今週もようやくおしまいの金曜日。夕方横浜に戻るので身支度をしてから出勤する。
 今日も15時までの短縮勤務。これで残業枠を調整しきる事になる。二日続けて明るい暑い時間帯に帰宅するのは妙な気がする。
 帰宅して洗濯と掃除。今日は夕方横浜に向かう。が、新幹線ではなく高速バス。少し交通費を浮かそうと工夫をしてみる。

 東名高速のバスに乗るために、東名上郷最寄の永覚駅に向かう。畑の中にぽつんと佇む永覚の駅から上郷のサービスエリアへ。ここに発着するのは特急便と急行便、1日4本だけ。名古屋から東京に向かうバス、この時間は超特急か新東名経由の直行しかないのだが、一つアクロバティックな事をやる。

 17:46、定刻に急行502便、静岡駅ゆきがやってくる。1人降りてきて代わりに乗り込む。先客は10人ほど。急行便の場合、途中停留所からの乗車は事前予約が出来ないので、降車バス停を申告しての現金精算となる。

 暮れてゆく東名高速道路。豊田JCTからの無理やり広げた3車線区間。制限60km/hを律儀に守って東に向かう。20分も走るとほぼ真っ暗となり、名鉄線乗換えの案内が入る東名本宿で下車。入れ替わりに一人乗ってゆく。

 定時に入った急行502便を見送る。ダイヤ上では10分後の18:21、超特急30便、東京駅行きが来ることになっている。定時性の怪しい東名高速バスを乗り継ぎで使う、と言う行為は正直危なっかしいとは思うけど、超特急の露払いとして急行便がはしっているおかげで、超特急の停まらないバス停も救済されているのだと前向きに捕らえることにする。

 わずかに赤い西の空もすぐに暗くなる9月末の18時過ぎ。定刻で18:21の超特急30便を待つ。この1年半、金曜日の夕方に愛知から横浜への移動というのを何度となく繰り返して来たけど、夕方のバスに乗ったのは初めてのこと。一度、乗ろうとしたけど1時間待ってもバスが来なくて諦めた事は一度だけある。その時は予約を持たずに乗ったけど、今日は予約済み。あまり遅れてもらっては困るが、さて。
 東名高速自体は順調に流れているし、17時過ぎの段階で超特急30便が定刻に名古屋駅を出たことも運行情報で確認している。18:20過ぎ。本線をJRバスが颯爽と走ってゆく。これは名古屋駅を17:30に出た直行6便。名古屋高速〜新東名経由のノンストップ便である。超特急30便とは根本的にルートが違うから比較は出来ないが、名古屋駅での30分差を本宿までに詰めて逆転した事になる。あれに乗せてもらえれば嬉しいのだが、乗る術がない。
 30便を待つお客さん、誰も居なかったのだが、定刻を過ぎて数分してから一人、もう一人と集まる。常連客なのだろう。定時に来ないと分かりきって割り切っての行動に違いない。

 観光バスやらツアーバスが何台も走って行く。定刻を15分ほど過ぎたところでようやく超特急30便到着。15分なら許容範囲だが、この後はどうなるだろうか。

 バスはJRバステックの4列シート。座席幅を広げて通路を狭くし、補助席を無くしたパターンで座っている分には楽なタイプ。窓通路とも埋っている席が目立ち荷物を預けようと運転士に聞いたら隣は今のところ予約が入っていないとのこと。ならばと持ち込む。A席の一番後ろ、直後はトイレと言う席なのだが、結局は座席とトイレの間にキャリーバックを置くことが出来たから問題にはならない。
 B席にコンセントがある。指定したのはA席だが「予約は入っていない」と仰るので使わせて頂く。これで隣が来なければ、普通列車乗り継ぎよりも楽な移動となる筈。
 恥辱を綴りつつ東に向かう。後方の座席、若干揺れがきつくてあまり居心地はよくない。気持ち悪くなる、までは行かないがそんなに弱かったかなと思いつつ、バスに揺られる。
 1時間ほどで浜名湖サービスエリアに到着。降車前に運転士さんによる人数点呼があってそれから開放。人数が多くて乗り降りに多少時間が掛かるからと15分休憩となった。


その間に夕食用にサンドイッチを買っておく。お酒は売っていないからミネラルウォーターがお供。高速バスの移動だとビアホールにならない分だけちょっと健康的な移動になる。今日は一日、休肝日にしようかと思う。
 点呼開始の時間には乗客が全員席に戻る。「ご協力頂きましてありがとうございました」の放送があって出発。超特急30便。ここまでで

 20分の遅れを持って運行中。ダイヤ通りなら先行する急行502便を途中で追い抜く筈だが、定刻で先に行く急行502便には追いつけないだろうなぁと思う。浜松北のバス停から降車と乗車がぱらぱらとあって、全体的に見れば少しお客さんが減ってゆく傾向。東名吉田で少しまとまった空席が出ると
「相席のお客様、空席をお使い頂いても結構です」
 なんてきめ細かい案内も入る。
 一人の運転士が東京駅まで乗務するJRバステック便は休憩が一箇所多くて日本坂で休憩。浜名湖から一時間少々だが、今度は
浜名湖のときに比べるとお客様が少なくなりましたので予定通りの10分間」
 との事で、再びの人数点呼の後、ドア解放。

 降りてみたけど何か買い物があるわけでも無いからバスを撮るだけにしておく。都合よくポールが使えたので手持ちで出来ない夜景モードで撮影。
 今度も時間通りにお客さんが揃い「足柄でもよろしくお願いします」と添えられてバスが出発。
 静岡でも乗り降り少々。この先は停車するバス停の数も少なくなり、超特急の名に相応しくなる。何となく疲れを覚えてPCを閉じ、しばらくぼっとしてみる。浜名湖で30人近く居たお客さん。20人ぐらいが静岡までに降りて代わりに乗ってきたのは10人ぐらいだろうか。本宿から3時間が経ちさすがに退屈してくる。