旅の中央線

 連休もあと二日。最終日の晩には出先に戻らねばならないからそろそろ時間も限られる。切符は東海道〜中央線の通しで買っていて、つまり中央線経由で出先に向かう事になる。
 昨晩のうちに松本のホテルだけ押さえて、ひとまず4日出発する事に決めた。まあ4日も横浜で過ごしても良かったのだが、色々な可能性を考えている間にちょっと早めに出掛けようと思い至った次第。
 今日は夕方までに松本に着けば良い。朝、京王線と撮ってから大月に寄ってなんて考えないでも無かったのだけど、朝起きてズルズルする間に時間だけは過ぎていった。結局、10時前に何とか出掛ける。
 時間帯から行って地下鉄の駅に向かうところだが、南太田のATMに寄りたかったから京急に乗る。時計を見て出てきたタイミングは良く、ホームに上がると電車が待っている。

 27運用1649編成。電車はずいぶんと混んでいる。10分間隔への見直しを迫られた事が良く分かる光景だ。
 横浜から乗車券の続き。自動改札で通せんぼを喰らったが有人改札でどうぞ、と言われて問題なく中へ。東京に向かう。切符を作った時は京王線を撮ってからなんて気でいたのだが、この時間に出るのなら横浜線経由で切符を作った方が良かったかも知れない。
 行き当たりばったりで出てきた。この先の接続は全く調べていない。湘南新宿が出たばかりだったし、中央線の始発から乗ろうと東海道線で東京に出る。さらに中央線の快速に乗ると八王子で12時。想像以上に時間が掛かっている。

 山の匂いが漂って来るような高尾に到着。ここで乗り換え。小淵沢行きだそうだ。やってきたのはボックスシート115系。気分が旅に切り替わる。東海道線に乗っていても通勤型の延長みたいな感じでだらだら浜松豊橋辺りまで行ってしまうが、メリハリのある中央線の旅は良い。景色も一気に山線の名に相応しくなる。5月のこの時期は、目映いばかりの新緑、萌えの季節。
 ハイキングに出掛ける時間帯では無いから比較的空いていて立川か八王子からの買い物客を郊外の郊外へと送り届けるような役割を担ってゆく。

 大月に13時ちょっと前に到着。ここで停まる間に新宿を12時に出た特急あずさに抜かれる。そして自分はここでちょっと寄り道。もちろん目的は

 元京王5000系である。
 大月で見学では味気ないからちょっと乗ってみる。あまり奥へ入り込むと高く付くし後に差し支えるから、まぁ適当に都留市までのどこかでと思い、禾生までの切符を買い求める。
 構内には駅弁売りの声が響いている。失礼な言い方だが何故か息絶える事無く頑張っている大月駅桂川館の駅弁売りだ。お品書きは色々あったけど、幕の内に釜めしにしめじ弁当の3択だったので食べた事の無い幕の内を選んで買う。車内はちょっとお弁当を食べる雰囲気では無かったので降りてから頂く事にする。
 大月から三つ目。禾生で降りる。漠然と「みぶ」だと思っていたのだが降りた駅は「かせい」。良く考えると「みぶ」は「壬生」だ。恥ずかしい勘違いであった。乗り換え改札で切符を買っていたら恥をかいていた。
 待合室も弁当を食べる雰囲気では無かったので駅弁を持ったまま大月寄りへちょっと歩く。写真を撮れそうなところを探して少し歩く。結局行き当たったのは

 禾生の駅から少々歩いた遮断機の無い踏切。