2008-08-03

 カモメの鳴き声で目を覚ました。気仙沼は午前6時前。折角、魚市場の前に宿泊しているのだけど今日は日曜日。市場は休みだよなぁ。
 7時半前の列車に乗るので7時過ぎにはチェックアウト。食事つきだが食事は7時からだそうで。食べてゆけるかなぁ。
 昨日の晩のうちに荷物を括っておいたので出発準備は早い。時間が余ってしまい恥辱を綴る時間すら捻出できてしまった。7時前、先にチェックアウトの手続きだけした後、朝食はバイキング。
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 特に白いご飯が美味しい。炊きたてだからかも知れないけれど、考えてみると外食ばかりをしていると炊き立てのご飯を食べる、という機会にはなかなか恵まれない。
 朝食の準備がちょっと早めに出来ていたので駅へ向かうのも余裕を持って。
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 祭りは日曜日も引き続きだそうですが、祭りの後の寂寥感が漂う街を歩いて南気仙沼の駅まで。とりあえず列車で気仙沼に。
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 やって来たのはキハ110シリーズの3連。真ん中の1両はリクライニングシートになってて、これ快速南三陸の間合運用。後ろ向きに座席が並ぶ無人のリクライニングシート車で大よそ5分。二駅揺られる。
 気仙沼で仙台行きに化ける先ほどの列車を横目に眺め、今度乗るのは
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 大船渡線の盛ゆき。一回り小さなキハ100が1両。小さな収容力でも持て余してしまう程度のお客さんが乗って出発を待っている。もう少し人が増えるかと思ったけれど、あっけなく発車時刻。数少ないお客さんを乗せて気動車は軽やかに走り出す。木々の間から垣間見える気仙沼の町が遠ざかると、海沿い路線、思いっきり山にアタックを開始。
 海岸線が入り組むリアス式海岸の続く三陸地方。いちいち海岸線に付き合っていると何時までたっても大船渡にはたどり着けない訳で、勾配が苦手な鉄道と言えども、多少のアップダウンにトンネルには付き合いざるを得ない、らしい。
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 山をぶんぶんと上り、からからと下る。
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 上り列車とすれ違うともう一回ぶんぶんからから。
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 また海が見えて来ると大船渡もだいぶ近くに。最後一駅、大船渡で少々まとまった乗客。一駅、盛まで乗るのかな。小さな魚市場やら缶詰工場やらを眺めるラストコースを辿るとひとまずの終点、盛到着。
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 出発時よりもお客が増えて、まずは公共交通機関としての面目を保ったような。
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 手前にはJRの盛駅。奥に見えるのは三陸鉄道盛駅。ここから三陸鉄道へ乗り換え。旅はまだだま続きます。
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 三陸鉄道には当然手元の北海道&東日本パスでは乗れません。別に切符を買う必要があります。ここでひとつ疑問、同じような趣旨で設定されている青春18きっぷの利用者用に
 三鉄1日とく割フリーパス
http://www.sanrikutetsudou.com/toku_info/tickets/waribiki.html 
 というものが設定されていますが、これ、北海道&東日本パスの所持者は購入できないんですねぇ。どうして区別するかねぇと理解できないまま。仕方ないのでごくごく普通に乗車券を買いました。
 っーかわざわざ
 ※JRの企画きっぷでの割引は青春18きっぷのみが対象で北海道&東日本パス等は適用外です。
 と書いている所を見ると断固とした意思と理由があるんでしょうかねぇ。本当に不思議です。
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 列車は2両編成。南リアス線の終点、釜石からJRに乗り入れ、さらに宮古からは北リアス線にも乗り入れて久慈まで行くという長距離ランナー。乗客の中には先ほどの大船渡線で見かけた顔もちらほら。確か気仙沼から乗っている人もいるような。決して鉄という雰囲気でないから地元の人なんでしょう。そんな流動があるなら気仙沼とはいわないけどせめて大船渡から走らせてあげたいような。
