2019-05-02

 6時過ぎに目が覚めた。外は明るくなっている。日本時間なら5時で少々早い起床ではある。旅先ウラジオストクでむかえる朝。

 昨日は雨混じりの天候だったが、今朝は晴れている。スマホに来たプッシュ通知によると朝の気温は1℃。昼間は13℃まで上がるそうだ。
 今日もノープランだけど、ある程度何となくで、こんな感じのプランは出来ている。何れにせよ朝は朝食。昨日と別のスタローヴァヤに行く事にする。何だかんだと8時半を過ぎてホテルを出る。

 今日は平日なのでバスが普通に走っている。その様子を見て駅へと向かう。駅の近く、昨日ピロシキを買った近くのスタローヴァヤに。


 店の中は空いているが、多くのテーブルに食事が用意されている。団体さんでも来るのかしら。ひとまず注文。

 餃子を1つ、のつもりが1皿餃子になる。それとニシン。紅茶を頂く。

 餃子は65ルーブル

 ニシンは49ルーブル。そして紅茶が15ルーブルで全部で129ルーブル
 妙な組み合わせの朝食を頂いているとわざわざ団体がやって来る。ロシア人の子供の団体。小学生高学年か中学生か。荷物が大きくどこか遠くの街からやって来たらしい。
 彼らがあらかじめ用意されていたパンやベーコン、目玉焼きの食事を食べる間にこちらは食事が終わる。そろそろ移動しようか。時刻は9時半。ちょっと早いが次の目的地へ。
 一旦駅前に戻る。昨日の朝は駅前はがらんとしていたが、今日はバスがたくさん停まっている。

 今度の目的地は31系統でも49系統でも行ける。どちらも並んでいてさて、と思うが49系統に乗る。

 バスは後ろ乗り前降り。運賃は1乗車23ルーブル均一運賃。下車時に支払う。現金払いだけだそうだ。下車を知らせるボタンが見当たらないが、全停留所に停まるそうだ。
 バスに乗って目的地へ。誤って降りそびれたのはちょっと恥ずかしいが、一つ先のバス停からてくてく戻るのも、まぁ悪くない。どうせ時間はある。


 何の建物か、碇が置いているから海軍の関係かも知れいないけど、結局、何なのかよくわからない。
 目的地の場所が良く分からず、こんな所に迷い込む。

 が、これはこれで良かった。若葉萌え出すウラジオストクに春の喜びが感じられて。北国の春ってこんなだよね。秋田の4月を思い出す。でも滋賀の3月とはちょっと違うなぁ。

 元来た道へと戻るべく階段を登るのも軽やかな足取りになる。

太平洋艦隊博物館

 そんな訳で10時。開店というか営業開始と言うか、そんな時間に

 到着したのが太平洋艦隊博物館。また、と言われそうだが軍事博物館である。まぁウラジオストクはそんな街だから。
博物館の前、水雷艇だろうか、小艦船が飾られていて、現役の海軍兵士が研修か何かだろうか、見学に来ている。じゃぁ建物の展示を見て行こうかと思って入口に行くと日本人の親子連れがベンチに座っている。老夫婦とその娘さんという感じ。10時になっても準備が出来ていないから、と待たされているそうだ。しばらく一緒に待つ。
 10分程で開店。入場料は100ルーブル。そちらを払って館内‏に入る。

 入口早々にある銅像。ここの解説を翻訳する。翻訳といってもGoogleの翻訳アプリからカメラ入力でロシア語のテキストを撮影すると日本語に訳してくれるというもの。昨日の夜ぐらいからこの機能に気が付いて今回実践投入してみた次第。訳は完璧には程遠く、こんな感じ、ぐらいしかならないが、無いよりよほどまし。先程一緒に開店を待っていた親子連れに何をしているのか聞かれたので機能を教えると早速生かしている。
 銅像ソ連時代の海軍大将らしいが、ここの博物館もソ連邦の匂いがプンプンしている。

 展示にあった地図。ソ連解体時に独立した各国のエリアが白く、ロシアに残った所が赤くなっている。どことなく無念さと心残りが透けているような気がする。
 ビートルズのBack In The U.S.S.R.が頭の中でぐるぐるしつつ展示物を見て回る。

 やっぱり日本関連の展示もあって、写真に乗せたのは日露戦争だけど、ノモンハンの戦いや第二次大戦の日ソ戦についても触れられている。こちらの認識だと国際法違反だと思うのだが、そこは堂々としていた。図太い相手だ。

 そんな訳で小一時間で展示を見て回った。なかなか強かな相手だなぁということが分かる。最後はちらっと屋外の展示品を見る。

 ちゃちな戦車が飾られている。ホノルルの外れに展示されている96式戦車を思い出したが、こちらはソ連時代のものだった。

鷲の巣展望台とケーブルカー

 さて次の訪問地へ。太平洋艦隊博物館から海岸段丘を一つ登る。その途中の坂道。

 ロシア正教会じゃないキリスト教会が見える。ロシアの教会と言えば玉ねぎ頭、と思っていたがそうでないのもある。もう少し歩くと、

 建物にぶつかる。ここは駅。正確にいうとケーブルカーの駅。この上、鷲の巣展望台へと通じるケーブルカーがある。
 駅は無人で改札もなく、すぐにホームに通じる。

 丸っこい、ファンシーな感じの車体が停まっている。発車のベルが鳴ったので乗り込む。

 ガタンと動き出すと斜面に沿って上って行く。おばちゃんが一人、車内補充券発行機みたいなものを片手に廻り運賃を徴収する。バスより安い14ルーブル。ものの2~3分で展望台側の上の駅に到着。

 上の駅も似たような感じ。ここから更に歩いて登ると鷲の巣展望台。

 目の前には金角湾とそこに掛かる大橋。

 視線を右へと動かしてゆくと、

 ウラジオストクの駅も見える。こうしてみるとウラジオストク駅はシベリア鉄道と船舶の結節点だという事が実感として伝わって来る。

 団体さんが去って少し落ちついた展望台から改めてウラジオストクの街を一望する。半島と湾が入り混じり複雑な地形が良く分かる。

 そんな傍らを先程からケーブルカーが行き来しているのが見える。先程乗ったのと色違いの、青いケーブルカーがやって来る。
 そろそろ下に降りる。先程乗って来たケーブルカーの駅に戻る。折角なのでどこかケーブルカーの写真を撮れそうなところを探してみる。

 道端のささやかな草原にはタンポポの花が咲き揃っている。昨日の氷雨、寒さが嘘みたいな今日の春めいたウラジオストクの街。
 こんな道端で妻と話をしていたら、日本の方ですか?と日本語で日本人に話しかけられる。展望台にはどうやって行けばよいのか?と。確かにここは分かりにくい。ケーブルを降りて左手に展望台が見えるけど、向かうべきは右手なのだ。逆側に行くと展望台に通じる通路がありますよ、と教える。

