
 飛行機は誘導路へと逸れ、ターミナルへ向かう。

 雲が多いながらも沖縄は青空。夏の気配が色濃く残る下を‎ゆっくり飛行機は進む。9:09、Spot in SP22。
 搭乗橋へ出る。ジャケットも何も要らないような空気に包まれる。25℃は横浜の2か月前の気温か。Tシャツ一枚で十分なぐらいだ。
 今日はこの後、先島諸島へ歩みを進める。乗継は30分。手続きを改めて那覇空港でしてほしいとのことだったので、乗り継ぎカウンタで手続き。この先、石垣往復分、手続きだけ済ませる。搭乗口は23番。先程の隣だ。