祝!新線開業

 朝、鐘閣の旅館で目覚めた。時刻は6時ちょっと前。今日から3日間、韓国国内を縦横する旅行と呼べない旅行が始まる。
 龍山7:35という列車を予約しており、それに備えて7時前には宿を出るべくのろのろと準備する。すっかり片付けてちょっと早いけど出てしまおう。最後に、

 一晩お世話になった部屋。眠るだけなら必要十分です。過ごすにはちょっと考えますけどね。では出発。その前に

 残念ながら部屋の窓から、では無く廊下の窓からみた景色。高層ビルと古い街並みが混じり合うソウルらしい景色。では出かけます。

 ちなみに表はこんな感じ。
 宵っ張りのソウルの街はまだ眠っている感じ。何軒かある24時間営業のお店もどちらかと言うと夜の続き、かなぁ。表通りの地下鉄の駅へ。

 毎度お馴染み1号線の電車で目指すは龍山。

1151列車 Saemaeul 龍山(Yongsan)7:35→11:32盆山(Iksan)

 龍山の駅。少々早めに到着したので

 龍山始発の電車を眺めた後に、列車線のホームへ。

 まだ改札開始には早かったけどKRパスは乗車列車の改札開始前でも入れます。これから乗車するセマウル、既に入っていました。

 こちらはセマウルに連結されている「Cafe car」。特急白山に連結されていたコンビニエンスカー的な存在でしょうか。朝食はここで、と思ってますけどさてどんな感じでしょう。
 乗る列車を眺めていると、隣の通過線を走ってゆく

 電車。えぇ電車? 明らかに1号線の電車ですが、ソウル地上駅からの通過線を走ってゆきます。えぇぇぇって感じ。こんな系統、あったんですか。


 ホームの端でKTXの出発を見送るとそろそろ出発時刻。がら空きの車内に戻り席に落ち着いて待ちます。動かないなぁと思ったら定刻の7:35、通過線をKTXが流れていった。彼が少々遅れていたらしい。こちらも煽りを喰って少々遅れて出発。漢江の長い橋梁に差し掛かるとまぶしい光が車内に差した。
 一応平日の朝ラッシュ。隣を走る地下鉄1号線はラッシュの真っ只中。線路別三複線をセマウルは気持ちよく流してゆく。向こうの線路には満員の通勤電車。まれに列車線を通過してゆく電車もあって、やっぱり地上線発着の通勤列車。何本かは存在する様子。

セマウルのカフェカー

 がら空きだった車内も一駅ごとにお客さんが増える。カルビが有名な水原で隣にも乗客が来た。背広を着込んだ人。どこまで出張でしょうか。時刻は8時過ぎ。そろそろCafecar、行って見ましょうか。
 食堂車を改造したらしいカフェカー。真ん中に売店があって、ショーケースの中には飲み物や食べ物。片方の車端には止まり木があり、ここで軽く休憩出来る様子。反対側にあるのはどうやらPCやゲーム機。列車版ネットカフェって所。ちょっとびっくり。

 車内、こんな感じ。

 車内での調理はしないようで、コピにサンドイッチを頼んで見ました。確か5,500W。車内売りのコピは3,000Wですので、サンドイッチは2,500W。影になっちゃいましたが、袋はコピにおまけのお菓子です。

 サンドイッチを改めて。野菜サンド、って所でしょうか。ちょっと甘ったるくあんまり美味しくないかなぁ。韓国の車内売りに限らずコンビニの惣菜とか、決して褒められる味じゃないよなと思います。こういうのは日本の方が上ですねぇ。
 食事をしていると女性車掌さんがやって来て順次検札。席の無い人がカフェカーで過ごすって例もあるんでしょうねぇ。幸い、手元にチケットを持ってきていたので、それを見せてこちらは事なき。では、席に戻ります。

 そういえば、カフェカーの連結に伴い、ワゴンに拠る車内販売の巡回をやめたようです。そのせいか、時々買い物に来て座席に持ち帰るお客さんも見かけます。

新旧混じる長項線を


 ソウルの遥か先、天安まで複々線は続きます。さすがに1時間近く走ると辺りは田園地帯に。まもなく列車は減速。一旦左に折れて京釜線から分岐。京釜線の線路を跨ぐと天安の駅。ここから列車は長項線に入ります。
 長項線、昨年8月
 http://d.hatena.ne.jp/podaka/20070803#p2
 に乗っていますが、今回の再訪。目的は今年1月開業の延伸区間に乗車する事。川を挟んで向かい合う長項と群山の間に新線が開通。列車は長項、群山を経由して盆山までゆくようになったのです。この延伸工事、8月に乗った時には、ちらっと計画がある的な事は認識していたのでが、まさか2008年1月に開業するなど思っておらず、この訪韓で改めて訪れる事になったのです。
 詳細、こんなページがあります。

 http://yama-taka.at.webry.info/200711/article_5.html

 列車は工事現場のようなところを走ってゆきます。これは長項線の電鉄化工事。前回訪れたときは天安を出て二駅目、温陽温泉を出ると左に工事中の高架線が分かれてゆきましたが、