 ケーブルカー自身は綺麗に撮れる所を見つけられずに退散する。下に降りる事にして駅に戻る。
 駅に戻り、先程登って来たケーブルカーに乗る。

 真っ白なケーブルカーの駅は小奇麗だが異質。思い込みかも知れないけど共産圏の名残みたいなものを感じる。
 下山して一旦市内に戻る。先程のバス停まで来ると待つほどもなく、

 31番系統のバスがやって来る。こちらはウラジオストク駅前ゆき。昨日、メーデーのパレードを眺めた中央広場まで乗る。1人23ルーブル。手持ちにちょうどのコインがないので2人分を50ルーブルで払うとお釣りをもらえる。あまり大きい紙幣だと無理だろうが、こういう支払い方もあった。
 中央広場、昨日のメーデーの片付けが進んでいた。資材を引き上げるトラック。


 よくよく見ると日本語が書かれている。日本の中古車ばかりが走るウラジオストクでは珍しくも何ともないけど「車が女房よ」なんて意味通じる?なんては思う。
 昨日は閉鎖されていたグム百貨店裏のエリアが今日は入れるようになっている。少し歩いてみる。

 古いレンガ作りの建物群をリノベーションしたカフェやショップが並ぶ、というと在り来たりかも知れないが、そんな建物群の中、キリル文字もモチーフとした気の利いたグッズを売るショップを眺めた後、お茶休憩。ウラジオストクの街、感想しているのかちょっと喉が渇く。

 今日は紅茶にしてみた。ロシアはコーヒーよりも紅茶の国のようで、値段も半分ぐらい違う。コーヒーも高くは無いけど、ルーブル建ての物価に馴染んでくると高級品に思えてくる。
 観光客の多い喫茶店で少々休憩をすると13時近くになる。順番が変だが、食事を志す。日本未進出の店を志し、少し歩く。

 先日来の噴水通りを歩いてさらに丘の方へと。

 こんな建物を撮っていると急に空が翳り出す。風が吹いて冷え込む。雨がぽつんと落ちてきた。体感的に5℃ぐらい一気に冷えた感じ。春とは言え、ウラジオストクの気候は侮れない。

北レス体験

 傘を持ってこなかった事を悔いつつ急ぎ足。まもなく目的地付近に到着。周りを見渡すと、目的地を発見する。

 キリル文字と共にハングル文字が見えるこの店。時刻は13時半近く。店内に入ると客は数組。店の半分は営業中。ここの店、いわゆる北朝鮮レストランである。

 店内。北朝鮮の人らしいウェイトレスは数人いるけど、写真を撮ると怒られるらしいので写さない。黒いワンピースに黒いストッキングという黒づくめの装いであった。
 地理的にも北朝鮮から近いウラジオストクには北朝鮮からの出稼ぎ労働者が多いようで、出掛ける時、成田の空港で読んだ新聞でもウラジオストクの空港で北朝鮮からの出稼ぎ労働者を写真に写したら、責任者らしい人とトラブルになった、みたいなコラムが載っているのを読んでいる。そして、北朝鮮レストランも3店が営業中、らしい。
 カニが1kgで1900ルーブルと有り、昨日食べた店よりも安いのだが、お昼だから軽めの一品で。注文は片言の韓国語が通じる。それにビールを頼む。銘柄を聞くと、アサヒ、ハイト、ハルビンとのこと。それぞれ、日本、韓国、中国のビールである。北朝鮮のビールは無いんだ。

 ハルビンを頼んだらアサヒのグラスでやって来た。味はあっさり目なので極度乾燥(しなさい)では無い。

 そんな間に冷麺がやって来る。冷麺の読み方。韓国だと「ネンミョン」だが北朝鮮だと「レンミョン」になる所がちょっと不思議。
 冷麺の本場は平壌であるらしいしが、辛い方向にぶっちぎった感じでは無く、旨みのあるスープで好感を覚える。
 単品注文だったからか、韓国料理店でよくあるおかず数品が無条件に出てくる方式では無かった。セットメニューか何かだと無料のおかずがあるらしい。そんな訳で

 単品でキムチを頼むと結構な量が出てくる。しっかり漬かっている酸っぱいやつ。

 カルビタンか何かを頼む。ごはんが一緒に出てくるが、短粒種なのにジャスミンライスみたいな香りがする。何だろうかこれは。
 めい一杯頼んだ訳ではないが、結構いい値段がした。全部で1400ルーブルぐらいだったか。ウラジオストクの物価に馴染むと高いと思える値段。しかし現金払いにしておく。こんな店でカード決済したら、何に使われるか分かったものじゃない。

ウラジオストク路面電車

 食事をする間に雨は上がる。午後の行動は傘なしで問題なく進める事が出来る。中央広場に戻って今日三度目のバスに乗る。

 31系統に乗る。先程よりも郊外へと足を延ばす。20分程走ると

 か細い、ぼこぼこの線路が現れる。
 バスは更に進む。隣の線路を

 走って行くのは路面電車
 この線路、ウラジオストク路面電車。以前は市内各地を走っていたそうだが、廃止の方向で1系統だけ残っているそうだ。

 PCCカーと思しき車両も見える。
 グーグル先生に指定されたバス停で下車する。

 この辺りまで来ると郊外という感じ。香港かどこかの高層マンション的な建物がちらほら。
 ここから少し、目的地へは歩くことになるはずだが、実際にはバス停の場所がマップの位置と違っている。降りなくても良い所で降りたかなあと思いつつ、

 妻帯同中だが電車を撮りつつ少し歩く。とは言え、途中にスーパーがある。こちらには夫帯同で妻が行く。ホテル近隣のスーパーよりは相当大きい。
 さて、路面電車を乗りつぶす。路面電車の始発点は一停留所先。少し歩くことになる。 

 歩く間にも電車と何度かすれ違う。車輌はガタガタ。線路もガタガタ。状態が良くないと推測される。この線路沿いに歩いて10分少々。

 路面電車の起点、サハリンスカヤ駅に着く。売店があったりして、ちょっとしたターミナルの風情がある。

 サハリンスカヤから延びてゆく線路。こうしてみるとボコボコも良い所。全く手を加えられていないのではないかと思える。
 電車が来るまでしばらく待つ。一緒に待っていた人は先に来たバスを見てそちらに転進していた。よく見ると31系統。バスに乗ったままサハリンスカヤ駅まで来る事が出来たようだった。