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 盛に集まるもうひとつの鉄道、岩手開発鉄道の石灰用貨車を眺めるとそろそろ列車、出発。
 列車は今来た道を一度戻る方向に走り出すと、大船渡線を右に長めながら別れてゆく。大船渡線よりは新しい線路だからか、気持ちよく駆ける。その代わりトンネルも多い。山の景色と海の景色のフリッカー
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 駅の向こうに集落。そして彼方に霞む海。
 帰省シーズンには少々早いけど、帰ってきた家族をみんなで見送るの図、なんかも駅頭で展開される。駅のホームで列車に手を振る子供の姿を横目で眺め、海がチラッと見えるとまたトンネル。途中の吉浜からは三陸鉄道開業時に敷設された一番新しい線路だから、トンネルもひどく長くなって、暗闇の時間が長くなった。トンネルを出る頃には車体もすっかり冷えてしまい、そして窓が曇ることになる。
 ちょっと席を立つ。第三セクター鉄道の優等生だった三陸鉄道もだんだん経営的には苦しくなっているそうで、副業で売るものもいろいろある様子。そんな中で
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 ほやの燻製が。折角なので釜石で降りたときにでも買って、今晩飲むときにでもつまみにしますか。
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 釜石到着。
 列車はこのあと山田線に直通するのでJRのホームに入る。この後乗る盛岡行きは向かい側からの出発だけど「時間がありますので駅の待合室でお待ち下さい」と案内。確かに40分ほど時間がある。一旦外に出る。
 駅はどうやら街の外れで、駅の向きに大きく構えるのは新日鉄の工場だったりするのだけど、観光市場があったりするので覗いてみる。
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 安いんだけど海産物持ち歩く訳には行かないしなぁ。一瞬、刺身を買ってこの後の列車で食べるか何てことも考えない訳ではないけど、やめにする。
 さて、駅構内に表示。毎度おなじみになりつつあるけど
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 地震の影響に拠る遅延の告知。
 どれだけ遅れるのか、時間までは書いていない。盛岡についた後の第一案は10分乗り継ぎなので、あまり遅れるようだと自動的に第二案が発動される事になる。ここの繋がりは非常に上出来で是非とも第一案で行きたいのだけど、どうなることか。
 盛岡行きの快速列車、改札が始まる。昔の急行の流れを汲む釜石線の看板列車、さすがにお客さんは多い。階段に近い所から指定席、自由席、自由席の順。指定席券を用意していない人が多いのはとりあえずおいて置いて、階段に近い2号車に並ぶ人が多い。
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 ならばと1号車の方に並んでおく。ちょうど交代の運転士がいたので遅れについて聞いてみると、制限がかなり緩くなって釜石線内で2〜3分遅れるけど、花巻での停車時間でカバー出来るから、盛岡到着はほぼ定時との事。ならばあまり心配しなくてもいいのだろう。
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 快速列車がやって来る。先頭から指定席のリクライニングシートが流れ、ついで自由席車もリクライニングシート。最後の1両はボックスシート。なるほどねぇ、これが2号車の方が人が多い理由か。もともとは全てリクライニングシートだった筈だけど、浮いた1両は気仙沼線で見かけた快速南三陸に捻出したのだろう。ボックスシート車はどうやら水郡線からやってきたらしい。
 やられたなぁと思ったけど、元々行列に並んでいる人が少ないから1ボックスを占拠出来る。これはこれで悪くない。後ろのクルマの事を忘れてしまえば。
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 列車は釜石の次の駅、小佐野に停まると次は遠野まで停まらないそうだ。釜石市街の賑やかなロードサイドを横目に、だんだん山の中へと分け入ってゆく。既に登り坂なのだろう。エンジンは何時までも震え続ける。
 陸中大橋で同僚の快速列車を待たせてこちらは通過。左へ左へと坂を登ってゆくと
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 今来た線路が眼下に見える。仙人峠の細道をひたすら登る、登る。人跡稀な山道、と言いたいけどいつの間にか高速道路が出来ていて時折線路と絡み合う。列車にとっては強敵だろうけど、高速道路を走るクルマの数もそんなに多い訳ではない。
