CX751 B-HLN A330-300 HKG→BKK


 今度は最初に予約した通りの中近距離タイプの仕様。座ってみると一際古い、リクライニングが手動式のタイプである。先ほどのヘリンボーンと比べると格段に居住性は落ちるが、二人で乗るにはこちらの方が良い。安全のビデオに出てくる華僑の副操縦士が前横浜市長に似ているとか似ていないとか、そんなバカ話も弾む。
 先ほどと違ってビジネスクラスはほぼ満席。日本人の姿も目立つ。成田や関西から乗り継ぎでバンコクかデリーに向かう人、それなりにいるのだろう。或いは格安ビジネスを狙って台北やソウル経由の人(自分たちか、、、、)もいるかも知れない。

 ウェルカムドリンクが廻ってくるので頂く。シャンペンとカクテル。カクテルの方はキャセイデライトというオリジナルのノンアルコールカクテル。
 お絞りを頂いたり、先任乗務員が挨拶しに来たりしている間に14:17、機長さんから案内。やっぱり英語は聞き取れないけど、そろそろ出発かなと思う。
 搭乗橋、2本のうち1本は離れていったが、前の搭乗橋はそのまま。床下からゴボゴボと音が聞こえ、何か抜き取りでもやっているのかと思う。地上係員が出入りしたり、客室乗務員が
「Any more Champagne」
 なんてウェルカムドリンクのお代わりを勧めてきたり。

 何か長期戦になりそうな雰囲気がぷんぷんするのだが、14:30、Door close。14:39、Pushbuck。14分遅れ、だからまぁ定刻の範囲ではある。
 14:44、Taixing。飛行機は滑走路端へ延々と進んで行く。整備地区が見える。キャセイB747がずいぶんと沢山、翼を休めていた。

 15:06、Take off RWy07R。上昇して右に旋回すると雲が広がる。先ほどの着陸時が雲がちだったが、今度は割と早く 雲が切れる。左手に香港島。堅尼地帯かどこかが遠ざかって行く。もう一度右に旋回すると船を散りばめた南シナ海となる。ベルト着用サインは消えないが、電子機器の使用が許可となり、客室乗務員が動き出す。

お手洗いに立った乗客は丁寧に席へと戻されていたから、まだベルト着用サイン消灯ではない。でもそのうちなし崩し的に動けるようになる。メニューと共に入国カードが配られる。優先レーン用のカードも渡された。次にワゴンが廻り始めたから、テーブルがセットされる前にお手洗いに立っておく。実際にベルト着用サインが消えたのは15:38。
 今度のフライト。さっきの台北ー香港よりは長いと言っても正味3時間。東京から那覇に飛ぶぐらいより少々長いかな程度である。早速機内食の準備が始まる。

 今度は午後便なのでふつうの機内食。香港ーバンコクだと前菜が一皿少なく、デザートも簡略化。ここ一つを取り上げると残念だが、でも今日は食べ過ぎなのでこれでも多いぐらい。まずはトレーにサラダが載せられて供された後、パンが配られる。ガーリックトーストを二つ頂く。暖められたパンがなかなか美味しく、ついついもう一つ頂いてしまう。お酒はメインとの相性を考えると悩んでしまたが、赤ワインを頂く。でもこれってメインと合うのか?

 そのメイン。3種類選べるが、カレー。チキンカレーとベジタブルカレー。それに中華となる。カレーが2種類あってしかもベジタブルカレーまで揃っている所はインドまで行く路線らしいが、本当にこれ、赤ワインと合うのか自信がない。頂いているとそんなに違和感が無かったから、まぁ良いかとなる。

 こちらは妻の選んだ中華。豚と湯葉の炒め物に冬瓜とジャスミンライス、だったと思う。万人受けしそうな味。

 気がつくと外には海岸線が見えてきている。南シナ海を横断し、インドシナ半島にさしかかる所のようだ。時刻は16時を過ぎた所。もうバンコクはそんなに遠くはない。

 最後にアイスクリームを頂いて〆となる。一緒に頂いたのはポートワイン。昨年、キャセイにソウルから香港まで乗った時に供されたものが気に入って是非とももう一度と思って頼んでみる。アイスと一緒に頂くのはどうかと思うけど。

