旅先、ではなかった、出張先のホテルで目が覚めた。時刻は5時過ぎ。まだ外は暗い。
 今日は松本から名古屋に出て仕事。終わった後は横浜の自宅まで戻る。客先には10時半ぐらいに着けばよい。選択肢は二つあって6:24の普通列車か7:08の特急列車。普通列車に乗るつもりで5時過ぎに起き出している。荷造りをして6時ちょっと前、街に出た。
 
 今朝の松本は冷え込んでいる。駅前の温度計は8℃を示している。半袖のYシャツしか持ってきてないから、正直寒い。
 改札に入ってホームへ。1番線の立ち食いソバが営業している。出発までの時間が短いが、温かいそばはぜひ食べたい。
 
 山菜そばを頂いてから列車に向かう。時間は無いけど、まぁ何とかなった。
 1番線、中央西線の中津川行に乗る。待っているのは、
 
 昨日も乗った211系だ。3両つないでいるのはありがたいが、木曾谷に背を向けて列車に揺られる事になる。
 定刻に出発。東の稜線から低く眩しい日差しが車内に差し込む。少し早起きの通勤通学客で座席がさらりと埋まる程度。軽やかに列車は走り松本平の南端、塩尻に。中央西線に入る列車は塩尻で長く停まる。今日も御多分に違わず10分程停車。
 
 平日朝の塩尻なんて馴染みがない。長野に向かうホームライナーが物珍しくしっかりと眺めてみる。
 
 塩尻でもお客さんを増やして列車は木曽路に。ささやかなラッシュアワーに紛れ込んだ感じとなる。旅ではないけど、日常ではないから、やっぱり旅なんだと思う。
 トンネルを抜けた薮原で高校生が大挙して乗り込んでくる。典型的ローカル線みたいなラッシュになった。号車毎に乗り分けているのか最後尾の車両は男子高校生ばかりであった。この人たちは木曽福島まで。
 
 もう一つの選択肢、特急列車には上松で抜かれる。これに乗れば多少は早く着くけど、その分、打合せが早く終わる訳ではないから、このまま普通列車を乗りとおす。
 2時間の間にラッシュが過ぎて車内が落ち着く頃に中津川に着く。松本に比べるとだいぶ過ごしやすい。半袖でも何とかなるぐらい。
 電車を乗り継ぎ客先に着く。午前中に打ち合わせを一つ。午後から二つ。最後は後任の出向者と軽く飲んで終わったのが20時近く。
 帰りは豊橋に出る。前回の出張と同じような乗継になる。
 
 690A、B2編成で一駅、浜松まで。ここで後続のひかりを捕まえる。
 
 今度は538A、G16編成。新横浜には23時過ぎ。自宅に戻ると、もう24時近い。