目覚ましで無理矢理6時に起き出した。まだ外は暗く、そして寒い。一枚余計に来て出掛ける事にする。
 今日はお休みを頂いている。つまり移動日。夕方までに横浜に着けば良い。一日余裕があるから中央線を廻ろうかなどとも考えるがなかなかアイディアが出ないまま、当日を迎えてしまった。仕方ないので東海道線経由にするが、ちょっと捻る。

 今日は名鉄で移動する。朝ラッシュであり高校生が目立つ。急行吉良吉田ゆき、なんて列車を捕まえる。これもラッシュで混んでいる。
 西尾線のラッシュなんて早々見る機会はないだろうが、しっかり混んでいた。途中で大量下車が二度三度とあり、8時15分の西尾ではもう空いている。反対方向、安城へ向かう列車は混んでいるからラッシュのまっただ中には違いないが逆ラッシュにはもう影響しないようだ。
 4両で来た列車は西尾で2両切り離し。ずいぶんと器用な事をする。すっかり落ち着いた車内。暖房が効いて何だか眠気を覚える頃、終点の吉良吉田に到着。


 ここからは蒲郡線。中間改札があって、行き先を申告。ICカードの精算を受ける。でてきたのはでっかいレシートみたいな切符。

 列車がやってきて20〜30人ぐらいが降りてくる。入れ替わり同じぐらいの人が乗り込むと発車時刻。通学客がちらほらといった感じ。列車は動き出す。沿線の道路、自転車をこぐ高校生がちらほら見える。自転車はローカル線の侮れない敵である。

 列車は三河湾を臨みつつ走る。途中、駅に止まる毎にで数人、あるいは十数人乗ってくる。朝の8時台。存廃が議論されるような蒲郡線。ラッシュにはほど遠いがそれなりにしっかり使われている事がわかる。50〜60人ぐらいは乗っただろうか。蒲郡には9時の到着となる。
 ここからは東海道線。だが、

 乗るつもりだった新快速が遅れていて、後の区間快速が先にでるそうだ。豊橋まで先に行っても仕方ないのだが、先に来る電車に乗ってしまう。

 やってきたのは311系。平日の朝ラッシュはこうやって快速運用に入っているのだった。車内はすっかりがら空きであり、先程の蒲郡線の方が賑やかといって良いぐらい。
 豊橋に着く。接続はやはり本来乗るはずだった新快速。木曽川で安全確認のため10分延と案内がある。

 遅れてやってきた新快速の浜松行き。311系の8連で来て4両を切り離す。結局豊橋の発車、10分程遅れることになる。
 今日はこの東海道線、分割乗車でゆくつもりでいる。その分割一回目は二川。今まで降りた事のない駅だ。
 次の電車が来るまでの20分があれば、あたりを散策する事も出来た、すでに持ち時間は10分を切っている。

 駅前を通る東海道を眺めただけで駅に戻る。

 次の電車は豊橋始発の電車。ほぼ定刻でやってくる。がら空きの電車に揺られて浜松まで。10時半前の到着。
 今日はここから遠回り。遠州鉄道に乗り換える。どうせまっすぐ行っても早く着きすぎるだけだし。
 JRの駅をでて右手へ。遠州鉄道新浜松駅がある。12分毎に電車が走る遠州鉄道。先程電車がでたばかりだが、次の電車を待つ人が20〜30人はいるだろうか。

 数分前になって真っ赤でスクエアな2両編成がやってくる。これが折り返し西鹿島行き。

 浜松市街を高架でまっすぐ貫く線路をゆく。単線なのが地方鉄道らしいといったららしいが、それ以外は大手民鉄と肩を並べるような姿形。単線というところもダイヤが工夫されていて、待ち時間なく行き違いをしてゆくから全く気にならない。

 平日の午前中、市街地から郊外へ向かう列車は空いていて、座席が埋まりきらない程度。フリッカーのように現れる駅毎に少しずつ降りてゆくとだんだん列車は閑古鳥が鳴くようになる。すれ違う列車はそれなりの乗車。
 高架から地上に降りても人口密度の高そうな所を進んでゆく。バスの接続案内とともにバスの時刻が告げられる所だけがローカル線的な雰囲気を醸し出す。
 西鹿島まで30分少々。11時過ぎに到着。2ヶ月ほど前に天竜浜名湖鉄道に乗ってやってきたところである。

 天竜浜名湖鉄道のホームからでは気付かなかったが、遠州鉄道の車庫は西鹿島にある。クラシカルな雰囲気の電気機関車が顔を覗かせている。 
 今日はこの後、2ヶ月前に乗ったばかりの天竜浜名湖鉄道掛川に抜ける。待ち時間は25分ほどある。