 上有住足ヶ瀬で山を越えると、遠野の盆地への下り坂。エンジンの音もすっかり軽くなる。次第に辺りが開けてくる。
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 牛が車窓を流れてゆく。
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 こちらは葉タバコの畑。
 遠野に着く。徐行しているようなそぶりは全く無かったけれど、それでも1分遅れだそうだ。ここでお客さんを少々集める。この先は北上川の畔、花巻に向かってなだらかに下ってゆく穏かな景色。
 明らかに徐行したなぁと思ったのが宮守の手前。かの宮守川橋梁のところ。橋のレンガが緩んでいるのかどうか。
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 宮守ではこちらが普通列車に道を譲る。
 新花巻で新幹線のお客さんを降ろすと少々車内が寂しくなる。一瞬、手元のモバイルスイカ使えば盛岡まで新幹線乗るのも分けないなぁと思ってみたものの、下りの新幹線は12:40まで無いそうだ。同じ時間に盛岡つくよなぁと苦笑い。当然見合わせ。
 少々遅れが入った列車も東北線と合流する花巻、停車時間を切り詰めて定時になる。東北線内の流すような走りも、これで所定のようで、盛岡の街が見えてきたのはむしろ定刻よりも早いぐらいの時刻。

 盛岡からのルートの取り方、二案用意してきた。その第一案の方に今日は乗る。今度の列車は花輪線。出発は12:50。乗り継ぎ時間は10分。
 出来る事なら、盛岡で冷麺でも食べてというのは思わないわけではないけれど、釜石線の列車から花輪線への乗り継ぎがわずか10分という出来のよさに目が眩んだ。
 その代わり、10分の乗り継ぎは慌しい。2階にある改札を出て、売店で駅弁とビールを買い、1階に下りて、今度はいわて銀河鉄道の改札へ。
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 新幹線の開通と引き換えに在来線がJRから経営分離された産物なのだけど、花輪線の利用客からすれば、迷惑以外の何者でもないだろうなぁ。
 道にも駅弁にも迷わなかったので若干の時間がある。
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 これから乗る列車を眺め、
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 ホームに涼しげな音色を振りまく風鈴を眺める。
 列車に乗り込んで、先ほど買ったビール
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 夏祭り缶を撮る時間もあった。でもまもなく出発。

【今日の駅弁】南部蔵しっくかしわ飯 ¥850 株式会社ウェルネス伯養軒 盛岡支店

 東北で「かしわ飯」というのは少々違和感がありますが。。。
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 雑穀米の上に敷き詰められた数々のおかずは全て岩手産の食材だそうで。こちらの流儀に従った濃い目の味付けで楽しみます。意外と美味しく頂けました。
 それにしても「蔵しっく」という字面がクラシックである事に気が付くまで時間が掛かりました。その時にはもう、お弁当は空だったから…

 花輪線の列車は動き出している。今日は朝からずっとおなじみのキハ110系列の2両。ボックスシートは空いていないけど、程度の乗車。つまり空いている。9年前の8月。午後の花輪線に乗った時は、座る席が無くて途中まで立って行ったけど、それを思うと、お客さん減ったなぁとしみじみ。東北線第三セクターに移管されて値上がりし、JRの通し運賃で買うよりは高くつくはずでそんな事も影響しているのだろう。
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 さて。列車は好摩からJRの線路に戻る。立派な幹線を横目に左へとカーブしてゆくとさきほどの釜石線沿線にもまして鄙びた風景が広がる。大豆やらとうもろこしやら。一昔前に比べても明らかに水田からの転作が強化されている事を知る。
 盛岡から乗っていた高校生が大更や平館で降りていってボックスが空く。そちらに移る。もう残っているのは大きなカバンを抱えた長距離客ばかり。皆さん18きっぷの持ち主なのだろう。見覚えのある松尾八幡平、昔の岩手松尾ですか、を出発すると線路が反り上がる。前の見通しが良いキハ100シリーズに乗っていると、先に進む景色が良く分かる。その点は非常にありがたい。勾配区間に入ることが良く分かり、さすがのキハ110も少々脚が鈍る。