 茶色い川が蛇行するインドシナ半島を眺めつつ、バンコクへ向かう。

 外の景色を眺めていると乗務員さんが、キャセイパシフィックのマイレープログラムの上級版である、マルコポーロクラブへの入会を勧めにやってくる。JGCを持っているし、マイルの会員ばかり増やしても仕方ないので見合わせたけど。
 16:53、機長さんから案内があった後に17:00、ベルト着用サイン点灯。電子機器の使用が不許可となる。高度を降ろして行くと雲が立ちこめ、雨が窓を叩く。雲を抜けると外にはバンコク郊外。高級住宅と田園の混在する地域が雲の下、暗く広がるその大地がだんだん近付いてくる。17:23、Gear down、17:26、Landing RWy19R。香港とバンコクは1時間の時差がある。時計を1時間戻すと16:26。16:31、Spot in SPXX。

 雨期のバンコク。今も雨が降っている。そして意外と涼しく、過ごしやすい。入国手続きをして荷物を受け取る。入国を完了すると17時になるところ。これから市内に向かう。

 前回の学習で空港鉄道、手前がエクスプレスで奥がシティーラインこと各駅停車である事は知っている。エクスプレスに乗るまでもないので、各駅停車で移動する。ホームには旅行客の姿も目立つ。15分ほど待って普通列車が到着。旅行客で車内いっぱいになったところで出発。

 この電車。外はANAの全面広告。車内は地元メーカの製品らしいお茶の全面広告なのだが、若干の不思議日本語に満ちていてなんとも不思議な気分になる。そんな普通電車に20分少々揺られるとバンコクの市街地となり、BTS接続のパヤータイには30分弱で到着。



 パヤータイでBTSに乗り換える。荷物を持って階段を降り、また荷物を持って階段を上る。あまり旅行者に優しい駅ではないなぁと思う。
 BTSでさらにサパーンタクシーンの駅へ。夕方の退勤時間帯だからか、BTSは混んでいる。開業当初は運賃が高くて閑古鳥が鳴いているなんて聞いたBTSも、ほかの物価が上がって相対的に安くなったのと、道路の渋滞が激しいからか、大いに利用されるようになったようだ。これでもう少しネットワークが密だと嬉しいのだけど。
 道路の上を縫うように走る電車に揺られて15分ほど。目的のサパーンタクシーンの駅に着く。到着の直前、一瞬停電になったのは、第三軌条のデットセクションでもあったのか。
 階段を荷物を抱えて地上に降りる。狭い歩道に屋台や出店がところ狭しと重なりあうような中を歩くことしばし、今日のホテルに到着。正確に言うとホテルでは無く、サービスアパートメント。ホテルと同じようにフロントがあり、ドアマンがいて、レストランもあるが、部屋はアパートメントの扱い。台所も洗濯機もついている。掃除はホテルと同じように係員にやって貰える。値段は、高級ホテルよりは安いけど、中級ホテルより高いかなぁ。日本のビジネスホテル程度だから物価を考えるとそれなりのお値段。

 今回はバンコクが目的地なので旅装を解く事になる。先ほどまで明るかったバンコクの街ももう暗くなる時刻。
 ホテルの下はちょっとした百貨店にスーパーもある。飲み物を少々調達する。ホテルのものより大きく立派な2段式の冷蔵庫があるので、少々の買い物なら余裕で収納できる。


 買い物をして改めて外へ。夕食は食べなくても何とかなりそうだが、周りの様子をみたいので少し歩く。まだ20時過ぎだが、店が閉まりはじめていて、割と薄暗い。屋台が出ているのと、客待ちのトゥクトゥクが屯っているところが割と賑やか。駅の方には乗合ソンテウの乗り場があって、十数台の