JL1727 JA8299 HND→FUK

 空港には警官の姿が目立つ。総選挙二日前、確かにテロがあっても不思議は無い日だし、首都の空港が危ない事は確かだ。そんな日に羽田へのこのこ現れる自分は物好きかもしれないけれど、言い訳をさせてもらえば旅行の日程を決めた後に総選挙がやって来たのだ。いい迷惑。
 羽田のラウンジで喉を潤す。昨日満足に飲めなかったビールの仇。あんまり飲みすぎちゃうと上空でヘベレケになるから抑え目だけど、時間があるのでついついグラス3杯。前の便、1723便が遅れているらしい。福岡なのに87番バスラウンジからの搭乗なんて聞こえる。15分前になったのを見計らって搭乗口へと向かう。もう搭乗は始まっている。待っているのはJA8299。おや、今日はB767だったのか。2ヶ月前に予約したきりだから忘れていた。今日は満席。っーか同時間帯の便はみんな空席があるのだけど、この便だけ満席。キャパシティが小さいからかなぁ。
 新聞、何故か北陸中日新聞なんてのがある。今日は小松から運用に就いたのかなぁ、でも良く見るとこの新聞、富山版だ。富山から運用に就くって事、あるかなぁ。
 15:56、Doorclose。モード切替を忘れて以来ずっと耳にしてきた「相互確認をして下さい」という言葉。今日は聞かなかった気がする。気のせいかもしれないけど。何れにせよポジションチェンジはやってました。福岡までの所要時間は1時間25分とのこと。15:59、pshbuck。16:04、Taixing。今日は北からの風が吹いているらしい。RWy32Rへと向かう。16:13、Takeoff。すぐに雲に突っ込む。間もなく窓から日が差してくる。低い雲の上はまばゆい世界が広がる。雲の上に出てしまうとどこを飛んでいるのか見当がつかなくなるけど、間もなく左旋回したのは木更津だったんだろうなぁ。
 特に揺れたわけでないけど気流は悪かったらしくベルト着用サインが消えたのは何時もより気持ち遅い目の離陸13分後、16:26だった。相変わらずの雲海を見下ろす飛行だ。
 雲海の上をずっと飛び続ける、ドリンクサービスが廻ってくるのと操縦席からのご案内がほぼ同時だった。機長さんの言っていることを聞きたいのだけど。アテンダントさんは「○○さま、いつもご搭乗〜」と言ってくれていたりするのでそちらの相手もしなくてはならない。高度35,000フィートってのは聞こえたけど対地速度は聞きそびれた。アテンダントさんのワゴンにアイスコーヒーのパックが見える。今までは無かったので頼んでみる。ANAは期間限定で積んでいたけど。期間限定ですか?って聞いてみたら特に連絡は受けてませんのでこれからずっとだと思いますって。冬でもアイスコーヒーだしてくれるのか。甘味もANAは砂糖だったけどこちらはガムシロップ。気合入っているな。
 気が付くと雲海が切れている、地上が見えるけどどこかは良く分からない。17時前だったので試しにラジオを着けてみた。大阪の交通情報をやっている。大阪周辺、と言っても高度1万メートルの上空のこと。大阪の電波が入る範囲は広い。
 どこだか分からぬ故に、地理不案内な中国地方を飛んでいるのだろうと勝手に解釈する。時間帯から言っても不思議は無いし。
 高度が下がってくると再び雲海が迫ってくる。雲に突っ込んだのか、軽い揺れを感じると17:25、ベルト着用サイン点灯。左旋回を始めて西日が差し込んでくるようになる。南に向かっているのかな。通常の進入路と違う気がする。でも雲の下にでると海の上。何時もと同じ光景。でも通過するエリアが微妙に違う。博多湾の先は福岡ドーム。これはRWy32に回り込むなぁと思っていると市街地上空で旋回を始める。17:38、Touchdown。RWy32。
 次の飛行機までの間、第一ターミナルで暫く撮影してみた。だんだん日が落ちてくる。太陽と飛行機が絡めばいいなぁと思ったけど太陽の動きは意外と早く、着陸機は意外と少なく。結局太陽は沈んでしまう。