 今日はその高架線を走ります。新線開業に合わせて改良が完成した区間の使用が行われています。

 電鉄線の駅でしょうか。工事中の駅を通過。

 高架線から眺めるのは昔ながらの田園風景。曲がりくねる畦がまた雰囲気を盛り上げてくれます。
 どこかの駅ですれ違ったムグンファは満席。こちらにもカフェカーが連結。このセマウルみたいに座席に余裕があるならとにかく、7両編成のムグンファの1両をカフェカーにしたら、ただでさえ取りにくい指定券がさらに取れなくなるんじゃ無いかなぁとちょっと心配。

 さらりと埋まった指定席も洪城かどこかで大量下車。空席が目立つように。線路は何時の間にか古い線に戻っており、こちらは地上を右に左にくねくねと。当然スピードもそれほど出せません。細い隘路が続きます

 何処かの駅で。「盆山」の表記を見つけました。間違いなく線路は延伸してます、はい。
 途中どこだったか、通勤列車用の気動車、9501系とすれ違い。営業運転ではないようで行き先表示もなければ、乗客の姿も見えず。回送列車でしょうか。良く分かりません。
 手元の時刻表より少々遅れて新線開業に伴い新たに設置された長項の駅に到着。


 以前の位置と全く異なるようで高架駅の周辺、何にも無いようです。見覚えも当然なし。残り少ないお客さんも長項で下車。車内には多分、あと4人ぐらい。明らかに京釜線区間から乗り通しているのはそのうち二人と言うところ。
 列車は何の感慨も無く動き出します。

 以前の長項駅は貨物駅として存置しているそうで、そちらへの分岐線が分かれてゆきました。

 再び高架の立派な線路。さすがに線路だけは単線ですが、その高架がゆっくりと流れてゆきます。発車して数分。鄙びた遊園地が車窓に流れた後、不意に川が現れました。

 錦江の河口です。道路併設の立派な橋をゆっくりと渡ります。

 向こうに霞むのは群山の街。
 数分掛けて橋を渡ると、まもなく、駅が現れました。

 新しい群山の駅。こちらも以前の場所とは全く異なり、辺りの様子、まったく見覚えがありません。構内には貨車や入換機関車が屯し、先ほどの長項よりも多少賑やいだ感じがします。ずっと乗り通していた人も群山で下車。残った人は途中、長項線のどこかで乗ってきた人だと思いますが、同じ車両にはたったの2人。
 ここから先も暫くは新線。暫く走ると田圃の中に単線鉄道。昔の群山線です。こちらの高架がだんだんと降りていって

 昨年2月に乗った群山線
 http://d.hatena.ne.jp/podaka/20070210#p2
 に合流。ちなみに、群山の駅も貨物駅としては存置されているとか。でも、あの市場はどうなったんでしょうか。
 最後の区間も淡々と流しながら。途中すれ違ったムグンファ。さすがに殆ど人が乗っておらず。
 この新路線、ぱっと見た限りどれだけ存在意義があるものやらと、考え込みます。先ほど見た回送らしい気動車は恐らく湖南線〜京釜線を避けて長項線に入ってきた例でしょうが、少なくとも旅客輸送には需要なさそうだしなぁ。貨物輸送は良く分かりませんけど、すれ違う貨物列車もあまりありませんでしたからねぇ。
 列車はあまり遅れもせずにほぼ定刻、終点の盆山に到着。

 閑散としたセマウルの車内。

 まばらな乗客が地下道に消えるとホームも閑散と。列車はこのあと折り返し12:40龍山ゆきセマウルとなるようで、その準備作業が始まりました。

1101列車 Saemaeul 盆山(Iksan)11:53→12:53松汀里(Songjeong-ri)