 ようやく電車がやって来る。お客さんを降ろすと、

 折り返し点のループ線に入って行く。ちょっと間があって、

 電車が戻って来た。運転士はおばちゃん。

 他に一人、客席に座っていて、何?と思ったら車掌のおばちゃんだった。
 進行方向に向いたクロスシートに腰かける。なんて書くと高級車だが、

 シートの隙間から木製の背もたれが顔をのぞかせている。至って簡素な電車が走り出す。車掌に見えないおばちゃんが車内補充券発行機をもって切符を売って廻る。運賃は16ルーブル。お金を払うとレシートみたいな切符をくれる。
 先程の線路を電車は走ると揺れる。こんなガタガタ電車でもそれなりに愛されていて、お客さんが増える。途中、バスの中でも見かけた車庫の手前でストップ。運転士のおばちゃんが長い鉄の棒を持って外に降りる。どうやらポイントの切り替えらしい。戻って来ると何事も無かったかのように走り出す。

 市内の方に少し戻るとショッピングセンターみたいなものが見えてきて、乗って来た人が降りてゆく。その代りに乗って来る人もいて、車内は賑やかなまま。

 再び車掌さんの巡回。16ルーブルの切符を売って廻る。でも降りる時に回収はしないように見える。
 先程31系統のバスから眺めた辺りを外れると坂道になる。ウラジオストクは坂の街。結構な登り坂を登る途中、ループ線が現れる。ここが終点のミーニーゴドロク。

 ループ線の周りにちょっとした市場や何やらがあるけど、妙に中途半端な所。ここでお客さんを入れ替える。 

 サハリンスカヤに戻る線路はまた物凄い状態でカーブしている。待つことしばし、

 先程の電車が戻って行く。こうしてみるととんでもないカーブ。

 そしてガタガタな線路。
 さてウラジオストク駅に戻ろう。バスを調べると近くからウラジオストク駅行きの直行便があるようだ。そちらに乗るべく少し歩く。

 線路のその先、市場がある。食料品何かと一緒に花が売られている。この花、よく見るとみんな造花。これほど需要があるの?と思うが、寒い間に華やかな気分になるには最適なのかも知れない。

 バスに乗ってウラジオストク駅を目指して丘を下る。来る時とはまた違うルート。少しずつお客さんが増えて立ったままの人が増えてくると、どこかで見かけたようなエリアになる。昨日雨に打たれて歩いた辺りだ。中央広場の近くでお客さんが大量に降り、ウラジオストク駅まで乗り通すのはわずか。

 30分弱で振り出しに帰って来た。既に17時半。夕方と言う時間だが、

 経度と時間設定の関係でまだまだ外は明るい時間帯。

 昨日は雨の中で霞んでいた玉ねぎ頭のロシア正教会も、今日のこの時間は日を浴びて輝いている。
 一旦ホテルに戻る。駅前からの段丘を上がるその途中、

 この人も陽を受けて暖かそうだ。
 ホテルの自室で増えた荷物をまとめる。空になった充電池は部屋で充電をして荷物を減らす。時刻は18時過ぎ。まだ明るいが、昨日の食事が混んでいたのを踏まえて早めの夕食を心がける。
 18時半過ぎにホテルを出る。この時間、まだ外は明るい。 

 若葉に日が当たり綺麗に輝いているけど、これで19時にほど近い所。ウラジオストク駅に出て坂道を上がり、繁華街へと向かう。

 途中。改めて綺麗に映えていた玉ねぎ頭に敬意をこめて。
 噴水通りまで来て目星を付けていた店を見てみるが混んでいた。各国の観光客が目立つ。日本のゴールデンウイーク、中国のメーデーがらみの連休、とウラジオストクの滞在客、多くなっている様子。仕方ないので、その次の候補にしていた店へ向かう。

 スポーツ湾に出る。昨日から同じような所を歩いているように思えるが気にしない。他の観光客も同じらしく、昨日見かけた人を今日も見かける、なんて事もある。
 今日は平日の筈だが、この界隈、出店も目立ち、遊園地のお客さんも多い。そんな界隈にあるロシア伝統料理の店に入る。こちらは比較的すいていた。

 それでも観光客がちらほら。日本人もいる。今年の10連休は近隣諸国の経済にも影響を与えたに違いない。
 メニューにあるビールを頼んでみたらないと仰る。仕方ないのでロシアワインをグラスで。ビーフストロガノブもメニューになくて、こちらはただのストロガノフになる。ビーフになると伝統の枠外らしい。ひとまず気になるものをいくつか注文。

 真っ先にパンの盛り合わせが届く。ちょっと待っていると

 やって来たのはサーロ。320ルーブル。殆ど豚の脂身。寒いロシアでは手っ取り早くカロリーを取れる食材が喜ばれるようで、こんなものが食べられるらしい。

 ボルシチを頂く。頼んだのは1つだが、2皿に分けて出してくれた。380ルーブル。さすがに大衆食堂のスタローヴァヤで食べるものよりしっかりしている。

 ようやくワインが届く。ロシアワインは甘いと聞いていたが、確かに甘目。でも甘すぎる訳ではない。口当たりが良い、ぐらいだろうか。

 ウラジオストク風のポテトサラダというのが来る。420ルーブル。日本語のイクラはロシア語由来。極東ロシアの代表的な食材らしく、他にもイラクのめにゅーがある。

 こんな感じに。ベーコンにもイクラを付けちゃう。オヒョウのベーコン巻きイクラ添え。670ルーブル
 1時間ほど食事を楽しみ、お会計をお願いする。すると 

 こんなものを渡された。中身が

 レシート。お値段は2,290ルーブル。5品と2ドリンクで日本円換算4000円なら、安いもの。為替レートのマジックもあるが、ウラジオストクは日本人の財布にも優しい街である。
 時刻は21時近くになっている。さすがにこの時間、

 スポーツ湾は残照が映えている。

 ちょっと向きを変えると要塞の砲を向けられているホテル。
 昨日は配車サービスを使ってホテルに戻ったが今日はまだ明るい。先程歩いてきた噴水通りをぶらぶら歩いて戻る。

 すっかり暗くなったけどこの時間も観光客で賑やか。治安の不安は感じないぐらいの街。

 昨日、寒くてセーターを買ったテラノバを横目に坂を下ってウラジオストク駅。今度は坂を上る事になる。途中、スーパーで軽く買い物をしてホテルに戻る。
 明日は帰国日。荷物を作る。少し早い目に就寝する。
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 万歩計は19,227

2019-05-01

 カーテンの隙間が明るくなっている。時計を見ると7時過ぎ。ウラジオストクで迎える令和元年5月1日。日本と経度があまり変わらない筈だが、ウラジオストクの時間は日本より1時間早い。つまり日本の午前6時。
 起き出して外を見てみる。

 霧が立ち込めている。窓を開けると容赦なく冷気が入ってくる。この雰囲気、根室稚内か。
 緩々身支度をする。ホテルには朝食を付けていないので外で食べるのだが、店が開く時間は8時過ぎ。早く出ても仕方ないのでゆっくりする。
 結局9時になって外に出る。

 この時間、外は霧雨。傘を差してウラジオストク駅の方へ歩く。
 ウラジオストクは坂の町。ホテルは丘の中腹にあって、駅は港の傍だから丘の下。坂道を下る事になる。駅に出るその前に

