JL128 JA8984 B777-200 ITM→HND

 カウンタへ行き繰り上げ依頼。そのために今日はビジネスきっぷを使っている。そして見てみるとファーストクラスに空席がある。先日の土曜日、休日出勤して残業をして現場に行った帰り、空を見上げてふと思った事を思い起こした。「神戸の帰り、ファーストに乗ってしまえ」と。そこで
「ファースト、空いてますか‥」
「空席がございます」
「‥‥アップして貰えますか」
 差額を払ってファーストクラスの座席を確保する。伊丹-羽田は実質1時間弱。8,000円は高いとは思うけどこの際気にしない事にする。手続きが終わると出発までは20分強しかない。慌しくお土産屋。珍しい大阪出張だから今日はお土産を買ってゆく。そして保安検査場へ。割とスムーズに検査も済ませる。まだ搭乗が始まっていなかったから

 ラウンジにも寄っておいた。生ビールが美味しく感じるのは仕事がうまく行った証拠だ。搭乗が始まるまでの10分弱、気持ちよく一杯を空ける。

 帰りの飛行機は当然ながらファーストクラスの設定があるB777-200。たまたまだがJA8984、いわゆる「嵐ジェット」が来た。既に搭乗が始まってからしばらく経った後のようで行列は無くなっている。ドア手前でも並ばずに機内へ入りあてがわれた席に座る。以前一度福岡ゆきで利用したことのあるファーストクラスの大振りな座席に座る。ドリンクと夕食のメニューと設定3周年記念のおみやげ。そして大きなヘッドフォンがパーテーションの横に既に置かれている。そして毛布とスリッパ。短い時間ではあるがあるものをしっかりと置いている。着席するとコートを預かってくれる。「ジャケットは如何致しますか」とのことでこれは着たままにさせてもらう。新聞をお持ちしましょうかなんて言葉も掛けられた。
 何しろ飛行時間が短いから夕食とドリンクも今、この時点で「後ほどお伺いします」と言われる。カクテルテーブルに置かれたメニューに目を通す。シャンパンがあり、森伊蔵がありと国際線ビジネスクラスに負けないだけのラインナップだから正直迷う。
 空席の見えたファーストの区画も何時の間にか満席になった。17:23、Door close。羽田までの飛行時間、50分とのこと。Pushbuckは17:25。定刻である。ここで乗務員さんからおしぼりを貰う。熱々の布おしぼりだからこれは嬉しい。次いで飲み物の注文を尋ねられた。迷っていたがとっさにお勧めの所に載っていたシャンパンを選択。勿論提供されるのは上空に行ってからのこと。
 17:29、Taixing。今日は2-2-2列の真ん中の島なので外の様子はよく分からない。今日3回ともRWy32のアプローチだったのと同じように南側へ向かっているようだ。出発のピークには少々早いのかスムーズに滑走路端まで進む。17:36、Take off RWy32L。伊丹のカーブを3/4周して東に針路を取った筈だが、今日はあまり気にしない。午前中のサーブに比べればさすがに揺れは少なく17:41、ベルト着用サインが消灯する。

ひとまず賑やかなパーテーション周りを一枚。 
音楽を聴きながら今日のフライト、2本目を書いていると17:48、一番前のお客さんから夕食と食事が運ばれてくる。まもなく自分の所にも運ばれてきたから作業はひとまず中断。

 メニューに拠ると

 オマール海老のリゾピラフ 香草風味
 オペラ(チョコケーキ)
 ブレット、バター 

 だそうで。
 夕食と言うには少な目。まぁ時間が短いですからねぇ。パンが温められて出てきたのは短い時間なのに立派な事である。夕食が全員の所に行き届くまで5分少々だっただろうか。厚く人員を割り当てられているからこそ出来る芸当で8000円貰っても国内線ファーストクラスだけを取り上げたら赤字であることは間違いない。

 シャンパンのお代わりを勧めてくれるから注がれる度に飲んでいたら1杯、1杯、もう1杯となる。飲まない人の所には食後のコーヒーが運ばれる。アナウンスはあと10分でベルト着用サインが点灯する事を告げていた。伊丹-羽田50分。手が届く贅沢ではあるが束の間の贅沢だ。
 18:11、機長さんから案内が入った。これから降下の際はやや揺れるとのこと。羽田の天候は晴れで気温は9℃だそうだ。羽田到着は18:35を予定しているそうで、混雑の影響で定刻より遅れるそうだ。お詫びも添えられる。モニタには現在地が表示されており、駿河湾から少々南側にそれて三宅島の近くまで行き、そして羽田へと針路を変えた軌跡が映し出されている。いつもより確かに大回り。まもなくベルト着用サインが点灯。恥辱そろそろやめなきゃならんかなと考えたけど一応確認したら機長から指示がまだないので電子機器は使用出来ますとのこと。膝の上で続きを綴る。
 揺れは大人しいまま高度だけはしっかりと落として行く。18:17、電子機器の使用が不可となる。着陸まではあと20分との事。少し揺れるが朝、但馬の揺れに比べたら大したことはない。
 がんばっても外は見えないからぼけっと機内誌を眺めていたらいつの間にか最終コースに入っていた。まもなく着陸と告げられる。人越しに見える小さな窓の向こう。明かりの見え方からすると、RWy16か22のようだ。モニタに空港が映し出されてその明かりがどんどん大きくなる。18:34 Landing RWy22。逆噴射をしてしっかり減速すると国際線ターミナルの前に出る。RWy34Lを横断して国内線第一ターミナルへ。18:41 Spot in SP 11。

 伊丹から飛んできた飛行機、この後は福岡行きだそうだ。
 降りる時、同じキャビンにいた人が目を引く。機内なのにサングラスを掛けて大きなマスクに帽子。明らかに身分を隠す感じで芸能人か何かかなあと思う。詮索しても仕方ないので見て見ぬふり。そちらに気を取られていたら、搭乗橋の途中、係員に案内される人がちらっと見えた。こちらも誰か知らないが、別ルートで案内されるのは国会議員とかの筈。さすがに羽田伊丹線である。
 束の間の贅沢はここまで。京急の電車で帰る。朝来る時にバスにしておけば帰りもバスで楽だったのだけどなあ。後から思っても仕方がない。
 横浜直通はないからひとまず蒲田まで出る。

 87K運用3536編成。蒲田につくと19:11であり、横浜方面は19:20までない。バスなら横浜まで24分なのだが。

 10分待って83H運用1719編成は8両編成の特急。とんでもなく混んでいて乗るだけで疲れきる電車だ。横浜から羽田を行き来する時の京急線の弱点は平日の夜なのだが、この時だけはいつもバスの方が良かったと後悔するのである。
 横浜で預けていた荷物を回収すると3本目の京急線、今度は

 27運用で1649編成。横浜で寄り道をしたから羽田空港から 1時間近く。それでもまあ、ここ1ヶ月の中ではうんと早く帰れた方。久しぶりに家でゆっくりすることにする。