ロンドンてんこ盛り

 目覚めて時計を眺めると3時半。3時半って東京は何時だっけと考える。12時半かな。そのまま寝付けなくなる。確かに午後遅くまで寝ていられるようなことないだろうなぁと少し恥辱を進めておく。

 北緯50°よりも上のロンドン。夜明けは遅く7時を過ぎてもまだ暗い。 8時ぐらいには動こうと準備を進めていると7時半過ぎ、ようやく外が明るくなり始めた。
 8時ちょうどに外に出る。寒いけど、東北の寒さぐらい。自分の身にはちょうど良い心地よさだ。曇り空のロンドンの街は朝が来ても暗く沈んだまま。どこかで朝食をと駅までの道、店を探すも9:00 OpenだったりしてかなわぬままにGreen Parkの駅まで到着。朝食は持ち越しにして地下鉄に乗る。
 地下鉄。初乗りの現金払いは4ポンドだから650円というとんでもない値段。ICカードだと半額以下になるけどデポジットとか何とかがややこしいので一日乗車券を利用する事にする。値段は有効範囲によっても変わるけど、市内中心部のみ利用可能な一日乗車券は5.7ポンド。二回目でおつりの来る計算。 

 Jubille線の南行に乗車する。トンネルの断面にあわせたような丸っこい電車。大江戸線を思い起こすような小さな車内はゆったりとしたロングシートが並ぶ。その代わり向かいの人がえらく近くにいるように思える。動き出すと磁歪音。インバータ車のようだ。
 乗換駅を幾つか通り過ぎ下車したのはLondon Bridge駅。つまりロンドン橋。童謡のロンドン橋である。この辺りのロンドン橋とタワーブリッジ。そしてロンドン塔を眺めていこうかと言う趣旨。でもその前に朝食を。駅の入口。お持ち帰り用の朝食を売る店がいくつか合って、それを歩きながら食べても許されるらしいのだけど、でも、普通に座って食べたいなぁと思うのである。ちょっと歩く。と

 小さな店はがらあきだったけどすぐまたお客さんが来て4つのテーブルが全部埋まる。その中でまずはTea or Coffeeと仰るので

 まずは紅茶を。ここまでの道程が寒かったから温かい飲み物は嬉しい。
 注文したのはEnglish breakfast。待つほど無く出されるのが

 トースト。結構薄切り。日本で言うところの8枚切りですかねぇ。そして

 そしてメイン。ベーコンエッグにソーセージ。マッシュルームとトマト。そしてビーンズ。朝はたっぷり食べるのが英国流らしい。基本的に味付けは自分でね!というのは昨晩のフィッシュアンドチップスと一緒であり、適宜、胡椒や塩、或いはマスタードなどで頂く事になる。
 朝食を食べてさて、観光へ。なのだけど生憎雨が降り出している。誰も傘を差さない様子を不思議に思いつつ、歩みだした。
 London bridgeの駅からロンドン橋はすぐ近く。あっけなく

 たどり着く。ごくごく普通の橋。まぁ金と銀で掛かっているとは思わないですけど、もう少し由緒ありげかと思ってた(苦笑)
 
 ロンドン橋の向こうにはタワーブリッジが見えている。この景色をみるための橋かなぁと思いつつ、テムズ川沿いにタワーブリッジへ歩いてみた。少しずつ大きくなるタワーブリッジを眺める散歩道。雨さえ降っていなければ楽しい道だ。

 ロンドン塔に当たる。予備知識は無く、名前からいってピザの斜塔的なものを思い浮かべていたのだけど、塔と言うよりは砦。中身を見学するつもりは無かったから周りを眺めてゆく。先ほどと比べても観光客の姿が目立つ。ロンドン塔を半周すると目の前に

 タワーブリッジの姿。近くで見るとなお凛々しい。しかし雨が強くなって橋を渡りきるのは断念する。そろそろ次の所に向かおうと地下鉄District線Tower Hill駅に向かう。