 大きな銅像レーニン像。ソ連邦崩壊の時にレーニン像は悉く倒されたと思っていたらそうでもなかった。その向こうに

 道路を挟んでウラジオストク駅。何ともヨーロピアンな雰囲気。成田から2時間のウラジオストクだが、ロシア領ウラジオストクはヨーロッパの香りがぷんぷんしている。
 ちょうど長距離列車が到着したようでたくさんのお客さんが駅から出てくる。その脇にあるスタローヴァヤで。スタローヴァヤは大衆食堂と訳すらしい。


 色々ならんでいる食材から好きな物を選んで頂く方式。台湾や香港でいえば自助餐といったところ。ロシアでは英語が通じないというので指さし指さしと片言英語で何とか何とか乗り切る。

 ボルシチと黒パン、魚のフライとサラダで181ルーブル。350円程。ボルシチがぬるいのがちょっと気になる以外は美味しく頂ける。
 さて。折角、駅に来ているので少し見てゆきたい。跨線橋が掛かっているのでそちらからまずはホームを眺める。 

 電車が停まっている。これは昨日乗れなかった空港行きのアクセス電車。1日5往復だそうで使いづらいのだが、その電車が停まっている。隣には長距離列車だろうか。客車列車。

 改めてウラジオストク駅の駅舎。石造りの立派なものだ。こちらの中に入る。が、入った所でセキュリティーチェックがある。荷物はX線検査。自分も検査を受ける事になる。
 そこまでして入った駅舎出の用事は無い。ただ単に駅を見たかっただけ。

 待合室を眺める。帝政ロシア時代の建物でしょうね。実に美しい。

 今のロシアもソ連邦も通り越して帝政ロシアのニコライ二世の肖像。1891年の文字が見えるが、後で調べてみたら大津事件の年だった。訪日中に大津で警官に襲われたニコライ二世はその後ウラジオストクを訪問している。

 何とも優雅なウラジオストクの駅を見て回る。途中、トイレに入ったらここは有料、20ルーブルだった。まぁ35円なら、ね。細かいコインの手持ちが無く大変だったけど。
 駅から線路をまたいだ向こうは旅客船ターミナル。ちょうど韓国の東海へ向かう船があるタイミングで、旅客船ターミナルにはスーツケースを持った韓国人が大集結している。

 岸壁にはその船が停泊中。ウラジオストクを今日の14時に出港し、韓国の東海に翌日11時着。日本の境港には明後日3日の9時着だそうだ。

 その向こうには軍艦が見えるが、万国旗が掲げられている。緊張感漂う軍港、では無く、観光の役目を果たしているようにしか見えない。退役艦なのか、見せても問題ない艦なんでしょうね。

 ちょっと視線をずらすとロシア正教会が見える。予備知識は無くても玉ねぎ頭で正教会と分かる。今日一日、特に目的はないのだけど、あの玉ねぎ頭の傍には行ってみたい。
 港から玉ねぎ頭を目指して少し歩く。この辺りは観光エリアじゃなくて、あくまで鉄道と港の結節点。

 だから駅から港の方へ引き込み線が伸びている。ここを行く貨物列車を見たいけど、雨の中で妻帯同してやる事ではないので、先を急ぐ。玉ねぎ頭は港から段丘を一段上がった所にある。
 階段を上るとそこにいるのは検問の警察官。セキュリティチェックを受ける事になる。妙に厳しいがそうやってやって来たのが大きな広場。中央広場と言うらしい。

 大きな銅像が雨に濡れる広場には仮設ステージが作られ、踊る人が見える。出店が並び、何かイベント的な雰囲気。

 広場に面する道路も人であふれている。何だろうと思う。

 マーチングバンドが出発を待っている様子。 

 雨の中、傘もささずに直立不動。大変だなぁと同情するが、これはメーデーのパレードらしい。
 日本でも5月1日はメーデーで、毎年弊社でも組合がイベント参加者を若干名募集しているのは知っている。最近は連休初日だったか。たしかお手当を若干頂けるような事は聞き覚えがあるけど、参加したことは一度もない。
 それに比べると社会主義国だったロシアのメーデーはたぶん、日本のそれよりも大々的というか、お祭りの雰囲気。だいぶ経って雨が強くなってきた頃、11時となりパレードが動き出す。

 その後に続くのはいかにも軍隊と言う人たち。手元の横断幕、後で翻訳してみたら、ウラジオストク軍学校とかそんな感じらしい。

 民間企業なのか国営企業なのか知らないけど、企業の労働組合が家族帯同でパレードするの体裁で続いて行く。

 風船を持っていあり小旗を持ったり。ちょっと行った中央広場の真ん前を通る時に企業名を紹介されている様子。

 これでいえばオーロラ航空。「オーロラ航空労働組合の諸君が来たぜ、ウラー」みたいな感じで紹介される。結構盛り上がる感じ。

 民族衣装の人もいて、本当にお祭り感が溢れている。
 ここまでマーチングバンドが出発してから15分程。まだまだ集団の行進は続いている。

 幼い雰囲気の軍隊っぽいグループがやって来る。幼年学校的な所かなぁと言うのを見送った所で会場を離れる。いい加減、雨に濡れて寒くなった。温かいものを飲みたい。

 グム百貨店の裏はリノベーションされたカフェやら何やらがあるそうだが、メーデーの警備対応のためか、今日は閉鎖されている。そこで予備知識無く一本丘の上の通りへと足を延ばす。適当に歩いた所でカフェを見つけたので入る。
 小さな店にはテーブルが4つぐらい。先客のうち1組は日本人だった。日本の人たち。雰囲気で分かるけど、

 必ずこの本を持っているのも特徴

 アメリカンコーヒーを二つ。100ルーブル。ケーキはフランスから伝わったナポレオンケーキと言うらしい。価格は180ルーブル。コーヒーはまぁ普通。ナポレオンケーキを一口貰ったがしっとりして甘さ控えめ。これは美味だった。
 メーデーのパレードに参加したらしい人がテイクアウェーでコーヒーや紅茶を買って行く。お客が途切れず賑やかな店で30分弱。改めて街に出る。
 通りを歩いていると文具屋兼書店みたいな店が気になり、入店。その中でカムチャツカの英文ガイドを見つける。ロシア文字のものもあり、何種類かある様子。見てゆくと

 サハリンと千島列島の物を見つける。ついお買い上げ。800ルーブル
 今度は妻に誘導されてテラノバという店へ。日本未進出のイタリア発ファストファッションだそうだ。思った以上に寒いのでセーターを1着買う。必要なのはウラジオストク滞在中だけだろうが、風邪をひきかねない。価格は799ルーブル。元々が1599ルーブルの所3枚値札が張りなおされている。さすがにウラジオストクでもセーターはシーズンオフらしく投げ売り価格だった。