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 勾配を登るとそこは安比高原白樺の林が車窓を彩る。いわずと知れたリゾート地だけど、季節外れ、しかも花輪線なんかで来る客はまずいない。駅の周辺も華やいだ雰囲気は全く無く。それでも観光客らしい人が二人ほど降りてゆく。
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 次第に辺りが開けてきて、再び田んぼと畑の混浴となる。キハ110も流すように走ってゆく。この辺り、岩手と秋田の県境だけど今まで越えてきた県境のような隔絶感は無い。歴史を紐解けば秋田県鹿角地方は元々南部藩の領地だった。川の流れは明らかに変わったと思うけど。列車は秋田県内へと入ってゆく。さすがに少々眠くなって来て少しの間zzz。
 久しぶりに上り列車とすれ違ったのは元々陸中花輪と呼ばれていた鹿角花輪。ここからは昨年6月にキハ58+キハ28の列車で乗った区間。急行よねしろの流れを汲む、20数年の歴史を持つ列車もこの3月に無くなった。
 少々通学客を集めた列車。青々と続く田んぼの中、杉の美林を遠くに望みつつ、平凡な盆地を淡々と駆けてゆく。
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 十和田南で方向転換。ここも昔は十和田湖観光への入口だったけど、もはや観光客がローカル線を利用して十和田湖へ行くはずも無く。でも外国人のグループが一組、降りてゆく。
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 米代川が寄り添いつつ、長かった花輪線も最後の区間へ。遠くにこんもりと盛り上がった丘が目を引く。最後は大館の市街地、外周をぐるりと回りこむと奥羽線の線路をまたいで、終着大館。
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 ホームに迎える巨犬はハチ公だとか。渋谷の銅像は小さいですが、出身地大館には、こんなに大きなハチ公が。

 ハチ公の里。きりたんぽの本場。そして大館の鶏めし。色々魅力的なものはあるけど、ここでの乗り換えはわずかに3分。既に奥羽線の上りホームにはたくさんの人。その中へ列車が到着。
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 わずか2両の電車。当然座れるはずも無く。この旅行で座れなかったのは初めてのこと。普段ならこんな混まないでしょうが、18きっぷのシーズンで普通列車の乗客が増えている所に、今日からは秋田の竿灯が始まる。
 立ちながら眺める奥羽線の景色。先ほどの米代川は濁流になっている。
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 流れ込む支流も茶色く濁る。そういえば今朝の秋田県は大雨警報が出ていたはず。今晩も雨の予報が出ており、さてこれからどうなる事やら。
 奥羽線の電車。乗車は20分ほどで鷹ノ巣で降りる。
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 今度は太鼓のミニチュア。
 鷹ノ巣も乗り継ぎ地点。今度は4分乗り換え。先ほどから乗り換えの時間が短い。非常によく出来た乗り継ぎだけど、よく出来すぎていた何にも出来ない(苦笑)
 今度乗るのは秋田内陸縦貫鉄道。こちらも旧国鉄のローカル線を転換した第三セクター。朝乗った三陸鉄道も赤字で大変だというけど、こちらはもっと深刻で存廃を含めた方向性を議論中という。
 券売機の故障とかで窓口で硬券を買い求め、慌てて乗った列車。まもなく動き出す。あまりに間が無く、写真を撮る暇も無かったほど。乗客は数えてみるとわずか6人。
 奥羽線の線路を右手に別れてゆくと辿るのは細道。かなり太くなった米代川を渡ると、山間へと分け入ってゆく。
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 両側に杉林。時々忘れた頃に小さな駅があわられて、何にも動きが無いまま、列車は動き出す。
 4つ目だったか、合川で少々お客さんが降りる。すれ違った列車も空いている様子。車内に掲げられた存続を訴えるポスターが虚しく揺れる。県民一人年間一回の利用を呼びかけているそうだけど、日曜日の夕方、下り列車に客がないと言うことは、地元の客がいないという事ではないか。どこと無く憮然とし、そして思う。「これはダメかも分からんね」
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 薄雲の広がる空。このまま天気は持ってくれるのかと願いを込めつつカメラを向ける。
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 杉林が車窓を流れて、流れて。