 駅の改札口、少々ざわついている。どうやら乗り入れているCircle線が止まっているらしい。良くトラブルで止まるロンドン地下鉄と聞くけど、いきなりこんな場面に遭遇するとは思わなかった。ホームに降りるとDistrict線とCircle線はホームを共用していたから電車が止まった混乱を味わうことになる。ホームに電車が止まっているけどこれは動かないらしくお客さんがまるでいない。隣のホームに来る電車を待っている。
 待つことしばし、ようやく電車がやって来る。先ほどの電車よりは一回り大きく、車内はセミクロスシート。途中で空いたボックスシートに座ったけど、こちらの方々、体格が良いからか、狭さを感じない。10分ほど、今度の下車駅はWestminster。出口から地上に出るとすぐ目の前がテムズ川、そして国会議事堂。言わずと知れたビックベン。なのだけどちょうど目を引いたのが

 警察官。馬に乗って優雅に、と言っていいのかなぁ。見てる分にはとっても優雅。

 改めてテムズ川の中程。ビックベンを眺める。ちょうど10時半、鐘の音が鳴り響く。相変わらずの雨だけど来て良かったと思う。
 そろそろ次へと急ぐ。意外と時が流れるのが早い。ウェストミンスター寺院の横を通り抜ける。観光客がみんな同じ方向に歩いてゆく。そろそろ11時が近くなっている。みんなバッキンガム宮殿を目指しているのだ。ロンドン名物衛兵交代は11:15から。
 セントジェムスパークの横を歩く。向かい側は陸軍の施設なのか、いかにも、古典的な雰囲気の兵隊が訓練中の様子。観光客がカメラを向けていてどうやら衛兵さんらしい。そして黒山の人だかりが見えてきて、バッキンガム宮殿に到着。宮殿の前、道路を挟んだ広場。観光客だらけ。誘導する警察官のちらほら。

 騎馬の警察官に誘導されて衛兵、器楽隊と言ってもいいのか、がやって来た。どうやら先ほどのところから行進してきた様子。宮殿の中へと入ってゆきいよいよ交代式。でも、それにしても

 観光客だらけ。人垣が何重にも広がっているから、

 近づこうとしても

 こんな写真になりますな。
 二組の器楽隊による演奏バトルが繰り広げられる。たっぷり一時間。演奏が終わる度に観光客からは拍手が起こる。見ていて楽しいのだけど流石に寒い。前の方にいた人たちが少しずつ帰ってゆくからその度にじわじわ前へと出る事が出来る。最終的には

 柵の写り込まない写真が撮れた。
 最後に二組の衛兵がそれぞれ引き上げてゆくと警察官が「お疲れ様でした」と観光客に声を掛ける。もう12時になっている。雨は気が付いたら止んでいた。
 一旦ホテルに引き上げようと思う。向かい側がグリーンパーク。

 これを突っ切ると5分ほどでホテルとGreenPark駅の間に出た。ずいぶんと中心地に泊まっていたんだなぁと初めて認識した。
 朝は閉まっていたサンドイッチ屋が開店していたからホテルに戻る前に昼食としてゆく。意外と混んでいて辛うじて空席にありつける程度。サンドイッチにスープの組み合わせだけど


 飲んでみたのはMiso Soup。つまり味噌汁。日本でもサンドイッチと味噌汁なんて組み合わせした事無い。けど冷たい雨に打たれた身には嬉しい暖かさだった。生き返る感じを覚える。サンドイッチはイマイチだったけど。
 また降りだした雨の中、ホテルに戻り一旦状況整理。午後は妻の希望で買い物に充てている。動き方をチェックしてから再び、雨の都へと繰り出す。GreenParkの駅からJubille線の北行で二駅。降りたのはBaker Street駅。ここの駅はタイルに注目。



 一面、シャーロックホームズ。ここ、ベーカーストリートはシャーロックホームズの下宿があったとされるばしょ。ホームズを記念した博物館の最寄の駅でもある。
 もちろん午後は買い物モードなので博物館見学ではなく、日本人に人気と言うブランドのお店が目的地。

