駅そば二題

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 小諸の駅。新幹線に逃げられた哀愁漂う街をちらっと眺めてから小海線のホームへ。小淵沢へ行く列車はホームにはいるけどドアは開けておらず手持ち無沙汰。ふと隣のホームの駅そばのスタンドを見つける。さっき食べたばかりだから腹は減っていないけど、小諸の駅そばなんてこの先食べる機会、ないだろうなぁ。
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 昔ながらのスタンド。
 注文してしばらく。出てきたのは
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 天ぷらそば¥400。正直、器を受け取った瞬間、温いなと思った通りの味で、衣ばかりが厚ぼったい天ぷらもがっかり。駅前の冴えない印象通りのそばではあります。特急の消えた駅でいつまで頑張れるか、???とは思いつつもそれでも頑張って欲しいな、と。

 改めて小海線。この行程では初めての気動車しなの鉄道の接続を受けてさらっと埋まった列車は、思いっきり暖房を効かせて陽光の中をトロトロ走る。人を眠りに誘うかのような走りに魅了されて一人一人、また一人、眠りに落ちてゆく。
 新幹線接続の佐久平で少々人を乗せて空気が変調。でも眠りを誘うリズムは変わらない。変調した空気も次第に眠りのリズムに染まってゆく。
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 中込で車掌さんが降りてワンマン運転に。10分停まる間にちょこっと。
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 世界初だっけ?のハイブリッド気動車は正月休みの様子。
 中込を後に列車は山間へ。小淵沢に出るらしいUターン客が増えて来る。15時過ぎの山間。既に日は届かず毒々しいまでの青空と枯れた山並みの灰色がどこか釣り合わない。
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 小海線のハイライトはやっぱり野辺山から先。夏の清里の軽さが削ぎ落ちて高原の落ち着いた佇まいが素晴らしい。
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 富士山が車窓に現れ車内に歓声が上がる。