 駅前にでる。遠州鉄道の持ち物らしい駅舎は浜松に構える駅舎と違ってクラシカルな雰囲気。そして駅前には個人営業の食堂が何軒か。本数の多い民鉄と接続する元国鉄、というと小田急御殿場線がきびすを返す松田の駅前を思い浮かべるが、どこか重なる光景である。

 ふと思い立って暖簾を出していた一軒に入る。持ち時間は20分ほどしかない。それで出来るものを尋ねると「カレーライスか、チャーハンか、日替わりか」と仰る。日替わりを頼んでみる。

 その日替わり。煮魚が出てきた。ずいぶんと手の込んだ日替わりだが、予め煮たものを電子レンジで温めた様子。まぁ、単身赴任先で一人で煮魚なんて作らないから、これはこれで有り難い。値段は700円。完食。

 駅に戻ると少々時間が余る程度。やってきた天竜浜名湖鉄道の列車は気動車1両。10人少々が乗る程度だろうか。先程の遠州鉄道と大きくは違いはない。お客さんが多少入れ替わって発車となる。

 まもなくこの線のハイライト、天竜川を鉄橋で渡る。

 先程乗ったばかりの自分からすると二つ先、天竜二俣の駅で早速の小休止。8分停まるそうだ。

 駅構内には保存されているのか放置されているのかキハ20にナハネ20、どちらも20。

 こちらは登録有形文化財に指定されているという車庫。駅のホームも時代掛かっていて、走っている列車とバランスが取れていない。

 下りの列車がやってきて小休止。発車していった後にこちらも動き出す。この時間、日も高くなって車内は暖かい。中に着込んだセーターを脱いでもやはり暖かく、眠気を感じる。時折現れる登録有形文化財に目を向けつつも、睡魔には勝てない。気が付いたら掛川到着の案内。乗客は少々増えて20人ぐらいいただろうか。

 ここからはまた東海道線。やってくるのは興津までの電車。昼間でしかも生活圏を跨ぐ列車だが、それなりに混んでいて座れない人がいるぐらい。居心地は良くない。興津までしか行かないから、どこかで乗り換える必要があるが、分割購入を兼ねて藤枝で切ることにする。まっすぐ買うよりも500円近く変わってくる。藤枝で改めて戸塚までの乗車券を買う。今度は途中下車出来るが、どこかでする機会はあるだろうか。

 次に来たのは三島までの電車。島田始発なので空いていて楽に座れる。途中で乗ってくる人もいるけど、席が埋まらない程度の乗り具合で静岡まで。13時半過ぎ。先週の移動よりちょうど2時間遅いことになっている。
 引き続き三島行き。今日は行く線路の向こう、静岡市内からも富士山が見えている。先週は近付いてみると、雲に隠されNGだったが、

 今日はこの通り。雪の積もった白い範囲もちょっと見ない間に広がったように思える。
 列車は三島止まり。熱海へは後から来る電車に乗り換えとなる。15分待ちだそうだが、正体は島田を20分後に出た列車。1本後でも変わらないという残念な結果になっている。三島と熱海は同じ静岡県内で流動も多いように見えるのだが、熱海駅JR東日本管内だからか、必要以上に本数を減らされているような気がしてならない。無為に15分をホームで過ごして後の列車に。
 やってきた3両編成は立客大勢。重ね重ね残念な列車で丹那トンネルを抜ける。
 熱海の接続もギャンブルで極端に良い時と悪い時があるのだが、今日は8分乗り換え。比較的良いほう。ここからはボックスシートにも有りつけるから、売店でビールを買ってみる。

 2本飲んじゃうと後に響くので今日は1本だけ。グデグデに飲むのも好きだけど、さっと飲んですっとやめる、そんな引き際も大事ではないかと思う今日この頃。ボックスも小田原で明け渡し、ロングシートに移動しておく。

 どうでも良いけど今日の東海道線E217系だった。特急待避の国府津にて。
 そろそろ夕方と呼ぶべき時間帯。平塚を過ぎると列車は混んでくる。肩身を狭くして戸塚まで。16:30の到着。
 まだ時間はあるので今日もバスで自宅まで行ってみる。幾らでも走っているような感じがする横43系統。今日は待っているバスがいない。

 しばらく待つ間に到着したバスがあったけど、これは折り返し戸22だそうだ。列が延びて15分ほど。

 ようやくやって来た横43は酷く混んでいるので一本見送る。

 今度は5分でやってくる。こちらに乗車。さすがに平日の夕方、道が混んでいて普段は30分ぐらいで行く吉野町まで、今日は小一時間。帰宅すると18時が近いぐらい。それでも妻の帰りよりは早いから、今日は夕食の支度、少々手がけておいた。