異国のホテルで目が覚めた。時差が全くない韓国、ソウルなので時計がさす時刻は朝の7時。普段なら寝坊も良い所だが、今日は全く問題ない。
 時刻は同じでも西に来ている分、夜明けは遅い。
 
 この時間、東の空がほんのり明るくなった程度である。街は動き出しているのだろうが、ホテルの窓越しには良く分からない。
 今日は打合せ1件。本当は2件用意されていたのだが、午前中に予定されていた1件が明日に順延とのことで、余裕のある一日にはなっている。午前中は予定がないので会社から持ち出した仕事をやったり、メールを見て必要に応じて返信したり。
 お昼前にロビーで待ち合わせ。客先に向かう。約束は13時半だそうだ。どこを走っているか分からないけど、漢江の南側で終始している様子。客先の近くについてからお昼を食べる事になる。
 代理店の人が中華料理の店に連れて行ってくれる。日本の中華が和風に化けるのと同じように、韓国の中華は韓国風に化けているらしい。代理店の人が店員に「コス」なんて注文をしている。ランチコースらしい。小皿が一つずつ5皿ぐらい供される感じに出てきた。代理店の人はその小皿、少し残す感じで食べている。残す事が「私は満足しています」という意思表示になるらしいのだけど、やっぱりそうなのか、と思う事になる。残す事が礼儀、ってのは違和感があるが、郷に入っちゃったので郷には従う。
 午後から客先へ。クルマは路駐だ。路上駐車できるレーンがあったから、もう気にならない。客先の担当者と1時間弱ほど打合せ。最初は???な部分もあったが、技術というものはある意味定型があるから、論点が飲み込めると言葉は分からなくても議論はかみ合う。案外と何とかなる。
 今日はこの一件だけ。ホテルに送ってもらうとまだまだ明るい時間だ。
 
 決まっている案件ではなく、売り込みの一環なので、どうしても一件あたりの打合せはそんな長くはならない。そして都合よく1日3件とか4件とか約束が取れる訳でも無いから、仕事としては間延びした感じにはなる。
 まだ早いのでメールのチェックと持ち出した仕事を進めるのと。途中、どうしても眠くなって少々寝たが、そんなことが出来るのは出張先だからこそである。
 夜はまた代理店の人と宴会というか飲み会というか。韓国出張の場合は毎晩こんな感じになるらしい。
 
 今日は焼き肉。鴨肉とサムギョプサルを焼酎と一緒に頂く。注がれ、注がれて、注がれて、注がれ。たすらひ飲まねばならぬのは、昨日と一緒。
 明日は早いので今日は早い目に切り上げ。
 
 今日はまだ外の夜景に見入るだけの余力がある。明日は帰国日。荷物を作って早い目に寝る。