JN3655 JA8717 FUK→KOJ

 太陽が沈み、残照の残る福岡にダートサウンドが響き渡る。やって来たのはJA8717。JACYS-11の中では最古参機だ。こいつには中々当たらなかったけど、一度当たると来る様になるなぁ。
 折り返しの準備が進む間にすっかり夜の帳が落ちる。搭乗が始まった19時過ぎには三日月がYS-11を照らすようになる。

 

 週末、19時の鹿児島行き。さすがに満席。客の殆どがビジネスマン。出張帰り、赴任先からの帰宅、そんな雰囲気のお客さんで一杯。照明の光が弱い。旧型客車で夜汽車の世界かな、と思う。旧型客車の夜行列車って実際には乗ったことないのだけど。ちょっと遅れて19:11、Doorclose。すぐにターボプロップが回りだす、一つ、そして一つ。機内が減光する。薄暗い機内がさらに暗くなる。19:14、Taixing。着陸機に待たされたのち19:18、Takeoff。RWy16。何時もの福岡市街。でも今日は夜景だ。エンジンの排煙に光の粒が滲んで見える。揺れのない上々のフライトだ。
 軽く揺れた。どうやら雲に突っ込んでゆく様子。街の灯が見えなくなる。翼が霞む。揺れが続く。4〜5分、断続的に揺れるて雲の上に出た。上空まで上がると西の空はまだほんのりと赤みを帯びている。金星が眩い。三日月が翼に映り込んでいる。このフライトにJA8717で乗れたのは幸運かもしれない。この機材、前歴をたどると30年以上前にはムーンライト便して深夜の福岡-羽田を往復していたりする。その再現みたいなものなのだろうなぁ。19:31、減光解除。機内照明が元に戻る。ベルト着用サインは点いたままだ。雲海のちょっと上を飛んでいるらしい。時折雲に突っ込む。その度に揺れる。
 19:43、ようやくベルト着用サイン消灯。20:10、到着予定との案内が入る。眼下には船明かりが見える。有明海か、八代海か。キャンディーの配布が始まる。客層から言って甘いものより酒と言う感じだからあんまり受け取る人はいない。配布が終わるのを待っていたように19:48、ベルト着用サインが点灯する。軽く揺れる。どうやらすでに内陸に入っている様子。人吉の街らしい明かりが見えた。
 19:50、あと15分で着陸という案内。揺れが予想されるので客室乗務員も着席するとのこと。鹿児島の天候は晴れ。気温は25℃とのこと。機内が減光する。高速道路のパーキングエリアが見えた。普段と進入路が違うような。おやと思っていると眼下に広がるのは溝辺の街。おやおや、今日はRWy16かと思っているとうんと高度を下げて空港敷地内。19:57、Touchdown。RWy16。
 19:59、Spotin。入ったのは何と9番。展望デッキの前に到着してしまった。稀にあると言うのは聞いたことがあるけど実際に体験するのは初めて。こうなったら当然展望デッキで撮影となる。三脚は持っていないけど手持ちの機材で工夫するしかない。展望デッキに上がる。三脚を使って撮影している人がいる。鹿児島では割と知られた運用なのかも。

 

 デジカメにマニュアルの50mmF1.4を装着。これで光量は稼げる。後はデッキの手すりを使って手ぶれ防止。暫く撮ってみた。本当は電源車が居なくなるまで撮りたかったけど居なくならないうちに21時になってしまったので引き上げる。ホテルに向かう途中でも同じ要領でJA8763を撮影。この子が離脱したって話しも出ていたけど、それはどうやら間違いらしい。っー事は離脱したのはJA8771か。7月の種子島が最後になったなぁ。