CX2700 B-HLH A330-300  BKK→HKG

 大急ぎで15分掛けてやってきたF6搭乗口。8:10搭乗開始予定のCX2700便はカラチ発バンコク経由の香港ゆきであるのだが、この時間。まだ搭乗開始となっていない。これならゆっくり来ても良かったなと思う。喉が渇いて何か飲みたいが、辺りに自動販売機やら売店があるわけでもないから、ちょっと参った。

 待っているのはA330である。レジ番は と読める。搭乗口近辺には何人ぐらいか分からないが200人は切る程度の人たちが待っている。まだ列は出来ていない。しばらく時間がかかるかも知れない。ラウンジによってくれば良かったと思っても今更である。
 出発時刻を過ぎてから搭乗開始のような案内が入って行列が出来る。並んでみるとカウンタの付近になった。乗客の数だろうか、161+4の161が162に修正されている。その修正分が自分なのかも知れない。
 8:40を過ぎて搭乗開始となる。行きと同様ビジネスクラス。乗り込むとそこに広がるのは

 従来タイプのありきたりな椅子が並ぶビジネスクラス区間。予約どおりの便ならヘリンボーンだった筈で極めて残念である。ただ、今日のビジネスクラスは非常に空いている。隣席も空いたままだし、中ほどにも人の姿はいない。ぱっと見た感じ3割程度の入り。一番後ろに座っているのはキャセイパイロットのようだ。良く見るとパイロットが3人に先任の客室乗務員が1人、計4人がビジネスクラスに紛れ込んでいる。162+4人の4人はデッドヘッドの数だったようだ。

 ウェルカムドリンクが供される。ただの水である。他の選択肢はアイスティーにオレンジジュース。アルコールは無かった。朝一番の便ゆえ、健康的フライト、であるらしい。日系の会社なら朝から飲ませてくれるだろうけどなぁと思うが、朝8時台の出発便なんて乗ったことないから、実際の所はよく分からない。
 8:49 Doorclseの様子。機長さんから案内が流れる。勿論英語。どうやらがら空きのフライトとなるらしい。8:53、Pushbuck。8:57、Taixing。この旅3度目の安全のビデオを何となく眺める。乗務員が新聞を勧めてくれたが、どうせ英字紙か広東語か、タイ語だろうから断っておく。断ってから、暇にかまけて英字紙でも眺めれば良かったかと思ったけど、今更なのでやめておく。
 大きな空港を長々とTaixingしてゆく。滑走路が遠い代わりに渋滞は無い。大型機に混じってプロペラ機の姿も見える。国内線の機材だろうか。ふとドンムアンにいるかも知れないYS-11のことを思い出した。
 9:06、Take off RWy19L。大きく揺れる事も無く、順調に上昇してゆく。窓の外、水っぽい大地が見えている。霞んでいるのが残念だ。

 インドシナ半島の大地が見えている。最初にタイを訪れた時は夜間着、夜間発。今回も到着は夜間だったから昼間のフライトは初めて。じっくりと外の大地を眺めたい所だったが、まもなく雲が出てきて大地が消える。
 9:15、ベルト着用サイン消灯。

 外の景色はこの通りの雲模様になってしまった。
 飛行機は順調に東へと飛び始める。ひとまずパソコンを準備して恥辱、昨日の分がまだまだ進んでいないのだが、に取り掛かっているとメニューが配られる。

 朝食メニューなのでワインリストは無い。酒を飲むためにビジネスクラスにしたわけではないけど、まぁ、そういう要素も無くはないので、若干寂しい感じはする。まぁ、4搭乗のうちの1度だからいいかと、自分に言い聞かせておく。

 早速、朝食が運ばれてくる。勿論メインは後。まずはフルーツとヨーグルト。パンは乗務員さんが持つ籠のなかから適当に選ぶ事になる。飲み物を聞かれたので、香港らしくミルクティーを所望したら、相手を混乱させてしまう。どうやらジュースを選ぶのが本式の様子。ホテルの朝食と一緒だ。
 仕方ないのでコーヒーをブラックで頂いたのだけど、後ほど、別にミルクティーが運ばれてきた。ちょっと大げさかなと思いつつ嬉しそうに「Thank you」と。さすがにビジネスクラス。後でアルコールも言えば持って来るかなと思ったけど、まぁいいや。

 メインは二択。何となく英国を思わせる一品を選択。残りはオムレツだったかな。
 健康的、という朝食が終わる頃、ベルト着用サインが点灯する。時刻は10:00ちょうど。外を見ると

 実に雲行きが怪しい。そして揺れが来る。客室乗務員はそのまま業務を続行していて、まもなく揺れが収まる。そしてベルト着用サインも消灯、

 時刻は10:06、高度11,000mの出来事。空はまた青さが戻っている。こちらも恥辱の続きに戻る。10時だと思って油断しているが、香港の時間なら11時過ぎ。あと1時間ほどで着陸となる時間である。
 客室乗務員が水のペットボトルを持って回る。コーヒーが欲しいような気分だが水でも良い。気分転換にはなる。

