前の晩が祟り、起き出してみると9時近く。休みの二日目を横浜の自宅で迎えた。今日はいわば移動日で夜までに愛知の出先にたどり着けば良い。そんな時は中央線経由でもしようかといつも思うのだが、結局は時間切れで東海道線を淡々と辿ることになる。せめて吉原で途中下車して岳南鉄道、なんて事も考えるが、さてどうなるだろう。
 生米から粥を炊いて朝食にする。それとお茶。疲れた胃にはこのぐらいがちょうど良い。何となく荷造りをしつつだらだらと準備をするとやはり、と言うべきか時間だけが過ぎて行く。前回、5日の行程をコピーする事だけはやめようと思っていたのだが、自宅を出たのが13時過ぎ。5日よりも遅くなった。
 地下鉄で戸塚に出る。18きっぷは5日目の日付印となった。やってきた熱海行きで一駅、大船で電車を捨てる。今日はお昼をまだ食べていない。ホームにある大船軒のスタンドへ。


 酢鯵丼とそばのセットを頂く。ここの酢鯵丼はごくまれではあるが無性に食べたくなる時がある。

 食事をすませると10分後、やってきた快速電車に乗る。これも熱海行き。先ほど乗った普通列車を平塚で追い抜き、快調に西へ向かう。熱海に着くと15時過ぎ。次の電車は浜松行き。先日5日に乗った電車の1本後となる。
 上り電車から大挙してお客さんが降りてくる。18きっぷが使える最後の休日、たくさんの人が最後の一日分を使いきろうとしているに違いない。折り返しの浜松行きも混雑するが、先頭と最後尾に立客がいて真ん中の車両は比較的空いている。荷物の大きなお客さんが目立つ。中には中国語らしい会話する団体もいる。
 沼津で2両増結、5両となる。いつしかzzz。なにやら気配を感じて目覚めると富士山がどんと構えていて中国人の団体が写真をたくさん撮っている。すでに富士駅に着くところ。建物や電線が邪魔をして撮りにくいだろうにと思う。
 静岡からの地元客を弾き出すような感じで西に向かう。17時を過ぎて外は夕暮れ。わずかに西の空が赤みを帯びるのを眺めて大井川を渡る。熱海から2時間近く。車内、どことなく倦怠感に満ちている。
 団体さんが掛川で降りていって車内が空いた。もう少し先まで混んでいるかと思っていたが、東京から名古屋大阪方面を18きっぷで移動するには、若干遅い時間であったようだ、、と思った後でふと思い至る。浜松からの接続列車、掛川始発だったのかと。
 西行きの時の興津、東行きの時の島田など、に乗り継ぐ電車の始発駅で乗り換えるパターン、最初の頃は知る人ぞ知るの世界だったのだが、乗換案内でもデフォルトで掲載されるようになったし、すっかりメジャーになった。こちらは特に時刻表も乗換案内も確認しないで動いているので、こんな落とし穴があると簡単に嵌る事になる。

 浜松到着。次の電車は3両だそうだ。混むだろうなぁと思う。あまり乗る気になれずに一度改札を出る。その後の18:28の電車に乗るのでも構わない。何となく駅構内をぷらぷら。一階にあったスーパーに寄って野菜なんぞを少々お買い上げ。極めて安い、訳ではないのだけど、出先に着けばそこそこ遅くなるからこのタイミングで買っておくのも悪くは無い。
 ホームに戻ると掛川からの豊橋行きが出て行った直後だった。次の電車まで20分弱を待つ。静岡方面からの電車がやってきて少々行列が出来た後、豊橋方面から電車がやってくる。

 311系の4両。さほど混雑はせず、転換クロスシート2席を1人で使える程度。パソコンを使えたから恥辱の整理が出来て、豊橋までの40分を有意義に使える。これは良い選択であった。
 豊橋での接続がちょっと良くなく思ったよりも時刻が遅くなる。出先に着くのが20時半近くになりそうで、豊橋で夕食を買っていこうかと考えてもみたのだが、壷屋の売店を覗いても同じような幕の内ばかりで何か気乗りせず、スタンドできしめんでもを思ったらこちらは売り切れ。ちょっと歯車の噛み合わないまま、最終コース。5日に移動した時より1時間弱の遅れで結局、出先に到着。
夕食は結局、家で鍋を作る。浜松で白菜が買えたので冷凍庫の鱈とあわせてしょっつる鍋を。30分ほどで明日の分まで出来る。郷土料理の一角を占めるしょっつる鍋だけど、手間の掛からない、手抜き鍋だったりする。