 阿仁前田ですれ違ったのは急行車両。子供連れやらなにやらで賑わっている。さっきの感想は訂正しなきゃダメかなと思ったら、ドアの所に「貸切車両」の文字。必死の模索の途中なのだ。ひとつの見方からでは全体は見えない。結論は急がないでおこう。エールは送りつづけるつもりだ。
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 列車は阿仁合が終着。ここから先、角館行きに接続している。そのまま乗りとおせば19時前に角館に着く事は出来るけど、今日は阿仁合に宿泊。たまにはこんな山奥に泊まるのもいい経験だろう。めったに機会もないだろうし。改札へと向かうとそこは無人。集札されるはずの硬券は手元に残る。
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 阿仁合の駅。旧阿仁町の観光案内所やら秋田内陸縦貫鉄道の本社機能も兼ねているのでそれなりに賑やか。
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 駅前の通り。銀山で栄えた頃は賑やかだったでしょうか。最も駅前だけ見てその町を判断出来るかと言うと、残念ながらそんな時代ではない。
 今日は駅前の旅館の投宿。時間は早いし、部屋にこもるのも難なのでちょっとその辺を歩くことにする。宿の主人がわき道をゆくと阿仁川の河原に出れると教えてくれた。お勧めに従い、
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 河原に出てみる。余りに長閑で少々退屈ではある。
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 街の方に戻ってみると資料館の横に出た。18時までとあり、まだ見学できるので入って見る。入場料は¥300。
 阿仁の歴史は即ち鉱山の歴史。従って展示物は鉱山関係のものが中心となる。
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 金鉱石だそうです。肉眼で見えますとあるけど、自分にはさっぱり。
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 こちらは鉛だそうです。他にも亜鉛や銅や。黄鉱石もあってこれは華々しく金色に輝いてますが、価値は何もなし。
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 鉱山の跡へと続く坑道、では無く隣の建屋に続く地下道。
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 こちらは明治の初めに建てられた異人館と呼ばれる宿泊施設。鉱山へと招いた外国人技師のためのもので、日本でも相当古い部類に入り、国の重要文化財だとか。
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 外観はこんな感じ。駅のすぐ近くで車窓からも見るだけな見える。
 異人館を撮っていると、空からぽたぽた。大粒の雨。持ってくれるかと思ったけど、やはり降る様だ。
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 ちょうどやって来た角館行きの列車だけ眺めると慌てて旅館へ。
 
 先に風呂を済ませてもらえたほうがと仰るので、日常ではありえない時間に風呂に入ると夕食の時間。どうやらお客さん、自分一人らしい。
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 海のもの山のもの、いろいろと並ぶ食事。
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 何か不思議な取り合わせが同じ皿に同居中。
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 お汁ですと運ばれてきた鍋。
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 ご飯とお汁を持って改めて。
 食べてみると何気ないお汁が美味しい。鶏がら出汁の汁。具材をちょっと交代すれば、それはそのままきりたんぽにもなる。これは美味しいと食事が進む、進む。少々食べすぎ。
 食事が終わると19時半過ぎ。テレビを見ながら恥辱を進めるぐらいしかやる事がない。雨はいよいよ強くなっている様で時折大きな音を立てる。明日の朝には回復傾向にあるようだけど、さてどうなるか。少々心配しつつ、少し早い目に就寝。

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