 通りに戻るとパレードは終わった様子だった。道の封鎖は続いている。市内バスの運行は停まっている様子。遠くへはいけないので歩ける範囲で動き回る事にする。

テラノバから通りを一つもう一つ。噴水通りに出る。観光客の目立つ通り。日本人よりも中国人や韓国人らしき人が目立つ。中国はメーデーの連休らしいけど韓国は平日のはず。

 時刻は13時を過ぎている。昼食としてブリヌィを志す。ガイドブックに出ているので日本人多いだがウフティブリンに。韓国系の人が目立つ。日本人は3割ぐらいか。つーか、ほぼ観光客だけ。

 クレープなのだがサーモンを挟んでお食事になる感じのクレープ。勿論甘いものを合わせるパターンもあって、両方頼んでシェアする。
 食事を頂く間にもお客さんは来る。結構な行列が出来る。席待ちの人が増えて、日本人の子連れ家族に席を譲って店を出る。
 先程来の雨はやんだ。少し気温も上がったようだ。傘を閉じて噴水通りの坂道を下ると海岸に出る。

 夏の間は海水浴も出来るそうだが、この時期はさすがに誰も泳ぐ人はいない。

 海岸沿いには遊園地もある。ちょっと見てみたけどこの時間は閑古鳥が啼いている。
 少し海岸沿いに歩くと要塞博物館、というのがある。折角なので見てゆく。

 入口には梅の花が半分開いている。エゾサクラか何かの桜の木も見かけた。今日は天気が悪いから難だが、長い冬を抜けてようやく春を迎えた喜びのようなものが伝わる5月のウラジオストク

 要塞博物館は入場料1人200ルーブルソ連邦崩壊前は軍港都市として外国人が‏立入出来ない街だった名残みたいなものが、今は誰でも気軽に入る事が出来る。

 市内に向けて砲を向ける、訳じゃないだろうけど、今となってはそんな感じになっているコンクリート要塞を少し見て回る。屋外には


 対空砲やら水雷やらが並んでいる。

 こちらは装甲車。解説はロシア語だけなので由来は良く分からないが、年号は1955とか書いていて、ソ連時代にものと分かる。

 トーチカの中は展示施設になっている。ウラジオストクの歴史に戦史が紹介されている。kamimuraの名前とizumo、iwateなどの艦船名があって、どうやら日露戦争蔚山沖海戦の紹介らしい。

 CCCPの文字があり、ソ連自体の旗と知れるものも飾られている。今のロシアにとってソ連ってどんな存在なのだろう。展示を見る限りは消したい過去とは見られていないようにも思える。
 最後にトーチカの上に登ってみる。

 改めて砲越しにウラジオストク市内を眺める。風を防ぐ山があり、深い湾があって、天然の良港、軍港に最適な地である事はよくわかる。そんなところに滞在できるとは良い世の中になった。
 さて、一度ホテルに戻る。雨が止んで少し気温が上がったようだ。噴水通りを進んで市の中心街へ。午前中は封鎖されていた道が封鎖を解かれていて、クルマが戻っている。ウラジオストクの駅近くまで戻ると

 ピロシキ屋がある。まだピロシキは食べていないので買っておく。ノーマルのピロシキが35ルーブルから。適当に3つお買い上げ。ホテルにお持ち帰り。

 部屋でほんのり温かいものを頂いた。美味しく頂ける。
 一度荷物を整理。夕方改めて出掛けるのだが、この時間、雨がまた降っている。少し寒くなった。先程買い求めたセーターが役に立つのだが、

 それ以上に雨がひどい。あちこちで雨が滝になって流れが出来ている。街行く人も雨に濡れている。案外と傘を差さない人もいるのだ。何となく10年前に訪れたロンドンを思い出すが、降り方は半端ない。
 雨に濡れて20分弱。妻の目的の店に着く。閉店が19時だそうだが、持ち時間は20分だった。目的の店を見つけてお買い物。短い時間だったけど、何とかなる。その間に、雨が上がる。

 西の空が赤くなっている。
 スーパーに寄り道。観光客もちらほら見える中で土産物やらちょっと気になる食材やらを買い求めてから今日二度目の噴水通りへ。夕食を志すのだが、希望した店は満員。ちょっと入れそうにないので別の店へと転身する。

 二度目のスポーツ湾で辛うじて残った西日をみてから、ガイドブックには載っていないけど海岸沿いの店に入ってみた。

 店は席に余裕がある。地元の人が少々。韓国かららしい観光客が少々。日本人は見た所いない様子。
 注文は片言の英語が通じる。飲み物はビールを、それに適当に2~3品。蟹は頂きたく、店に人と相談して500gで1,300ルーブルというのを出してもらう。

 ビール200ルーブルとモルス70ルーブルを頂きつつ食事が来るのを待つ。

 パチャプリというジョージアというかグルジア風のピザが来る。中にあるのはチーズと卵黄。380ルーブル

 手羽先のシャシリクが来た。240ルーブル。温かいうちにと頂いていると蟹がやって来る。

 500gってどのぐらい?と思ったら脚が6本。結構太く食べ甲斐がある。これで1300ルーブル、2,200円程。身が引き締まっているのも嬉しい。これは思ったよりも非常に良い。
 そんな訳で全部で3品2杯で2,190ルーブル。4,000円弱。結構満足する。レートの関係もあるでしょうが、ルーブルは明らかに過小評価な気がする。
 時刻は21時近くになっている。ホテルまで歩ける距離だが、夜道が少々気になるので配車サービスを使って戻る事にする。距離が近いので100ルーブルもせずにホテルまで。
 一日歩き回ってだいぶ疲れている。部屋でビールを1杯飲むと急速に眠くなる。少し京王線恥辱を書いていたが、早々に就寝。
【サイトアップ アクセスカウンタ】
 サイトアップはお休み
 アクセスカウタは機能せず
 万歩計は17,221

2019-04-30

 無理矢理早く寝て、無理矢理4時前に目をこじ開けた。妻が先に起きて自分よりも時間がかかる身支度を始めている。後追いで起き出して身支度。外は雨。5時前に家を出る事になる。
 傘を差して膳所の駅まで歩く。

 始発電車、12両つないだがら空きに揺られて今日は新大阪まで。電車は定時に走ってくれて6時前に世の明けてきた新大阪駅に到着。
 さらに新大阪から

 バスに乗り換え伊丹空港へ。今日から少々、連休らしく遠出しますよ。
 普段の休日より混んでいるリムジンバスで伊丹空港の北ターミナルへと向かう。

 6:40に空港到着。伊丹空港は7時以降に早朝の出発ラッシュとなる。とは言え連休も4日目。ピークは外したので空港はそんなに混んでいない。搭乗手続きを行って荷物を預ける。残念ながら第二区間の手続きは伊丹では出来ない様子だ。まずは保安検査を受けて制限エリアに入ってしまう。