 湖南線と全羅線、長項線の結節点、盆山にお昼前に着いた。日は既に高く、少々暑さを感じる程だ。今日はこれから光州の地下鉄に乗りに行く。
 光州の地下鉄、KOrailの光州駅とは直接の接続は無く、その代わり湖南線松汀里駅にはすぐそばに駅がある。これからやって来る列車は木浦に向かうセマウルだから非常に都合が良い。

 定刻より2〜3分遅れて、セマウルがやって来る。この列車、龍山を9時に出てきた列車。ならば最初からこれに乗ればと言う噂も無くは無い。
 このセマウルは8両×2編成の16両でやって来て、ここ盆山で分割。前8両は湖南線木浦ゆき。後ろ8両は全羅線麗水ゆき。どちらにも律儀に食堂車と特室がついており、まるで昔々の特急白鳥が直江津で分割していた時みたい。その分割作業が行われている間に、指定された号車、うんと前の14号車まで歩き切る。

 さすがにメインライン、湖南線のセマウルは混んでいる。隣席にもいかにも出張風のスーツ姿。
 しばらく席に落ち着いていたけど、今回はほぼ1時間の松汀里で下車するので、早々に食堂車に向かってみた。長項線ではカフェカーだけど、湖南線や京釜線系統のセマウルでは食堂車が営業している。食堂車自体は昨年2月、セマウルに乗った時に体験しておいたけど、今回もせっかくの食事時間帯なので。
 食堂車、お昼時だからか少々はお客さんがいた。いやまぁ、この時間に空席がある方が問題かもしれませんけど。やっぱり車両中央に割りと簡単な厨房。そして両脇にテーブル席。こちらはさっきのカフェカーと違ってしっかりとしたテーブルがある。
 メニュー。かなり数が少なくなっている。英語併記のスペシャルランチボックスって奴とハンバーグランチボックスって奴。それにハングルだけのメニュー。後は飲み物とか何とか。路線によって違うのかもしれない。とりあえず韓国料理的なものは無いらしい。ちょっと迷ってスペシャルランチボックス11,000Wにビール4,000Wを付けてみる。
 注文は厨房と言うかカウンターで。テーブル席に座って品物が出てくるのを待つ形式。先客が2組あったようで、まずそちらに運ばれる。しばらくすると「チン」と言うある程度は予想される残念な音が聞こえてきてテーブルへ。

 こちらがスペシャルランチボックス、と言う奴。ビールは瓶ビール。
 まぁ、決して美味しい訳じゃないですが、案外と内容は充実してました。プルコギはとにかく、イカの炒め物は予想外で。揚げ物は予想通りのダメ加減でしたけど。
 値段を考えればどう考えても市中で美味しいものを食べた方が良いですが、でも、想像以上に満足。列車内で飲む瓶ビールもいい思い出になりそうです。

 食べ終わると何時の間にか食堂車内、がら空き。厨房にいたおばさんもいません。この人、車内販売も兼任しているようで食堂車がひと段落着いたのを見計らって車内巡回に出かけてしまったのでした。
 自席に戻ると松汀里まではあと20分弱と言う時間。その間にお客さんも減ったようで隣の人もいなくなってました。

光州地下鉄

 松汀里には数分の遅れで到着。今日はこれから光州地下鉄に乗ってゆきます。1路線、20kmちょっと。最初のうちは軽く考えていたのですが、下調べしてみると結構扱いに苦労しそうな事が分かって来て……
 地下鉄は平洞-鹿洞の20.8km。所要時間は不明ですが、どうせ一駅2分程度だから乗りとおして40分前後。行って戻って2時間見ておけば間違いないのですが、一箇所、罠がありました。東側の終点、鹿洞。

 http://www.2427junction.com/koreareportnk.html

 なんてサイトで紹介されているのですが極端に列車本数が少なくなります。1〜2時間に1本程度では、非常に扱い難く、また、実際の時刻もハッキリしないので、困り果てました。
 ひとまず上記サイトに掲載されていた時刻表の写真を参考に、松汀里12:53着のあと4時間を光州に割いて、帰りは松汀里17:24のKTXとして、後は出たとこ勝負とせざるを得ず、この程度の準備で現地に乗り込んだのでした。

 開通したての光州地下鉄松汀里駅。
 順番を考えると松汀里→平洞→鹿洞→松汀里が順当ですが、鹿洞ゆきの時間次第では順番を逆にする事も、と思いつつ駅に。でも鹿洞ゆきの時刻が改札口には掲示がなく、何となくの流れで平洞ゆきのホームへ。

