明けて日曜日の朝も9時過ぎにようやく目が覚める。外は曇り空。多分、今日も京王線は撮りに行かないだろうなぁとぼんやり考える。
 午後か夕方に横浜から愛知へ移動だが、どう動くかは決めていない。妻が午後で掛けるので、早めに移動で出先で明日以降の食材を仕込む時間を捻り出すつもりだが、18きっぷの移動にするか、新幹線の移動にするか。
 新幹線に乗るのであれば、金曜日に乗りそびれた300系充当のひかり。東京15:03のひかり477号に乗る事を考えて、指定席の予約状況を確認したのだが、B席が所々空いているだけの状況に、当日その場の様子が目に浮かび、何となくやる気を無くす。じゃぁ順当に18きっぷかなぁと漠然と考えてみる。
 結局、動き出したのは13時半。今からだと戸塚14時過ぎである。ここ数回の在来線移動とさほど時間が変わらず、乗らなくても情景が浮かびそうな乗継だが、仕方ない。多少の変化が欲しいと思いつつ、戸塚に出る。

 すぐの電車は快速アクティー。全く時刻表を見ないで出て来て引き当てるなら立派なもの。ただし、車内はそこそこ乗っていて、ボックス席に座っていたらいつの間にか3人組に囲まれて、酒盛りなんぞを始められてしまう。自分も車内で飲む事があるから飲むなとは言いづらいけど、少なくともボックス席の相席になる時には避ける。不快感を伴いながら、西へ。
 14:46は小田原の先、相模湾が見えてくる辺りで迎える。在京民鉄と違って、一旦停車とか、黙祷の呼びかけとは、特にないまま坦々と進む。それでも海が見えているから、時計を見なくても想いは1年前に飛んでゆく事になる。
 騒がしい隣人は湯河原で降りてゆき、車内が静かになると終点熱海。

 15両で来てその先は3両。18きっぷのシーズン、日曜日の午後だから当然混雑する。比較的空いている真ん中の車両を選んで着席。前後の車両は混んでいる。電車は浜松行き。2時間以上この混雑が続くと大変だが、流石にそれはないだろう。
 電車は沼津で10分近く停車。その間に2両増結となる。そして、その時間を使って昼食にする。沼津の駅、ホームに蕎麦のスタンドがある。営業は16時までだが、この時間であればまだやている。

 そろそろ店じまいなのか、天ぷらもきつねも売り切れと仰る沼津駅桃中軒のそば屋さん。仕方ないのでかけそばを頂く。

 価格は¥250。見た目には関東スタンダードな黒い汁。かけそばとして頂いてみると、甘味のようなものを感じる。この辺り、少し西の影響があるのかなと今更ながら考える。天ぷらそばで頂くと不思議と気付かない変化だ。
 5両に増えて、三島沼津の下車も相まって多少空いてきて楽になったところで西に足を向ける。
 16:40の静岡で乗客が入れ替わる。立客が大勢となる。熱海を出るときと同じような乗り具合。まもなく17時だが列車が駆け出すと西日が車内を照らしつける。
 大井川を渡ると車窓が翳る。日はまだ出ているが、この先の区間は山がちな区間。さすがに日は届かない。そして山を越える頃には薄暮の時間となる。掛川到着。
 今日は戸塚を出る時に乗り換え案内を見てしまったので、この後の電車が掛川始発の豊橋行きである事を知っている。ここで乗り換える事にする。同じように乗り換える人がちらほら。間違いなく18きっぷのお客さん。
 ホームにはまだ豊橋行きは来ていない。傍らには

 東海道線と同じく西へと向かう天竜浜名湖鉄道気動車が姿を見せる。こちらに乗っても豊橋近くの新所原まで行く事が出来るが、これに乗ると、出先に着くの、何時になるのだろう。

 豊橋行きがやってくる。今度は3両編成。がら空きで今回の移動で初めてパソコンを開く事ができる。昨日さぼった恥辱を綴りつつ西へと向かう。浜松からは混雑。再びパソコンをしまう。
 比較的順調に乗り継いできたので、出先に着いたのは19時半を少々廻った所。普段より1時間以上早く、それを今週分の夕食ストックの確保に振り向ける。何の事は無い、ミートソースと切干大根だけど、有るのと無いのとでは平日の夜が断然違う。遅くなるまで頑張っておく。