 予定していたタイミングで食事を取れそうにないので、予定外だが伊丹の国内線ラウンジで少し多めの食事を取っておく。久しぶりに朝ビールも飲んでおいたが、これ1杯だけにしておいた。後々飲む機会はいくらでもあるし、キャパシティはそんなでもない。

 伊丹の7時は出発ラッシュ。各地に散らばるJ-AIRの機材を見ていると自分の出発時間も迫って来る。7:30を過ぎて席を立つ。

JL3004 JA832J B787-8 ITM→NRT

 今日はいつもの羽田行きでは無く、成田行きの搭乗。出発は8時。18番搭乗口からの出発。

 待っているのは国際線の間合運用となるB787-8、JA832J。いかにも成田ゆきの国際線接続フライトという感じ。とはいえ、この秋には羽田-伊丹に国内線用のB787が就航するみたいだけど。

 出発20分より少し前に搭乗口に着いたら、もう優先搭乗は終わっている。今日は後方普通席。乗り込めるタイミングでさっさと乗ってしまう。
 今日の機材はシートコンフィグE12。クラスJに宛がわれているビジネスクラスはシェルフラットシート。エコノミークラスに相当する普通席は新間隔エコノミーでは無いタイプ。だけど、まぁ国内線の1時間少々なら特に困りごとは無い。何と言ってもUSBで充電ができるのは良い。
 座席が埋まる。まもなく出発時刻。8:03、副操縦士から案内。最終の確認中で間もなく出発とのこと。本日は荒天を予想しており、場合によってはサービスを中断する判断もあり得るがご理解くださいとのこと。まもなくドアが締まる。時刻は8:05。成田までの飛行時間は1時間と案内される。

8:08、Pushubuck。8:13、Taixing。雨の降る中、手を振られる。振り返すと深々とお辞儀される。すみませんなぁ、と思いつつ飛行機は誘導路を進む。8:26、Takeoff RWy32R。

 羽田に向かうのと同じく伊丹を飛び立つとカーブしながら向きを変え、高度を上げてゆく。荒天の大阪が

 次第に雲に隠されてゆく。少し揺れたような気がしたが、大人しいまま雲を抜ける。更に上空に雲を見つつも8:31、ベルト着用サイン消灯。

 上空、さらに高い所にも雲が連なっている。確かに揺れそうな空色。飛行機は東に向かう。地上が見えないのと、B787の機内ではGPSが拾えないのとで、場所は分からない。試しに個人用モニタ、スイッチを入れてみたが、どうも使われていないようであった。

 機内、飲み物のサービスが廻って来る。きっかけは忘れたが、二言三言、言葉を交わす。時間に余裕があるのか、いつもの伊丹-羽田と比べると乗務員さんにも慌ただしさは感じない。
 8:53、降下を開始し10分でベルト着用サインが点灯する旨の案内がある。あきらかに降下の感触。微かに見えていた空の青い所が消える。9:01、ベルト着用サイン点灯。

 窓外、雲が切れると海が見えている。遠くにどうやら房総半島。旋回すると九十九里らしい浜が見えて来て内陸へと入って行く。

 北総の水郷地帯へと進んでゆく。同じ時期の近江は小麦栽培の真っ最中だが、二毛作が出来ない分、田植えが早い。お米の国を実感しつつ、降下。左に旋回して、最終の着陸態勢へ。

 9:23、Landing、RWy34R。減速していって誘導路へ。長々と進んでいって

 9:33、Spot in SP68。
 今日はこの後、乗り継ぎに6時間以上待ち時間がある。伊丹で発券して貰えれば速攻出国なのだが、生憎、航空会社が違うので、伊丹では搭乗券を出してもらえなかった。だいぶ時間に余裕があるが、どう過ごそう。


 この時間、案内に出ているのは4時間後の13:40まで。搭乗手続き開始時刻はちょっと探して見当たらないが、出発3時間前の12:40だろうか。まだ3時間あるなぁ。

 平成最後の日、なのでこんな表示が出ていたりする。今日、出国のスタンプを貰えば平成最後の日付が入ると一瞬思ったが、出国の日付は西暦表記だった。
 時間が有り余っているので4階の展望デッキに出てみる。

 この時間、各国の飛行機が集まっているのだが、2タミの展望デッキはどうも見づらい。せっかくマレーシア航空のA380がいるのだが、どうにも絵にならない。

 南側にも廻ってみたが、ここも事情は一緒だった。
 時間がまだまだ余る。妻に声を掛け、第三ターミナルの見物に行ってみる。第二ターミナルから歩いて歩いて10分弱といったところか。

 第三ターミナルに到着。明らかに手狭な所に内際まぜこぜ、あちこちに飛ぶ人たちが列を作っている。

 バニラエアがいる。今年で消滅なのでこのロゴをみるのも早々回数は無い。バニラエアの公式ショップがあってオリジナルグッズも売っている。そろそろ投げ売りを始めるのか、クリアケースが100円引きの200円になっていた。
 まだ時間があるが、2タミに戻る。帰りはバスで。戻ってみると、自分の乗る航空会社。別の行先のフライトが14時台にあって、搭乗手続きは11時半過ぎから始まるであろうことを知る。それなら15:40の手続きも出来そうだ。
 まだ時間があるが、2タミに戻る。帰りはバスで。戻ってみると、自分の乗る航空会社。別の行先のフライトが14時台にあって、搭乗手続きは11時半過ぎから始まるであろうことを知る。それなら15:40の手続きも出来そうだ。

 そんな訳で今日はこれからS7航空に乗る。向かうのは


 極東の港町、ウラジオストク
 11:35、出発4時間前に搭乗手続き。ワンワールドの上級会員資格を持っているので、ビジネスクラスのカウンタが使用でき、本来は有償になるらしい足元の広い席を無償で出してもらえる。早々に出国。新装になったJALのファーストクラスラウンジにさっさと入る。
 4階の以前はサクラだったエリアを潰して、ファーストクラスラウンジのダイニングと合わせた様子。広々とダイニングになっている。


 この時間帯、出発のピークは過ぎている。SushiBarは12:30で一旦閉まる。その前に飛び込みで入った体裁になる。どこかのお店とタイアップしたそうだが、見た目にはあまり変わった感じ無し。
 ちょっと席替え。今度は新しく出されるようになったメニューから


 ラーメンとパスタを出してもらう。係が出してくれるというので、他航空会社のファーストクラスラウンジに近くなったような感じがする。

 カレーはあるけど、アラカルト的なものはだいぶ減った。カレーベースのオリジナルメニューをやるにはサクララウンジに脚を伸ばす事になる様子。

S76982/JL7091/SQ1956 VQ-BRD A320 NRT→VVO

 15時を過ぎる。夕方便の乗客でラウンジが混み始めた所で席を立つ。今日の出発はサテライト側、85番。歩いて向かうと既に搭乗は始まっている。

 今日のフライト、コードシェアとして2社が乗っかっている。JLは分かるけどSQともコードシェアをしているのは、へぇと言うしかない。因みに1時間前のハバロフスク行きはSUがコードシェアとして乗っていた。
 機内に進む。