 待つほどなく、平洞ゆきが来ました。

 割と小振りな地下鉄の電車。編成は4両。末端区間だからか、車内は空いています。

 大田でも見かけたトークンタイプのIC乗車券。ここの地下鉄は何処まで乗っても一律1,000W均一運賃。

 一駅走ると地下鉄は地上に出ました。

 反対側に見えているのは湖南線の線路。前に湖南線乗った時に、松汀里を出て後、高架の線路が延びてゆくのを見た覚えがありますが、それがこの地下鉄だったようで。
 平洞は松汀里から二駅だからすぐ。高架の立派な駅に着きました。

 ゆったりとした構内ではパネル展示を実施中。
 さて、次は鹿洞へ、ですがどう転ぶ。泣くか、笑うか。ホームにあがり時刻表を確認しようとすると引き上げ線からちょうど電車が入ってくるところ。

 やって来た電車の行先表示。ちらっと「鹿洞」の文字。うわぁ、引き当てた(驚)
 まもなく電車は発車。松汀里までは先ほどの路線をなぞり返し、その先からはまた未乗区間。閑散とした車内も一駅毎にちらほらとお客さんが増えてゆきます。
 車内に設けられたテレビモニタはCMと案内を交互に流します。到着駅の案内は韓英中日の順番に四ヶ国語を。日本語の場合はカタカナで。
 市内の中心部に向かうにつれて座席がほぼ埋まった車内、今度は降りる一方。
 終点の一つ手前、所台で殆どの人が降りると残ったのは1両に数人程度。自動放送が続いてた車内に肉声で「鹿洞ゆきです」と思われる案内が流れて、電車はもっそりと動き始めました。途中、折り返し準備中らしい電車が流れると電車は地上へ。電車はさらに速度を落とし、まるで車庫の中に入るかのごとく。

 実際に車庫の中でした。突然現れた、洗浄機の横をゆっくりと走ったり。何か間違って入庫列車に乗ってしまったみたいに。それでも駅は実際にあって、終点、鹿洞に到着。

 まるでローカル私鉄の小駅、といった風情の鹿洞駅。

 駅前に伸びる道。この先は丘陵地帯。
 ここへの電車、出入庫を兼ねているのかと思いましたが、今来た電車が折り返します。ここで初めて時刻表を見ることが出来ましたけど昼間は完全に1時間毎の運転。休日と平日でダイヤが異なってました。


 出発を待つ電車。乗ってきたのはまた数人。明らかに鉄道関係者と言う人も多く、車庫で働く人たちの便宜も兼ねての駅、と言うところでしょうか。13:54、鹿洞出発。

インターバル光州

 予想以上の、恐らく最短時間で光州地下鉄を完乗。明らかに時間が有り余りました。今日は予定通りだと宿泊地への到着。うんと遅くなる筈だったのでこれは非常にありがたく、浮いた3時間強は有効に使わせて頂くべく、時刻表と地球の歩き方を合わせて計画の練り直し。指定券が取れることが前提ですが、一応纏めて、地下鉄、光州の市街地で捨てました。

 光州の市街地。日差しが強く照り付ける中、交通整理のおまわりさんの笛の音がやけに大きく響きます。
 持ち時間は限られるゆえ、名所を見るというわけにも行かず、簡単なのは地球の歩き方で紹介されているお店で食事をする事。そんな訳で、こんなお店を志しました。

 無等山チュオタン。
 チュオタンとはドジョウのスープの事。
 http://www.koparis.com/~hatta/zukan/010870.htm  
 光州では知らない人がいない店だそうですが、昼下がりの中途半端な時間だからか、空いていました。席に着く注文を聞かれるまでもなくチュオタンが出てきました。

 これがチュオタン。5,000W。ドジョウは煮崩れて影も形もなく。骨は抜いてあるそうです。唯一、目玉が入っているので、ドジョウかな?と思えるところ。意外と程、洗練された上品な味わいでした。
 さて、食べ終わると今日はこれから松汀里の駅ではなく光州駅を目指します。地下鉄は通っておらず、多少距離があるのでタクシーを捕まえての移動。途中、「中国人か?」と聞かれて「いんや、日本人だ」と答えたら、
「ガムサハムニダは日本語で何て言う」と。無論こんなスムーズな会話ではなく韓国語の単語、片言の英語を駆使して、何とか意思疎通した訳なのですが。
「ありがとうございます」
「ありがとう、ございます」
 なかなか上手い。
「アニョハセヨは」
 う〜ん難しいなぁ。ええぃ
「おはようございます」
 正確に言うと「おはようございます」「こんにちは」「こんばんわ」と使い分けなくてはならないのだけど、まぁ、無視しよう。
 ついて煙草の箱を見せられる。勧められたのかと思って断ったらそうではなく、これは日本語でなんと言うのかという事。
「たばこ」
「た ば こ」
 上手い上手い。勉強熱心だけどでも何で煙草?
 そんなこんなで光州駅に着く。多分2キロほどかな。タクシー代は2,500W。

