JL103 JA007D B777-289 HND→ITM

 
 先々週と全く同じ便に乗る。待っているのは同じく元ぐるぐるセブン、JASの系譜をひくJA007D。今回は運よく、右側の窓側席を取れている。
 ほぼ満席になって7:28、Doorclose。朝の飛行機なので「出発のお時間ではありますが、あと数名程のお客様のご搭乗を、なんて事にならない。案外と伊丹線のお客さん、飛行機に乗り慣れている人が多いのかも知れない。もちろん根拠は無い。
 7:31、Psubuck。今日は窓側なので遠慮なく写真を撮ることが出来る。
 
 Pushbuckを始めてちょっと角度が変わると写真が劇的に変わる。今までも散々眺めて来た景色なのだが、改めて写真に納めると何か新鮮だ。
 7:36、Taixing。今日もD滑走路からの出発。海の方へとTaixingしてゆく。
 
 流れてゆく景色が新鮮で、ついついシャッターを押す回数が増える。いつもの羽田空港、ただの伊丹行きなんだけどな。キリがないけど止まらない。
 飛行機も停まらず滑走路端へ。今日は渋滞なく、離陸の順番が回って来た。
 
 7:46、Take off RWy05。雲と光が入り混じる東京湾の上空へと吸い込まれるように上がって行く。
 
 東京湾上空で旋回すると進路を南西に。まもなく雲の中へと入り込み、そして一気に機内が明るくなる。
 
 雲の下、光の輪の中に自機の影が見えている。ブロッケン現象だ。
 熱心に離陸を追いかけてしまった。眼下が真っ白なのが残念、と思っていると雲が取れてくる。
 
 雲を通して横浜の街が見えて来た。東京湾の上空、横浜を回り込むように南へと向かう。その途中、7:52、ベルト着用サイン消灯。
 
 南部の埋立地が見えてくる。北側には自宅周辺。通勤経路が一枚の写真に納まってしまった。毎日の帰路がこんなに小さいとはなぁ、と少し悲しい思いもしてくる。
 飛行機は横須賀の軍港を見下ろしたのち、三浦半島を一瞬で横切って相模湾上空へ。江の島が遠ざかって行くと、
 
 相模川が見えてくる。いい加減、キリがないなぁと思い始める。しかし、遠くに小さく、真っ白な富士山が見え始めてきて、少しずつ大きくなってくる。手前には箱根。外輪山に芦ノ湖、と
 http://portal.nifty.com/kiji/141030165493_1.htm
 の時の記事を思い出しながら眺める。眺めている間に富士山がどんどん大きくなる。
 
 冬に西へ向かう飛行機ならでは景色を眼下に見下ろす。富士山も本当に映えるのはほんの1〜2分ぐらいかも知れない。まもなく後ろへと遠ざかり始める。
 8:00ちょうど、機長さんから、飛行状況の案内が入る。現在は静岡上空を飛行中で伊丹到着は8:40とのこと。伊丹の天候は晴れで気温は7℃だそうだ。
 飛行機は東海道を西に向かう。眼下には南アルプスの山々。そして
 
 伊那谷だろうか、雲一面に覆われた谷合が目立つ。ちょっと煙っているのが残念だが、色々な秋の装いを見せてくれる日本列島を西に向かう。
 飛行機は南アルプスから三河平野へ。時刻は8:10を過ぎたところ。飛び立ってからまだ30分経っておらず、まだ半分以上の時間が残っているのだけど、なんかフライトも後半戦、という気分になって来る。
 
 半年前まで住んでいたあたりをはるか上空から眺める。今頃慌ただしく仕事が始まる頃だろうなぁと半年前の事を上空から思い出していると、所要1時間はかかる中部空港がすぐに目の前に見えてくる。今この時間、気分的にはのんびりだが、視点は目まぐるしく変わって行く。
 後方の席までワゴンが廻ってきて慌ただしくコーヒーを飲むと8:22、ベルト着用サインが点灯する。
 
 山間に住宅街が見えていて、近鉄沿線、名張の辺りだろう。あと15分程で着陸するとのこと。この先、今までは写真が撮れないエリアを進む事になる。
 
 奈良盆地に出た。上空から眺めると独特の雰囲気がある盆地。上空から眺める事はいくらでもあったが、写真に残すのは初めてかもしれない。だいたいはこの辺りで電子機器を使えなくなっていたし。
 
 さらに進むと生駒山に差し掛かる。高度を下げているから、山並みがくっきりと分かる。木々が色づき始めていて、もう数日遅かったら、さぞかし良い眺めだったに違いない、
 
 そして飛行機は最終のアプローチ、大阪市内を降りてゆく。建物の一つ一つや、線路を行きかう電車も分かるぐらいに高度を落としており、眺めている分には非常に楽しい。しかし大阪で市内上空の通過が認められていて。東京都心は認められていないのは、何でなんでしょうね。
 