 山手線が如き黄緑色の機体は飛行機の塗装としては珍しいかもしれない。
 成田で何度か見かけた事はあるけど搭乗する機会は初めての機体に吸い込まれる。

 男性の先任乗務員に迎えられて機内へ向かう。最前方は2-2列のビジネスクラスが全部で8席。その後ろが3-3列のエコノミークラスとなる。

 エコノミークラスの最前列に窓側から2席貰っている。そちらに着席。搭乗が終るのを待つ。手続きの時に見かけた人はロシア人が多かったけどウラジオストク行きは日本人の方が多いようにも見える。搭乗券には15:20搭乗締切と描かれており、その分、出足も早い様子。15:30、Doorclose。テレビモニタは無いのでエマージェンシーデモが行われる。その間、15:34、Pushbuck。

 15:41、ほぼ定刻の時間にTaixingまで行く。誘導路を進んで行くところでちょっと居眠り。気が付くと滑走路端まで来ている。

 ベトナム航空のA350が飛び立って行くのを見る。ついで

 ジェットスターが続く。次が自機なのだが、その後ろを


 見慣れぬ巨体が付いてくる。完熟飛行中のA380だった。

 順番が来て滑走路へ。一呼吸おいて16:07、Takeoff RWy16R。

 成田空港を横目に一路、まずは東へと向かう。空港を離れるとそこは5月の水郷。先程眺めたような

 水っぽい景色が広がり、次第に遠ざかる。飛行機は旋回して向きを変える。北へと機首を向けると更に高度を上げ、地上が見えなくなる。

 雲の上に出て16:23、ベルト着用サイン消灯。飛行機は栃木から新潟へと向かうルートを飛んでいる。地上が見えたら‭嬉しい所だが。今日はずっと雲が続く天気。どこまで行っても雲ばかり。
 飛行機は新潟から日本海側へと抜けて行く。

 相変わらず厚ぼったい雲が連なる中を北へ進んでいる筈。この機材、パーソナルモニタがある訳でなく、手元のスマホで位置を知るぐらいしか外の情報を知る術がない。
 16時半を過ぎる。カーテンを隔てたビジネスクラスから食器を使う音が聞こえてくるが、エコノミークラスでも機内サービス的な物が始まる。 

 機内食はサンドイッチ。チキンorチーズの2択でチキンを頼んでみる。飲み物はアルコール無し。離陸前の案内で「持ち込みのアルコール類の飲酒はロシア国内法で禁止されております」なんて案内があった。ビジネスクラスは知らないけど、エコノミークラスは酒類提供無し、酒類持ち込み不可らしい。まぁ2時間ないフライトなので大丈夫ですが。

 サンドイッチ自体はパンがぼそぼそでイマイチ。まぁ日本のサンドイッチがレベル高すぎなんでしょうとは思う。
 窓外には相変わらずの厚ぼったい空。位置情報だけが確実に日本海を北上していて、大陸が段々と近づいてくる。

 冬の日本海みたいだなぁと思いつつのフライト。17:33になって降下の感触を覚える。ウラジオストクの時間は日本時間より1時間進んでいる。時計を一時間進めると18:33になる。入国用の書類が配られていないなぁと思いつつも、間もなく18:35、ベルト着用サイン点灯。

 雲が近寄ってきて軽く揺れつつ降下。そして窓外には

 大陸の大地が見えるようになる。荒れた大地を眺めつつ、飛行機は少しずつ高度を落とす。18:57、最終の着陸態勢に入っている旨の案内。

 人の気配を感じつつ、降下してゆくと空港の敷地が現れる。18:59、Landing、RWy25L。

 速度を落として誘導路に逸れると‭飛行機はターミナルへと向かう。


 19:06、Spot in SP 1。
 降機となる。ターミナルに入ってすぐに入国審査場。ガイドブックには入出国カードが必要と書かれているが、手元に無い。入国審査場にも見当たらない。えいやで行ってみたら特に問題なく、入国できる。なんでだ。

 荷物の受け取りもスムーズに行く。着いて13分で制限エリアの外に出た。早い。

 滞在の準備を空港で。ロシアルーブルの入手はATMのキャッシングで。ひとまず5000RUBを手に入れる。1JPYは1.7RUBぐらいらしいから10000円相当となる。滞在費としては少ないが、クレジットカードも使えるし、最低限、って事で。
 今回はWifiを借りてきたのでSIMの入手は不要。
 ウラジオストクの訪問、というかロシア自体、初の訪問。仕事では縁は無い所で、ビザ免除もないし、一生縁がないと思っていた。とはいえ秋田に居た頃、深夜になるとロシアのラジオ放送が入っていたのを聞いており、心で引っかかっていた土地である。一度は行って見たかったのだが、ロシア沿海州のビザが緩和されて、ネットで申請できるようになり、思い切って今年、出かけて来た次第。
 さて、ウラジオストク市内へと移動する。

 ウラジオストク市内へは配車サービスを使って移動する。ここの空港から市内へは鉄道の便もあるのだが、運転は1日5往復。今日はすでにウラジオストク行きの最終便が出た後である。バスかタクシーとなるのだが、ロシア地場の配車サービスを使った。この辺は妻の方が聡い。ウラジオストク中心地のホテルまで750ルーブルとなる。日本円で1500円弱だから結構安い。
 クルマはヴィッツ。明らかに日本の中古車だった。周りを走るクルマも一世代前の日本車が目立つ。自分が秋田に居た頃にもロシア人、というかソ連人というか、バイヤーが中古車を買い付けて小さな貨物船いっぱいに詰め込んでいたのは知っている。その頃から伝統なんだろうか、日本車が圧倒的に多い。
 市内は遠い。30分以上走ってようやく市内へ。平日の夕方20時。まだ外はほんのり明るいが中心の道路は渋滞している。ようやくホテルに着いて手続き。部屋は暖かい。蒸気暖房が効いている。窓は二重窓だった。いかにも極寒の土地と言う設備。

 外を見ると何とも殺風景な感じ。
 既に時刻は21時近い。今日は簡単に買い物だけして、近場で夕食済ませる事にする。近くのスーパーでちょっとした買い物。アルコール類の販売は22時までだそうで、今のうちに買っておく。スーパーのビールはほぼほぼ輸入品。
 ホテルに戻る前に簡単に夕食。 


 英字が目立つ外装。古い倉庫をリノベーションしたのか。
 店員も片言の英語が十分に通じるのでありがたい。メニューの中から、飲み物はビール。やっぱりロシアビールは無いので、