 昨年2月。夜行列車で夜の明け切らぬ前に着いた光州の駅。その時は暗くて様子の分からなかった駅前は

 こんな感じ。ビルもありますが、空が広いです。

 さて、窓口。今日乗るはずだったKTXのキャンセルと改めて乗る列車の手配をします。KRパスで乗車する場合、指定券の発行は無料で出来ますが、1枚のKRパスで時間的に重複する指定券を発券する事は出来ません。

 最初の予定、
  414列車 KTX     松汀里17:24→20:05龍山
 1623列車 ムグンファ 清涼里21:00→23:26堤川
 をキャンセルしてもらった後で取った予約が
 1114列車 セマウル  光州16:10→19:11天安
 1281列車 ムグンファ 天安19:23→21:33堤川

 出発時間を1時間ほど早め、さらに経由線を見直すことで所要時間も1時間弱短縮。合わせて2時間早く今日の宿泊地、堤川に着く事が出来ます。これは上出来、と言うか、大田-堤川の忠北線を活用する事にもう少し早く気付くべきでした。
 不安要素はセマウルの指定券が取れるか否か、天安での接続が良すぎて、セマウルが遅れたときにどうなるかといった所ですが、ひとまず指定券は無事入手。遅延の有無は、運を天に任せるしかないですが、セマウルが遅れるときはムグンファも多少乱れるだろうという希望的観測と、天安で予定のムグンファに乗れない場合の堤川までの行き方を確認しておく事でひとまず思考にピリオドを打ちました。

 多少時間があったので駅からさほど歩かない所にある現代百貨店を何となく眺め、デパートの店舗構成は日本と変わらないなと感心してから駅へと戻り、まだ時間があるので駅の待合室で大人しく。
 先に15:50出発のKTXが改札を始めます。これに乗れば接続の不安はなくなりますが、KTXは天安を通らないので西大田からもう1つ、列車を噛まさなくてはならないところ、仮に龍山まで乗りとおしても、龍山到着は18:05、ソウルを18:15に出るムグンファに乗るには少々リスクが高まる事、からちょっと見送りました。
 
 ようやく時間が来て改札開始。先ほど龍山ゆきKTXが出た直後だからか、ホームに向かう人の数は案外と少なく。

 出発を待つセマウルは8両。特室車、食堂車込みの編成。 

 3時間の乗車に備えてビールを1本用意して出発。列車は光州の市街を望みつつ、湖南線へと合流。次第に景色が鄙びてくる。

 たった1本のビールも強行軍の中では結構効く。気が着いたらうとうと。目覚めると赤味を帯びた景色が広がっている。空いていた車内も座席が殆ど埋まっている様子。ふと列車の運行状況は気になり時刻表を取り出す。時計と見比べるとあと数分で西大田に着くべき時間だが、辺りの景色はどうみてもまだ大田ではない。
 キロポストを見つけ時刻表の距離表示と比較。どうやら西大田の手前15キロほどと見当をつける。おくれは7〜8分といった所か。この後遅れが拡大するようだと、天安の乗り継ぎが厳しいな、そんな事を思う。

 大田の市街地が広がってきた。
 西大田には6分延の18:31着。隣には立客大勢を乗せた麗水ゆきムグンファがちょうどやってきておりこちらは定刻。どうやら下り京釜線のダイヤは定刻のようだ。このままの遅延であれば、天安での接続は大丈夫と思われるが、さて。列車は6分延をひきずったまま西大田を後にする。大田への大田線が分かれて行き、大田操車場で京釜線と合流。天安までは50km少々。120km/h巡航なら25分だけど。時々速度をチェックしてみる。1kmの通過に32秒だったり29秒だったり。概ね110km/h以上。時折120km/hを越えているようだ。減ってゆくキロポストの数字と比較しながら、天安到着はやはり6分延程度。接続は確立と踏んだ。
 暮れてゆく京釜線。すれ違うムグンファ、セマウル、貨物列車、貨物列車。複雑なダイヤを縫って6分延のセマウルは疾走を続ける。これから乗る忠北線が分かれて五松線が合流して、ここから重複乗車区間。時計の進み方とキロポストの数字の減り具合。間違いなく、間に合いはするなと安心した。
 天安に着いたのはやはり7分延で19:18、下りホームへと移動するとまもなく堤川ゆきムグンファ到着の案内が流れる。

