向こうに見えるのは生駒山地でしょうか。逆光だけに冴えない風景ですが、一番安い部屋ですし、仕方ないですね。
 今日は帰宅。昨日は9時に出て19時に着いたから、今日も9時に出れば19時に着くかなと。お昼は何処で食べましょうか。全く計画は無いですが、ミナミに居りますので、湊町から出かけて見ようかと思います。

 9時ちょっと前にチェックアウト。ホテルを出るとすぐそこが近鉄本町駅。改札の向こうに頭を覗かせる電車の姿が、いかにも私鉄のターミナルと言う風情で好ましい。ちょうど特急が出てゆく所で、そのあと、急行の宇治山田ゆきなんてのが出発を待っている。

 もし、名阪ノンストップ特急に乗ったなら、2時間ほどで名古屋に着いてしまうけど、今日は反対側、難波ゆきの電車に乗る。難波までは二駅。
 難波では長々と連絡通路を歩いて、

 OCAT、の地下にある

 関西本線の終着駅、湊町から出発。いや、もうJR難波って名前になっているんだっけ。
 歴史を紐解けば関西本線の前身、関西鉄道が100年以上も昔、当時の官鉄と繰り広げた名阪バトルとか華やかな場面が点在するのだけど、名阪連絡の任は他へ譲って幾星霜。本人もすっかりそんな事はきれいさっぱり忘れてしまったような風情で佇んでいる。

 現代の関西本線東海道・山陽緩行線(ってのも死語だな)から追われてきた201系が闊歩する。ウグイス色(とも言わなくなって久しいけど)の201系、関東ではとうとう実現しませんでしたが(八高線辺りであったら面白かったのに)関西では現実のものとなりました。
 さて、出発。
 さっき近鉄難波で見かけた快速急行の奈良行きはそこそこの乗りだったけど、こちらの区間快速奈良行きはがら空き。新今宮で多少乗り、天王寺でようやく席がさらりと埋まる。奈良へ観光に行くのか、外国人観光客の姿が異彩を放つ。列車は天王寺を出ると百済のヤード跡を横目に、気持ちよく飛ばしてゆく。
 何時もは伊丹へのアプローチ、空から眺める生駒の山。地上から眺めるのは久し振りだ。案外と山深くなってゆく。車窓に大和川かな、濃緑の谷が彩りを添えてくれた。王寺からは各駅停車となる。夏色の奈良盆地。今日は案外と雲が目立つ。法隆寺なんて駅が過ぎてゆく。奈良の社寺なんて高校の修学旅行で見たきりだし、気の赴くままに歩いてみるのも楽しいだろう。いつそんな機会があるのかは分からないけど。
 奈良到着。

 高架工事で落ち着かない仮駅舎の隣にもともとの奈良駅舎が存置されている。完成時にどういう事になるのかは知らないけど、何かソウル駅を思い出した。
 ここから先は20分毎。さらに先は1時間毎で結局奈良で30分待ちとなる。時刻表も見ずに適当に出てくるからこういう事になるけど、大阪-横浜の移動なら、適当でも構わない。
 折角なので、

 こちらも仮店舗みたいな柿の葉寿しの店に行き、朝食代わりに柿の葉寿しを買ってみた。

【今日の駅弁】とはなりませんが、旅の気分は醸し出してくれます。
 奈良からは快速電車で3駅、加茂へ。そこで待っているのは

 ディーゼルカー
 加茂からこの先、亀山までは昔ながらの非電化区間。本数も減って1時間に1本。編成も2両。さすがに夏休みだからか列車は混んでおり、自分は辛うじて座れたけど立っている人も目立つ。列車はまもなくぶるんと体を震わせ、緩々と走り出した。車窓から架線柱が消え、木津川の渓谷が姿を現せる。
 日本地図では黒々と太く描かれた細道を辿る。
 木津川を左に眺めながら草生した細道は右に左にうねうね畝り続ける。駅に着くと、わいわいがやがや、大挙してみんな降りてゆく。また動き出す。木津川の河原にテントの群れ。

 いかにもローカル線、という雰囲気の駅を一つ、また一つ。一歩ずつ歩んでゆく。
 まぁ、素晴らしいローカル線なんだけど、長閑という感じで少々眠気を覚える。今日は良く寝たはずだけどと思いつつもzzz。

 気が付くと、雨が降っている。昨日から天気、安定してないのは確かだけどねぇ。思いがけない雨に車窓は濡れて。そのまま山間の小さなジャンクションに到着。

 雨に濡れる柘植の駅。ちょうど草津線の列車もやって来て乗換え客多数。空席もちらほら見えるようになっていた列車が再び息を吹き返す。
  下り列車の到着を待ってこちらも出発。加太越えへとアタックを開始。エンジンを車体を震わせ、ゆっくりとピークを目指してゆく。雨に濡れた加太越え。中在家のスイッチバックが霞んでみえた。
 里へと下ると雨が上がる。青空がまた広がった頃、終点、亀山に到着。

 液晶テレビで有名になった亀山ですが、

 名所には登場しないようで、シャープの工場。
 駅自体はそんな栄華とは関係ないようで、名古屋方面も加茂方面も津方面へも1時間に1本ずつ列車が走るだけ、のどかなジャンクションには惰眠を貪る車両が屯って。
 12:50、名古屋行きが出発。電車は軽やかに暑苦しい街の空気を切り裂いてゆく。外の景色はだんだん工場が増え、引込み線が幾重に広がり、貨車がごろごろしだすと四日市。ドアが開くとお客さんが乗り込むより早く熱気がむっと押し寄せる。

 富田の駅で見かけた三岐鉄道電気機関車
 何時の間にか線路も複線になり、すれ違う列車も増えだす。隣には朝9時に乗った最早なつかしの近鉄電車。大きな大きな川を一跨ぎ、また一跨ぎ。暫く待ってもう一跨ぎ。空の上には着陸態勢の飛行機も1機、また1機。都会に戻ってきた事をだんだんと思い知らされる。
 2両の電車、さすがに混雑すると終着名古屋。時刻は14:04。関西本線はここまで。湊町-名古屋174.9km。所要時間は4時間24分。

 朝ホテルに居たときは、何となく名古屋で昼食が妥当かなと思っていたけど、あんまりお腹が減っていない。と言う事でここは先を急ぐ。
 東海道線は何度も何度も乗っているから出来れば避けたいけど、流石に14時に名古屋を出て中央本線経由と言うもの無謀だろうと言う事は想像できる。豊橋からの飯田線はもっと魅力的だけど、そんな脇道に反れてしまっては、絶対横浜にはたどり着かない。
 ひとまずすぐに出る豊橋行きの新快速へ。名古屋からでは座れないのが常だった新快速も、4→6両に増強されてからは割りと座りやすくなった。幸いに空席にありつける。

 先ほどの雨はどこへやら。快晴の矢作川を渡る。
 豊橋には15時過ぎの到着。昨日とほぼ同じ時間にほぼ中間点にたどり着いた事になる。列車を乗り継ぎさらに西へ。今度は4両の浜松ゆきで、これは混雑していた。
 浜松着。
 向かい側に沼津ゆきと言う列車が停まっており今まさにドアを開けようとしている列車めがけて、乗換え客が殺到する。沼津行きに乗れば恐らくは20時ぐらいには横浜に到着出来るのだろうけど、今日はここで変化を付けるべく、改札の外に出た。