くりはら田園鉄道

 小牛田
 小牛田で乗り換え。東北線の下り列車まではちょっと間がある。駅構内はがらんとしていて、車庫に休む車両だけが目立つ。ちょっと外に出てみた。やはり寂しい駅前の光景。時間が止まっているのか、こんなものもありました。
 小牛田
 正直、欲しぃ…… ぐっと堪えます。
 東北線の列車はこちらではお馴染みの701系。4両で来て、2両が一ノ関まで向かうのが通例のようだけど、「今日は切り離しありません。4両全てが終点の一ノ関まで参ります」との事。何時もは切り離す筈の最後尾、4両目に乗る。結構空いてて座れるけど、前の方は混んでいたから2両だと大混雑だっただろうな。
 石越で下車。降りてゆくお客さん、半分以上は同業者だなぁ。もうお別れフィーバー、始まっているのか。
 くりはら田園鉄道
 待つほど無くやって来た細倉ゆきの列車。立客大勢。こんな混んでいるかぁ。
 くりはら田園鉄道
 写真:正月らしく列車もおめかし
 たくさんいる降車客の精算に手間取っている間、駅のホームで待たされる。10分近く掛かっただろうか。ようやく乗車。今度の細倉雪は先ほどに比べてば空いている様子。それでも席は一杯になった。14:20、タイフォン一発。出発。
 午後の光は弱弱しくなり、その中をたくさんの人に送られながら走る。いかにもと言う雰囲気の撮り鉄さんだけでなく、ごく普通の老若男女が携帯をこちらに向けている。正月に帰省して最後の様子を見に来た、と言う雰囲気。私みたいな一見さんよりよほど思い入れが深いのだろうなぁ。途中駅でさらにお客さんが増える。こちらも地元の人のお別れ乗車。車内で記念撮影をしたり、賑々しくなる。
 名前どおりの田園風景が何時の間にか山間へと分け入るようになる。右へ左へとカーブを繋いだその先に開けたのが終点細倉。正確に言うと昔の細倉駅を通り過ぎた後にある細倉マインパーク前が終点。たくさんの人が列車を迎える。こちらでも精算の行列が出来る。
 くりはら田園鉄道
 写真:鉱石輸送華やかな頃に活躍した機関車が展示中。
 細倉駅
 写真:マインパーク前駅から旧細倉駅を眺める。これだけ見ると既に廃線と言った風情
 帰りは6分後の列車となる。精算に手間取り、ちょっと出発が遅れる。今度は陽の傾いた山間を抜けて田園へ。すっかり薄暗くなった石越に戻ると16時。
 701系
 写真:小牛田で乗り換え。また701系
 今日は仙台まで戻ると御しまい、と言う行程。18時前には着いてしまう筈でちょっと昔ならもう少し先、いわきか福島辺りまで行く事を考えたか、或いは無理して東京まで戻る事を志したかもしれないけど、そう言う事をやるのはちょっと辛くなってきた(苦笑)