 ガラスのコップに注がれたから、ただのミネラルウォーターもそれなりに立派に見える。
 乗継案内が表示される。自機の到着スポットは70番とのこと。ホームグラウンドに着陸するのに、ずいぶんと遠い所に通されるようだ。
 高度が下がり始めた感触を覚えた後、11:09、ベルト着用サインが点灯する。パソコンをしまいこみ、テーブルを元に戻す。窓の外には中国大陸らしい大地が見えている。11:22、まもなく着陸の案内。英語だから言っていることは分からないが、分からないなりに分かる。11:27、Geardown。そろそろ時計を直しておこう。1時間進める事になる。行きに貰った時間を帰りには1時間ずつ返してゆく事になる。
 香港の空港が目の前に見えてくる。今度は穏やかな着陸、12:30、Landing、RWy07L。滑走路から誘導路に入るともうまもなくスポットだ。12:35、Spot in SP70。

 70番スポットは本当に本当の端っこだった。
 予定より2時間早く香港に着いた。そして香港からの乗り継ぎ便の時間は変わらない。4時間の乗継時間。最初の予定では2時間ラウンジでと思っていたが、さすがに4時間あると考え込む。そしてまだ乗り継ぎ便のスポットは決まっていない。
 一度入国する事にして、本館側目指して歩く。途中、新交通システムを利用する事も出来るが、各国からの飛行機を眺めつつ、歩く道は嫌いではない。むしろ好きである。

 全日空がいる。

 中華航空

 港龍だ。

 アシアナがいた。

 中国東方。
 って何か中部国際空港で眺めるラインナップとそうは変わらないような気がする。ちょっと残念。
イミグレーションは混んでいるが、e-channelの登録をしているので並ばなくても良い。ほぼ1分で手続き完了。荷物はスルーで預けているから受け取る必要も無く、即、入国となる。
 入国はしたが、今日はオクトパスを持ってきていない。多少の香港ドルは用意している。列車で九龍や香港島まで行くには若干、時間が足りない。

 結局、空港内にある許留山。ついつい「ゆるさん」と読んでしまうのだが「ホイラオサン」と発音するらしい、によってマンゴージュース。スモールサイズは26香港ドル。太目のストローを通して果肉感に満ち溢れたマンゴーが口いっぱいに広がる事になる。
 マンゴーを頂くともう出国。滞在時間、わずか10分。搭乗券はバンコクで頂いているから航空会社のカウンターはスルーして、出国手続き。荷物検査には並ぶが、出国自体は再びのe-channel。10分ほどで出国エリアに戻って来た事になる。荷物検査はどうせ、トランジットでもしなきゃならないし、そんなに時間のロスではない。
 まだまだ時間はある。出発ゲートは分からないから適当なラウンジに入る事になる。今日は前回行っていないラウンジに足を運んでみる。

 16番ゲート前にあるG16ラウンジ。キャセイパシフィック航空の子会社となっている香港ドラゴン航空。こちら流に言えば港龍航空のラウンジである。手元にあるラウンジへの招待状にもG16ラウンジの名は書いているから、使う分には一向構わない。入場の際に搭乗口を確認する。26番との事。それであれば、24番付近にあるザ・キャビンの方が良かったかも知れないが、まぁいいや。

 ありきたりな雰囲気。座席の配置には非常に余裕があって、席もまぁまぁ空いている。落ち着く所を見つけてから、食事を考える。
 キャセイのラウンジと言えばヌードルバーが有名で、勿論ここにもサービスがある。

 ANAの成田にあるラウンジで見るようなヌードルバーみたいな雰囲気。ここで注文用紙に麺の種類や具の数を書いて麺を作ってもらう事になる。

 キャセイのヌードルバーよりも一回り大きな器で提供される港龍のヌードル。チャーハンと合せてちょっとしたお昼ご飯になる。
しばらくG16ラウンジで恥辱の続きを綴るが、搭乗口近くにある本来のキャセイのラウンジに引越しする事にする。
 移動中にも飛行機を何機か。今度はワンワールド繋がりで。

 香港がホームのキャセイパシフィック。

 香港の元宗主国から、ブリティッシュエアウェイズ。

 日本航空B777-200。1年前はまだB747-400だったよなぁ。

 こちらは新規加盟が決定しているマレーシア航空。
 そんなこんなで24番搭乗口に程近いラウンジ、ザ・キャビンにやって来た。二日前は台風襲来で難民が満ちていたラウンジだが、今日は落ち着いている。

 24番搭乗口が近いので、一段低い所から、先ほど眺めたJA704Jを眺める事になる。一人掛けの先進的な座席を散りばめた、おおよそ難民とは遠く無縁な空間の先に見える日常への架け橋。今日は背を向けて別の所に向かうのだけど。

 ここのラウンジの売りであるホットサンドイッチを頂いてみる。注文を受けてから作ると能書きにはあったけど、作っている途中のものを貰った。まぁ、英語で事細かな注文が出来る程の語学力は無いから、それで全く構わない。中華なホットミールと共に頂く。ビールはチンタオ。
 まとまった時間と電源があるので、それなりに恥辱を進められる。15時過ぎ、日本線の出発時間を迎えるとラウンジには閑古鳥が啼く事になる。目の前のJA704Jも羽田へ向けて飛び立ってゆき、その代わりに中華航空の機材がやって来た。
 自分の搭乗便の出発は16時半。16時過ぎ、そろそろ搭乗口に向かおうと席を立つ。最後に出発案内を見ていたら、搭乗機、30分遅延と案内が出ていた。今回はつくづく遅延に縁がある。

 もう身支度を整えていたので席に戻る気にもならず、そのままバーカウンターへ。一杯だけジントニックを頂いておく。お代わりを勧められたが、30分限定で何杯も飲む訳にはいかない。一杯だけで搭乗口へと向かう。