 日本人の店員までがいるお店でしばらく買い物にお付き合いする。移動まで時間も含めて1時間。純粋に買い物だと30分。次の目的地に移動すべく、地下鉄の駅に戻り、今日三度目のJubille線。南行で一駅戻るとBond Street駅。

 昨日歩いてやってきたOxford Streetのある繁華街。ここからちょっと歩いたとんでもなく大きいファストファッションのお店。妻に言わせると究極のファストファッションだとか。ここで妻の分と合わせて自分の分も見繕ってもらう。店内は巨大だし暑いし、長居したくない感じだけど確かに安かった。どれだけ持つのか、日本で使ってみるのが楽しみな気がする。
 ここでも1時間を要したから時刻は16時を過ぎている。通りに戻ると最早

 夕暮れの様相。短いロンドンの冬の日が落ちて、長い夜がやってこようとしている。雨降り止んだから、買い物で荷物が膨れた観光客には有難い。
 一旦荷物を放り込むためにホテルに戻る。一日乗車券を持っているから初乗り4ポンド=650円の地下鉄に乗るのも抵抗は無い。

 買い物客で混雑するJubille線で一駅、GreenParkの駅からホテル。膨れた荷物を置いてゆくとすっかり身軽になる。

 三度目のロンドンの街、すっかり暗くなった通りに出掛ける。今度は買い物もそうだけど、Afternoon Teaを御所望との事。ホテルから歩ける範囲にある、紅茶の名店へと。向かったのはFotnum & Mason。地球の歩き方には相当前に予約を入れないいけないと書いている。勿論、予約なんて入れていない。当たって砕けろ精神だったのだけど、結果的に言えば、問題なかった。AfternoonTeaではなく、HightTeaでの案内となったのは時間的な問題だったようだけど。
 ロンドンに来てどこの街、どこの店よりも一番明るいだろうと思われるお店の中で優雅な時間が始まる。店内にはピアノの生演奏が流れている。


 前菜から始まるしっかりとしたお茶の時間。飛行機の中なら間違いなくシャンパンがお供、だけどこちらは紅茶がお供。

 メインみたいな食事も出てくる。午後のお茶と言うよりは、最早、夕食状態。

 メインの後はお菓子が供される。さすがにお腹一杯。1時間ちょっとだったか。隣のテーブルの人はまだまだ話に花が咲いている様子だけどこちらは退散。本来はもっとゆっくりとした時間を過ごすべき空間なのかも知れない。
 ちょっと歩いてPiccadilly Squareの駅からPiccadilly線に乗ってホテルに戻る。一応、これで本日の行程は終了、だけどそう言えばお酒を飲んでいない。昨日、通った裏道にパブが幾つかあったなぁと思って、番外編、4度目のお出かけをする事にした。

 ほんの数分でパブに。今度は犬も歩けばパブに当たる、だった。
 昨日はものすごい人だったけど今日は空きテーブルもある程度。そういえば昨日は金曜日だったなぁと改めて思い起こす。今日は落ち着いていて、これなら、と思ってギネスを注文。

 メニュー。昨日のパブにも同じものがあったなぁと眺めてみる。一字一句。同じメニューだ。ロンドンパブ共通メニューなのかもしれない。熱心に眺めていたからか店員が来てラストオーダー終わっているんだ、みたいな話をしてゆく。時刻は21時過ぎ。店が閉まる時間、日本よりも早いのかもなぁと思ってみる。

 窓の外から見えるロンドンの路地をつまみに過ごす穏やかな時間。1パイントのギネスを空けたら退散するのがロンドン流かな。ホテルに引き上げる。
 いい加減眠い。今朝は3時起きだったからなぁ。これで今寝たら明日はまた3時だからと少し頑張って今日の恥辱を進めておく。23時が廻ったからこれで時差ぼけは解消だろうと安心して眠る。明日はまた移動だ。

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