1281列車 Mugunghwa 天安(Cheonan)19:23→21:33堤川(Jecheon)

 落ち着く暇もなく、本日最後の乗車列車がやって来る。ソウル発、京釜〜忠北線経由堤川ゆきムグンファ。

 電気機関車に牽引されたムグンファがやって来た。
 この列車、昨年8月に乗車した列車と同じ。
 http://d.hatena.ne.jp/podaka/20070803#p5
 この時は列車番号は同じだけど、堤川から先、中央線に乗り入れ、安東までの列車だった。どうやら今年1月実施のダイヤ改定で運転区間が見直された様子。時刻表を見ると、堤川-安東間は中央線清涼里からの列車が同じスジで運転されています。

 帰宅時間帯の列車だけに乗車率は良い。天安でも多少の入れ替わりが有り、こちらは定時に出発。電気機関車牽引のムグンファは軽やかに大幹線を駆け始める。景色はだんだんと夕闇に沈んで、外がハッキリしなくなったところで、速度が緩み京釜線から分岐。短絡線の五松線を経て忠北線へと分け入りました。
 こちらも複線電化の立派な幹線。すれ違う列車は貨物列車が殆ど。

 すっかり暗くなったのでパソコンを取り出し、恥辱の続きを。堤川までは、あと1時間。
 そろそろと思って時計を見ると21時半ちかく。PCの電源を落とすと堤川到着の案内。安東ゆきは乗換えと案内が入ったよう。列車は速度を落とすと堤川の大きな構内へ。

 ここで終着。お客さんを全て降ろすと、列車の灯りがぱっと消えました。先頭ではどうやら機関車が離れてゆくよう。

 ふと目に付いた光景。軸受部分の温度チェックです。軸受本体の品質がイマイチなのか、軸受箱の品質がイマイチなのか。或いは以前に何か事故があったのか。

 以前も来た堤川の駅、ほぼ同じ時刻にまた来る事になりました。

宿探し メシ探し

 今日は堤川に宿泊。宿は用意してません(きっぱり)何しろ堤川、地球の歩き方にも出てこないような土地なのですから。
 とは言え、前回の旅行で駅周辺に温泉マークのモーテルが結構な軒数ある事はチェック済み。まぁ、どうにでもなるでしょ。と駅を出て左。温泉マークの並ぶ界隈へ。
 新しいそうできらびやかなのは明らかにラブホテルと訳すべきモーテル。そういう所は避けて、やっているのかいないのか分からないような所へ。どこに入るか決めるだけの材料はないけど、何時まで迷っていても疲れるだけ。適当な所にえいやと入る。
「アニョハセヨ」
 中々出てこない。ようやく出てきた宿の人に
「ピンバン イッスムニカ」
 と聞くとゴニョゴニョ言われてから鍵を渡された。う〜ん、幾らなの?と思うけどそこまで細かな韓国語会話は今の自分には出来ない。
 とにかく渡されたカギの部屋へ。まぁ、標準的な旅館の部屋だな。寝るだけならいいだろ。でも幾ら?
 会話集を手に再び受付へ。片言の英語で会話をしているとようやく1泊20,000Wである事が分かる。標準的な旅館の価格だ。まぁいいだろ。今から他所に動くのもめんどくさいし、ここに泊まる事にしよう。でメシ。いい加減腹も減ったし、酒も飲みたい。

 再び街へ。これもえいや!で適当な店に。

 メニューのハングルは読めないけど、チゲならあるだろ。と知っている単語を並べる。でも、ん?チゲないの?
 会話にならない会話をしていると、これならどうだと言ってくれるものがあるらしい。テンジャンとかヘジャンククだと言われたようだ。それにしてくれと注文。ついでにメッチュと言ったらビールもないって。ならばソジュ(焼酎)を。

 テンジャン仕立のヘジャンクク、なんでしょうか。ヘジャンクク、後で調べてみると特定の料理を差すわけでなく、二日酔いの朝に飲むスープなんだそうで。それを焼酎と一緒にって。。。

 これ、何でしょう。いっぱい入っていましたけど良く分かりません。何かの内臓かな?
 お代は焼酎と合わせて8,000Wでした。

 最後に交差点の所にあるファミリーマートで買い物。宿に戻り恥辱を多少進めてから、就寝。明日に備えます。