 新大阪のすぐ真上を飛ぶ。時刻は8時半過ぎ。こおっからばっすぐに大阪市内に出れたらさぞかし早いのだろうが、ここからの時間は飛行機の宿命ではある。飛行機は高度を落とし、豊中市内の伊丹空港へ。
 
 空港に差し掛かると、軽いショックが来る、8:33、Landing。RWY32L
 
 急減速して、勢いが緩む。どこか安堵の空気が流れる瞬間。飛行機はゆっくりとTaixingしてゆく。8:36、Spot in SP17。
 
 今日は定刻到着であった。後方の方はごゆっくりとご支度ください、なんて案内があるが、機内は、まぁ一刻も早く降りたい人たちで殺気立つ。自分は今日は、というか今日も慌てないのでゆっくりと降機する。  
 
 今日は13時に東大阪に行けばよい。まだ4時間ある。相当余裕があるが、どうしようか。朝食も食べたいが、まずはモノレールで一駅、蛍池まで出る。通常なら梅田方面に乗るべき所だが、今日は
 
 宝塚行きを選んだ。真反対に行く電車は空いている。一度乗った事はあるが馴染みの無いエリアを行く。後から取ってつけたような駅名がないせいか、上品で歴史の趣を感じるような所を15分少々。山が迫って宝塚到着となる。どことなく高尾を似た雰囲気を感じる。
 ここからは今津線西宮北口を目指す。宝塚線から今津線に乗り換える人、或は逆の人が案外と目立って意外な感じを覚える。
 
 定冠詞を付けたくなるような阪急顔の電車に乗り換え。両方のホームを行き来する人が目立つ割には、電車は空いていた。さらっと席が埋まる程度の乗車で出発する。
 阪急の幹線同士をショートカットする今津線。住宅街の中を走り、一駅毎にお客さんが降りて行って乗ってきて、乗ってきて、乗って来ると?西宮北口の駅。これほど乗ってた?と思うほどたくさんのお客さんが降りてゆく。目立たない路線だが案外と使われている物だと感心する事になる。
 乗換階段の手前に大きな喫茶店があったりして、ちょっとした駅ナカになっている構内。良くある立ち食いのそば店も椅子を設けた普通の蕎麦屋になっている。何となく入ってみて朝食にする。
 
既に10時。朝食とも昼食とも付かない時間になりつつあるが、モーニングセットが手ごろだったので頼んでしまう。伝票があって会計後払い。本当に、よくある街の蕎麦屋だ。
 西宮北口から神戸線で梅田に出ようかと思っていたのだが、気が変わる。先程乗った今津線。その続きに乗ろう。
 今津線はその名の通り、今津を起点とする路線なのだが、西宮北口で分断されている。その昔は、神戸線の線路と平面交差して今津と宝塚を直通していた。さすがに平面交差では色々と都合が悪く、本線側を優先する事になって今津線は南北で分断。今に至っている。
 
 その南側を走る電車は3両編成。駅構内の外れにある高架ホームはどこか場末感が漂っている。列車はさらりと席が埋まるぐらいの乗り具合。一般的にはがら空きというべき光景だが、案外と乗っているようにも見えなくもない。
 列車は西宮西口を発車すると高架線を南へ。東海道線を跨ぐと一駅、もう一駅で終点の今津。阪神間を南北に走る路線の光景、改札に向かうお客さんの列を見ているとそれなりに意義があるらしいことが分かる。
 いい加減、大阪側に戻る。ここからだと阪神電車。阪急と阪神。同じ資本になったけど、長年のライバル会社という歴史は消えない。そのせいか改札から改札までちょっと距離があった。
 梅田へ直通する阪神は駅が大きく、お客さんも多い。電車も多くてホームに上がると
 
 急行の梅田行きがやって来る。ホームのお客さん、大半は乗りこまない。後に特急が来るようだが取りあえず乗ってしまう。このまま乗っていると梅田まで運ばれるが、今日は思い至って尼崎で乗換。各駅停車は
 
 隣のホーム。なんば方面は各駅停車を通って、
 
 その隣のホームへ行け、と案内。階段を使わなくてもいいように配慮されているのは、関西らしいお客さん本位のサービス。
 そんな訳でなんば線に乗り換え。後から快速急行が来るようだが、先に出る普通列車に乗ってしまう。ドアが閉まって列車が動くと冬の低い光が車内に差し込んでくる。眠くなってきそうな雰囲気。仕事からは完全に脱線している何とも不思議な状況に陥る。
 このままなんばを挟んで近鉄に入り込めば目的の東大阪が近くなるが、まだ待ち合わせの時間には間がある。西九条で下車して大阪環状線に乗り換えてみる。この辺りの動きは、もう気まぐれというべき領域に差し掛かってる。何となくの感覚で動いているだけで下調べもしていないし。
 
