分水嶺

 東京からやって来たつばさの接続を受けて陸羽東線の列車は、鉛色の新庄を後にする。雪化粧した新庄を後に、さらに山奥へと入ってゆく。
 陸羽東線
 雪景色の陸羽東線。確か瀬見温泉の辺り。だんだんと青空が広がってくる。
 陸羽東線
 最上の辺りまで来ると青空が広がるようになった。雪原が眩しい。乗客が増えてきた。駅毎に見送る人、見送られる人。正月2日ともなればそんな別れの光景が幾度も繰り返される。
 何時しか寝てしまったらしい。鳴子温泉で目覚める。雪は何時の間にか消えている。一面の青空。また別世界へと来てしまった。お客さんが結構乗って来た。実家から東京に戻ると言う雰囲気の家族連れや温泉帰りのグループ客とか。列車は一駅、一駅。こちらに手を振る人が見えて、車内を見ると手を振り返す人。停車時間を持て余したのか、窓越しに「あっち向いてほいっ」なんて始めたりするのが微笑ましい。
 暖かな車窓を眺めているうちに眠ってしまった。目覚めると古川。ここまで集めてきたお客さんが降りてゆく。皆さん、新幹線で東京へ向かうのだろう。こちらは新幹線とは無縁の身。列車は在来線のジャンクション、小牛田まで走ってゆく。