飲みすぎたからか眠りが浅く、割と早く目が覚めた。喉が渇いている。金曜日の朝。今日は定時に会社に行く。
 昨日ちらっと上司に言われて、今日の勤務は、差し支えなければ午後の早いうちで切り上げと言う事になっている。事務処理を済ませて現場確認。想像より早めに進んでいて、特に差し支えなさそう。
 席に戻ってお昼を挟んで事務処理を少々。13時半に仕事を切る事にした。3時間半のマイナス勤務という扱い。ここまで早く帰るのは初めてだ。
 一度、出先の家に寄ってから、横浜に戻る事にする。相当に早いので18きっぷの乗継でも夜の割と早いうちに横浜に着く事が出来る。普段は買わないお土産も買って東行きの電車に乗り込む。

 蒲郡で浜松ゆきが待っていたので乗り換える。普段なら豊橋乗換えだが、この時間はたまたま岐阜始発の浜松行きなのである。中途半端な時間の普通列車は極めて空いている。雨に濡れた昼間の東海道線。東上する景色は見慣れていてもどこか新鮮。
 月曜日からの恥辱をやっつけつつ浜松まで乗り通す。豊橋で少々乗ってきたが、隣の席が埋まるほどではなかった。浜名湖を眺める頃に饐えた雰囲気の年寄りが大挙して乗って来る。競艇場帰りのお客さんらしい。こんな様子も普段の時間とだいぶ違う。

 運用離脱した119系が流れてゆくと浜松到着。乗り換えは熱海行きとなる。昼間は3両の浜松以東の東海道線も16時台はラッシュの走り。

 6両でやってくる。18きっぷの利用者らしいお客さんも見えるが、概ね全員が着席出来る程度の乗車。
 寒い中、強く暖房の効いた車内。雨が降り、早くも薄暗くなる車窓。物憂い雰囲気が漂う。掛川を過ぎて駅と駅の距離が開く様になった頃からうとうと。気が付いたら大井川を越えて島田まで来ている。静岡までは入れ替わり立ち代わり。2〜3駅で降りてゆく人も目立つ。
 まもなく静岡。乗り換え案内と流れる。新幹線の案内と共に、身延線へ行く特急ふじかわの乗継も告げられる。「3月17日から全線で運転を再開致しました。」という一言も添えられる。
 静岡で7割方のお客さんが降りてゆく。代わりに大勢乗って来るが、帰宅ラッシュには若干早いようで、多少立客が居る程度。2分停車で更に東に。清水までには有る程度、車内が落ち着く。暗く沈む太平洋を横目に進む。
富士で少々乗り降り、沼津でも少々乗り降りがあったが、車内は確実に空いてゆく。三島を出る頃には閑古鳥が啼いた。何時になく平和な春の東海道行脚。長いトンネルを抜けると現代の関所、熱海に到着。
 乗継に少々間があったので改札の外に出てみる。

 こんな掲示が。いろいろとトラブルがあるであろう事は容易に想像出来るが、ここまで露骨な掲示は見たことがない。
 雨の中、コンビニまで脚を伸ばして買い物をしてゆく。金曜日の熱海。ちょうどお客さんの入りの時刻らしく、グループ客が目立つ。若い女性の団体、最近の言い方だと温泉で女子会とかそんな感じなのかぁ。何組か見かけた。こちらは熱海はあくまで寄り道。今日は更に先に脚を伸ばす。

 ホームに戻るとまもなく東京行きの到着。ここからは15両となる。小田原までは混まないだろうから安心して、先程買い求めた

 ビールを開ける。今日は自宅で夕食が控えているからかなり抑えて1本だけ。根府川までには空になる。後は今日の恥辱を少し進めておく。
 国府津で始発の湘南新宿があって、そちらが先行するそうなので乗り換え。戸塚までは熱海から1時間少々。20:10の到着となる。地下鉄に乗り継ぐと最寄り駅には20時半過ぎの到着。だいぶ早く上がってきたが、それでも定時上がりの新幹線よりは遅かった。家に落ち着くとまもなく9時のニュース、と言う時間。