 環状線に乗り換えると派手な103系がやって来る。ここ最近、世話になる機会が多くて、あまり珍しい感じがしなくなって来た。その電車に乗り込み、水っぽい街を反時計回りに。ここでもノープランが発動する。新今宮で後続で来そうな関西線の電車に乗りかえる。
 
 11時がちかくなってそろそろ目的地に近付くことを考えるべき時刻。どうやってケリを付けようかなと考えつつ眺める時刻表。関西線は15分毎らしい。案外と少ない。
 今でも湊町、と言ってしまいそうになるJRなんばからの電車が来るかと思って降りた新今宮だが、
 
 やって来たのは環状線からの直通電車だった。王寺まで停まらないと思った快速。久宝寺に停まるそうだ。この辺りの変化はイマイチ理解しきれていない。ただ単に無関心になっているのかも知れない。快速電車は案外と空いている。天王寺でもそんなに乗ってこなかった。
 一つ二つと駅と飛ばして電車は久宝寺に。ここから集合場所に向けて気まぐれを収束させなくてはならない。おおさか東線に乗り換える。
 
 黄緑の201系という 関東には居なかった電車に乗る。近い将来、新大阪まで伸びる路線だが、今は途中の放出止まり。市街地を貫く路線だが、今のところは閑散とした雰囲気。沢山の空気とわずかな客を乗せて走る。とはいえ、今日乗って来た電車、西宮北口からはずっと閑古鳥が啼いていた。大阪って街の規模だけなら横浜とほぼ同じはず。その割には鉄道が多すぎるのかもね。
 放出から一旦大阪環状線、京橋に戻る。京橋から
 
 さっきと同じような電車は奈良からの直通電車だろう。二駅揺られると森ノ宮。少々まだ間があるが、待ち合わせの場所へとここから向かう。お昼前に到着。うろうろとした割には最後は時間を持て余した。
 午後から仕事。取引先で打合せ。夕方一杯まで掛かる。もう少し早く終わるかと思っていたが、結構な時間になった。
 帰りは時間が分からないので飛行機の予約は持っていないし、新幹線も指定は取っていない。一緒になった人が業務のすり合わせで支社に寄ると言う。自分も絡む案件なので一緒に支社に寄る。話は正直、電話でも済む程度の話。そして、この後、飲みに行きましょうという話になる。支社の人が数人と工場が2人。全部で5人。タクシーで連れてゆかれた先、梅田と天満の間、らしいのだが、どこなのか良く分からない。
 20時ぐらいまで、と区切って沖縄料理。巷はもう早い目の忘年会という季節のようだ。まだ年の瀬何てだいぶ先のつもりではあるから、世の中は気が早いなぁとは思うが、実際、もう年末って心構えぐらいでないとダメなんだろうなぁ。
 20時過ぎに解散。梅田の駅は遠い場所。天満もちょっと歩くらしい。タクシーに乗っちゃえとそそのかされて新大阪までタクシーに乗る。3?ぐらいだから大した距離ではないが、普段、ぱっとタクシーに乗る生活はしていないので何か、座っていても尻がムズムズする。
 新大阪駅の手前で渋滞。駅前のアプローチ、前後左右お客を載せたタクシーがひしめいている。同じように飲んでなのかは知らないが、帰りの新幹線狙いのお客さんが殺到しているのだった。もう電車が間に合わないのか、道の途中で降りて歩いて行く人もちらほら。しかしタクシーで新大阪駅に乗り付ける人で渋滞が起こるって事は、多少は財布の紐が緩み始めているって事なのだろうか。景気は斑模様なのかもしれない。
 今日は新幹線の指定券、抑えていない。この後の東京方面。当然のことながら最終まで満席。ひとまず自由席の切符を買って領収書を貰っておく。ついで窓口へ。座っていきたいのでグリーン車に変更してみた。差額は自腹だが、今日は確実に座って行きたい。グリーン車でも窓側は一杯で通路側。三連休前、金曜日夜の東京方面ゆきだから、仕方ない状況ではある。
 軽く買い物、ホームに上がると
 
 
 すでに列車は発車直前。博多から直通の62Aに乗る。編成番号はチェックしそびれた。席に座るとまもなくドアが閉まる列車は軽やかに加速してゆく。ひとまず背もたれを倒す。グリーン車だから通路側でも電源席だが、PCを拡げて、という気にはならない。
 
 先程買い求めたつまみとハイボール、一杯だけ飲む。大阪で飲んでいるので車内では口を湿らすぐらいの勢いで。名古屋で降りて乗ってもまだ缶の中身が残る程度。さすがに新横浜に着くころには飲み干す。
 新横浜に付くと23時を大きく過ぎている。地下鉄で帰る頃には日付が変わる。さすがに疲れた。さっさと寝たいが少々荷造り。