朝5時半、東京駅。夜行バスで着いてからのパターンとして、
●自宅に向かう
京王線を撮りに行く
 の二つがあるが、今日はこれから別のパターン。向かったのはJR東の出札口。予めえきねっとで予約していた乗車券と特急券を引き取ると改札口へ。今日はこれから北に旅立つ。
 新幹線の改札に入る前に開いていた窓口に寄り道。手元の切符の変更を掛けてみるが残念だがら空席なし。仕方ないので改札口の中へ。

 これから始発列車が動き出す新幹線ホーム。乗るのは上越新幹線の始発、とき301号。このときを送り出す20番ホームには回送列車が停車中。21番線も回送列車。ときの発車は6:08なのだが、先発の回送、6時前に発車していった。入れ替わりに

 入って来たのが301C、J13編成となる。指定席を用意してきたのでそちらに座る。乗車率は10%にも満たないぐらい。自由席はもう少し乗っているだろうか。
 向こうのホームから6:04に盛岡行きが発車した後を追い、新潟ゆきのときも動く。まだ暗い東京の街が流れ地下トンネルに入ると上野駅。東京よりも多くのお客さんを集める。さらに列車は北へと向かう。

 荒川を越える頃に東の空が明らんで来た。今日は朝早く起きた、というより夜の続きだからかも知れないが、一日が長くなりそうな雰囲気がする。
 外が明るくなり大宮到着。自由席を中心にお客さんが大量に乗って来る。東京駅を出て30分。時間が経っている分、始発に対するハードルは下がっている。朝の東北新幹線に乗っても案外と大宮乗車は多かったりする。
 ソウル帰りの恥辱を綴りつつ、列車は雪雲の下を目指して突き進んでゆく。

 7時前の高崎で雪山が見えた。この時間、通勤ラッシュの真っただ中のようで、下りホームから発車する上り新幹線に乗客がちらほら。上りホームにも次の新幹線を待つ長い行列が出来ている。
 高崎を出るとトンネルが多くなる。一瞬見えた上毛高原はうっすら雪化粧。そしてまたトンネル。ずっと続く暗闇が明るくなると越後湯沢である。

 高崎からの25分でこの世界。この変化は激しい。ちょうど恥辱がソウルからの帰り道に眺めた雪雲の話になっていて、空から見た雲の下の世界に今いるんだと妙な感慨に耽る事になる。
 越後湯沢からもトンネル串刺しの世界。浦佐でも雪は激しく降っていて、

 消雪用のスプリンクラーの水が窓を叩く。まるで雨にあたったかのようだが、水音は何倍も激しい。
 浦佐からもトンネルが続く。抜けるところが越後平野。長岡の近郊となる。

 長岡の市街地。だいぶ雪が少ない。同じ新潟と言っても山間部と平野では相当に雪の重みが違う。
 通勤時間帯なので自由席には相当のお客さんが乗ってきたようだ。指定席は少々お客さんが減ったぐらいで相変わらず閑古鳥が啼いている。
 列車は越後平野をさらに北へ。まもなく沿線の雪が消えた。空も晴れあがる。

 東京のドピーカンとは違う、何か不穏な影を孕んだような青空だが、それでも完全に雪に閉ざされた越後湯沢の世界からはだいぶ遠い感じがする。
 外が晴れたまま新潟の市街が現れて列車は定刻に新潟到着。東京から2時間少々。8時過ぎの新潟駅はラッシュの真っ最中。
 通勤の波に揉まれつつ新幹線乗場から在来線乗場へ。今日は新潟が目的地ではなく、更に先へと進むことになる。接続列車は

 特急いなほ1号、秋田行。
 新幹線が新潟に着いたのが8:13、いなほの発車は8:27。接続は14分。乗換標準時間は8分となっているから、結構余裕を持った接続だ。以前は新幹線接続特急って接続時間ギリギリで設定されている事が多かったと思うが、多少余裕を持たせるようになったのだろうか。そのおかげで反対側のホームから写真を撮ったりできるのだけど。


 どこで雪にやられたのか、真っ白な塊をあちこちにまといつつ発車を待つ老優、485系1000番台に乗り込む。こちらも指定席を用意してきたが、

 指定席、がら空きである。むしろ16席しかないグリーン席の方が乗車率としては良いかも知れない。
 席に落ち着くとまもなく出発。流れ出したオルゴールは鉄道唱歌