 ハイネケンを頂く。
 店内、観光客が6割。地元の人が4割ぐらいだろうか。一人旅風日本人女性なんかもいて、ウラジオストク観光の広がりを確かに感じる事になる。


 食事は適当に。ロシア風餃子のペニメリと蟹のサラダ。案外とボリュームがあって思った以上に満足する。お値段は2品に飲み物2杯で1,430ルーブル。日本円に換算すると2,450円でしかない。明らかに安い。ウラジオストクの物価自体が安いというのもあるようだが、ルーブルが円に対して下落しきっていて、10年前の半分以下という状態も手伝っているようだ。
 気分が良くなりホテルに戻る。外に出るとだいぶ寒い。逆に部屋は蒸気暖房が効き過ぎていて暑い。窓を少し開けて室温を下げつつ過ごす事になる。 
【サイトアップ アクセスカウンタ】
 サイトアップはお休み
 アクセスカウタは機能せず
 万歩計は11,888

2019-04-29

 連休中の月曜日だが5時半に起きる。お弁当も詰めて、今日は会社に休日出勤。雨が降るらしいけど、折り畳みでいいやと出掛ける。
 膳所に出て東海道線

 東に向かう。普段なら後続は貨物列車なのだが、今日は運休の様子。さすがに10連休。
 会社に8時。今日の設計エリアは案外と人がいる。出勤率、2割弱ってところか。仕事。まとまった時間を落ち着いて実務に宛がう。夕方まで。
 予報通りに雨の降りだした帰路。途中、バスが渋滞に巻き込まれる。30分ぐらいで駅まで行ってほしい所、50分弱掛かる。小一時間を路線バスで過ごす通勤って、何なのだろうね。
 暗くなる中、雨の東海道線で帰宅。膳所まで。

 タイミングよくなのか悪くなのか、京阪電車石山寺行きが行く。歩いて帰宅。荷造り少々。明日からようやくゴールデンウィークとなる。
【サイトアップ アクセスカウンタ】
 サイトアップはお休み
 アクセスカウタは機能せず
 万歩計は7,665

2019-04-28

何度か目が覚めたが無理に寝た。気が付くと7時。久しぶりの寝坊と言うか何というか。今日は久しぶりに1日家に居る事にする。
 朝食をゆっくり頂き、午前中は少し京王線恥辱を進めて、荷造りも少々。片付けなんかもやっておく。午後からは買い物を兼ねて少し歩く。

 空の色は冴えないが、琵琶湖を吹く風は気持ちよい。いつになく湖岸の公園が賑やかでよく見るとバーベキューか何かをしている。期間限定で肉が焼けるらしい。
 もう少し湖岸を進む。

 遠目にミシガンがやって来たのが見える。プリンスホテルの足元、におの浜観光港への寄港便だった。

 さすがに10連休。見た目に船は混んでいる。におの浜の桟橋に着くと下船客が多数。乗船する人もちらほら見える。大津港から25分だけ船旅を組み込んだツアーがあるようだ。

 まもなく船は桟橋を離れる。それを見送り、もう少し歩く。大津西武の催事場やら何やらを廻る。こちらもいつもに比べれば、人出が多い様子。
 買い廻って帰宅するともう17時近く。夕方になっている。残した京王線恥辱の続きやら録画した番組やらを進めて夜まで。気分的にゆっくりしているのでSORACHI1984を口にしたが、もう一本、

 スーパーで見かけたヱビスビールの復刻熱処理版。これが思った以上に美味しい。今のヱビスよりもヱビスビール感に満ちている。これ、通年販売しないかなぁ。
【サイトアップ アクセスカウンタ】
 サイトアップはお休み
 アクセスカウタは機能せず
 万歩計は8,791

2019-04-27

 時折目を覚ましつつ朝を迎える。この時間でも体内から大蒜臭がこみ上げる。久しぶりに胃薬。時刻は5時半過ぎ。10連休の初日だが、今日は出勤する。身支度少々、いつものと変わらない時間に出社。会社へ。

 電車とバスに揺られて会社へ。さすがに少々出勤者が目立つ。仕事、なんだけど眠い。実務を進める。外は時折雨が降る。スマホのプッシュ通知が東海道線の遅れを告げる。湖西線が強風で運転見合わせらしい。
 夕方まで働く。この時間、

 見事な虹が出ている。1本のバスを捕まえて駅へと向かう。


 東海道線はこの時間も遅れ。13分と17分の間に通過列車が挟まっていて、これは米原迂回中のサンダーバード。新快速をストーキングしている様子。草津からの複々線区間、新快速が電車線に入り、サンダーバードが列車線へと進んで回復運転する所、南草津で待ち構えてみた。

 珍客には違いないが、春先は迂回運転、多いよね。

 珍客の影響で遅れる普通列車を捕まえて膳所まで。この時間、雨は止んでいる。膳所から歩いて帰宅。
 妻によるとまだ大蒜臭がするそうだ。自分でも自覚はある。
【サイトアップ アクセスカウンタ】
 サイトアップはお休み
 アクセスカウタは機能せず
 万歩計は6,785

2019-04-26

 また雨っぽい朝が来る。晴れる方向かなぁと思ったので折り畳みで出掛ける事にした。膳所に出て東海道線。更にバスに乗り継いで8時会社。フライングで仕事を始める。
 一日実務、のつもりが、打合せを突っ込まれたりして、面倒な一日。仕舞には定時間際になって、相当古い製品の図面を営業から要求される。こんな案件、あったなぁという記憶があるけど、調べてみると1990年製。自分の入社よりも古い。下手したらそれより若い子も部下にはいる。
 定時を過ぎて帰る人との間で、「良いお年を」と挨拶を交わす。年が変わる訳じゃないけど、明日からの休みの後に元号が変わっていると思うと、何か、年越しの気分だ。
 連休前の最終日。日頃のハードワークに感謝して食事を奢る。声を掛けたら隣の部署も含めて総勢11人になった。

 みんな大好きな餃子のチェーン店へ。餃子縛りをして注文。

 これで18人前。108個。
 追加追加と頼んで食べる、話す。クルマの人も多いので酒抜きだが、殆ど飲み会の体裁となる。1時間半、11人で46人前。気分はフードファイター
 酒抜きでも十二分に話が盛り上がり、楽しかった。そしてお金を出す側からするとお酒を飲ませるよりも圧倒的に安いのも助かる。クルマの人に気を使うこともないし、会社の飲み会は食べ会で必要十分。
 帰りは雨。草津まで車で送って貰う。22時過ぎに草津駅。少々電車まで間がある。

 下り東海道線ホームに草津線113系4連がいる。まもなく上り方向へと発車していった。野洲に入庫するらしい。
 その後にきた普通列車に揺られて膳所まで。雨が降ったままなので

 京阪電車に乗る。23時帰宅。明らかに餃子というか大蒜臭い。妻には顔を背けられた。
【サイトアップ アクセスカウンタ】
 サイトアップはお休み
 アクセスカウタは機能せず
 万歩計は9,370