5月1日。朝6時前に目が覚めた。今日も平日。そして雨の予報。
 天気が良ければ写真を撮りに行くことを考えるのだが、二日連続のどんよりとした天気に気持ちは萎えている。でも萎えてばかりでも仕方ないので、少し目的を切り替えてみた。
 早々に身支度。6時半過ぎには家を出てしまう。南太田から京急線

 29運用、1313編成に乗って横浜に出るとまだ7時前だ。今日は横浜で桜木町までの切符を買い求める。このままちょっとした遠出をしようかと思っている。何のことは無い、大回りって奴をやるのだ。
 大回りの制度を今更ああだこうだと書き綴る必要は全くないだろうが、東京とその周辺のJR線は複雑怪奇でルート取りはいくらでも出来る。その範囲でどんなルートを取っても、運賃は最短経路のものでいいですよ、という太っ腹な制度。その範囲は東京を中心に100〜150kmに及ぶ。この範囲を制度に則り、出来るだけ長い距離を乗ろうとすると1000km以上の距離になるそうで、1日では乗り切れないとか。 
 さすがにそこまでの事を今日やろうとは思わないのだが、朝7時に出て夕方までに桜木町に戻ってくるぐらいの時間で、ちょっとした遠出を。それが今日の目的。

 まずは東海道線で東京駅を目指す。7時前の東海道線。当然ながらラッシュに掛かる時間であり、混んでいるといったら混んでいるが、このぐらいなら、まぁと言う程度の混雑。通勤列車に30分弱揺られて東京まで。さらに

 上野へと移動する。

 上野からは逆ラッシュ。常磐線に乗り換える。上野出発の時点で電車はがら空き。途中から多少乗ってきたけど、まぁたかが知れている。
 乗った電車は取手行き。今日はさらに奥へと歩みいるので途中で乗り換える。乗り換え地点に選んだのは我孫子

 ここで朝食。駅そばを食べて行く。選んだのは

 我孫子の名物、唐揚げそば。拳の大きさみたいなでかい唐揚げがのって¥360。これは凄いねぇ。

 改めて常磐線。勝田行きに乗る。予定していたより1本早い電車だが、この先はどうなるだろうか。列車は取手から先へ。上野から先の北の方へ来たのは久しぶりだ。景色が一気に鄙びてくるが、この先、いくらでもこんな景色には出会えそうだ。

 佐貫で特急に抜かれ、土浦では5両切り離し。その度に5分8分と停まる。朝のラッシュの張り詰め感が抜けてのんびりとした気分になれる。気分は東京近郊を突き抜けたが、切符の制度としてはこの先もまだまだ東京近郊。
 高浜でも特急に抜かれた後、友部で列車を降りる。東京近郊区間はこの先延々、いわきまで続くのだが、友部から先に行ってしまうと一筆書きと言うルールが成立しなくなる。
 友部で水戸線に乗り換え。この先、水戸線両毛線八高線。そして横浜線を挟んで相模線へと抜ける。首都圏の最縁部をぐるっと廻る。
 東京をぐるっと廻るのが山手線。それに対して東京の外周を結ぶ武蔵野線南武線横浜線あたりを総称して東京メガループと言う向きがある。ならば今日これから辿るルートは東京ギガループ、かも知れない。勿論、はっきりとした意図を持って乗らないと乗り継ぐ機会の無い組み合わせである。

 友部から乗る列車。やはり予定より一本早い列車である。筑波山の北側、水の張った美田に日が射してくる。雨の予報で傘も持ってきたが、ずいぶんと明後日の方向に予報が外れたものだ。  

 ロングシートに座り、窓の外に時折見える筑波山と田園風景を眺める。シートは暖房が効いていて尻から暖められ窓の外からの陽光に暖められ、だんだんと薄ぼんやりとしてくるのを覚える。車内も空いていて静かなもの。眠くなる条件は揃いに揃っているけど、好条件を断りつつ小山に向かう。下館でお客さんが増えて結城でも乗ってきたからようやく列車の体裁が整う。小山まであと少し。何とか眠らずに到着。

 この先は両毛線で高崎へ。次の列車まで30分ほど待ち時間があり、これで予定通りの行程に落ちる事になる。こんな時、いつもなら駅の外へと出るのが常だが、今日は大回り乗車中。そういう自由は持ち合わせていない。幸い、列車は既に入っている。

 こちらの115系に乗れるのかと思ったが実際には

 こちらの107系。今日はずっとロングシートだ。でもまぁこの車も貴重かも知れない。あと何度も乗る機会があると思えない。だいぶへたった座席に座り、発車時刻を待つ。発車時刻が近付くにつれて車内の座席が埋まる。11:31、出発。
 列車は関東平野の果てを走る。日が射して暖かそうな田園地帯を横目に列車はかけてゆく。栃木で乗車多数。多少の立客が出る。東武線からの乗り換えかなぁ。ハイキング的なお客さんが目立ち、「足利フラワーパークへお越しのお客様は富田駅が最寄りです」なんて案内がある。
 前に両毛線に乗った時の目的地、佐野も今回はスルー。東武の駅をちらっと見て更に先へと急ぐ。
 関東平野、北の果てに点在する中都市を一つ一つ拾いながら列車は反時計廻りに進む。足利の手前、富田の駅でハイキング風のお客さんが全員下車。何か有名な公園があるらしく、直後に沢山の観光バスが停まる駐車場が流れてゆく。肝心の公園は車窓からは見えず。どれほど見事なフラワーパークなのかは分からない。

 列車は栃木県の足利から群馬県の桐生へと抜けてゆく。車内が一際がら空きに。田舎ならではの県境現象である。
 桐生からはお客さんが増える方向。伊勢崎でも乗って来る。そして県都前橋。冴えない印象の街だが、友部からずっと田舎ばかりを見てきた目には大都会に映り、そして沢山のお客さんが乗ってきて街の見た目を裏付ける。

 高崎に定刻到着。小山からは2時間近く掛かっている。結構な長丁場だった。そして高崎がおおむね折り返し地点。
 次は八高線。接続は10分弱。その間にお手洗いにゆき、お昼ご飯用の駅弁と水を買う。そして

 列車の写真。今度は気動車になる。13:28の高麗川ゆき。座席はボックスに1グループとロングシートにちらほら。ひとまずボックスに相席させてもらう。お弁当を食べる訳には行かない状況だが、そんな先まで盛況が続くとも思えないから大丈夫だろう。
 列車は定刻に発車。高出力の気動車でも、今までの電車に比べると、もさっとした感じに走ってゆく。倉賀野を過ぎて高崎線と分かれる。今度も関東平野の縁だが、本当に山際を走ってゆく。景色が明らかに違う。緩んだ気持ちが更に緩んでゆくのが感じて取れる。
 群馬藤岡で相席の人が降りていったので駅弁を頂く事にする。